mission 26:return to the home and turmoil ~小さな違和感~
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ディーヴァがモッズコートを着込んで外へ出ると、冬の冷たい風が容赦なく体にぶつかってきた。
「うわぁ、寒い」
わかっていたが、やはり寒い。
マフラーを鼻の上までしっかりと上げると、少しマシになった。
ビュービュー、耳に風が痛いほどで、お気に入りのもこもこ耳当ても必要だったかと少し考える。
「う~…ダンテどこ行ったの?声と音があっちからするよね」
耳をすますと、否、すまさなくても裏通りからダンテの興奮したような声と、激しいエレキギターの音が鳴り響いていた。
『はぁ…ネヴァンを掻き鳴らしているようだな』
さっそく家訓その1『まず試せ』を行っているようだ。
ディーヴァの腕にそっとかかえられたベオウルフが、ため息を吐き出して言った。
「ディーヴァも裏通りでやれと言っていただろう?」
「あ、そっか。ダンテって自分のやりたいことについては積極的だもんねぇ…」
こっそりと悪魔の姿になったベオウルフが双剣兄弟を持ち、さらにディーヴァを丸太のような太い腕に乗せる。
ケルベロスは犬の姿でそう言いながら、その隣をトテトテと歩き、一行はダンテが暴れているであろう裏通りに移動した。
ダンテは誰も通らないのをいいことに、魔人化までしてネヴァンを演奏していた。
いつもの魔人化の数倍、凶悪なナリをしてみえるそれを、ディーヴァ達は少し距離をとって見つめていた。
離れていなくては技は飛んでくるし、何よりうるさい。
これだけうるさいと、スラムだろうが雪の日だろうが人が来ないとも限らない。
早く終わらせてほしいものだ。
「うるさいね」
「ああ、うるさいな」
「耳障りだ」
『『自分が一番やかましい男だのう』』
一通りネヴァンの技を試し終えると、白い空の彼方へと、電撃の副産物たるコウモリが飛んでゆく。
ギュイイイィィィィン!!
ダンテが今一度ギターを弾けば、バチンと音がして、魔人化が解除。
「サイッコーだなっ!フゥーッ!!」
汗を周りにキラキラと撒き散らしながら、ダンテは満足そうに叫び、テメンニグルの時と同じようにまたもや後ろに倒れこんだ。
あれだけ汗をかいているのだ、下に敷かれた雪の層は、さぞや気持ちよかろう。
そんな遊びを全力で頑張るダンテに、ディーヴァは容赦なかった。
「ケル、あの暑苦しい人にいつものをお出しして」
「承知した」
その瞬間、ダンテ目掛けて飛んでくる氷塊。
「おわっ!」
間一髪、ダンテはスレスレでそれを避ける。
ちなみに直前で気がついたようで、ネヴァンは魔具化を解くととっくにこちらに移動していた。
「おお、ディーヴァか。どうだ、オレのR指定ライブは?
観られる歳になってよかったな」
「そーですねー……えぃっと!!」
「ぶへっ!」
HAHAHA!と笑うその笑顔目掛けて、ディーヴァの追撃。
突然投げられた雪玉は、吸い込まれるようにダンテの顔にぶちあたった。
「ひどいなディーヴァ。
普通、いきなり雪を投げつけるか?しかもカッコヨさが自慢の恋人の顔に」
「いやなら、雪掻きやってね。遊びながらでいいからさ。
はい、雪掻きスコップ」
半ば強制的に握らされたスコップに、顔をしかめるダンテ。
やりたくないという考えは却下されるだろう、ならば楽しく仕事したれ。
「遊びながらでいいなら、魔具をスコップにするよ」
「そ」
その瞬間、魔具達の顔が『え゙』というものになったのを、ディーヴァは知らない。
「うわぁ、寒い」
わかっていたが、やはり寒い。
マフラーを鼻の上までしっかりと上げると、少しマシになった。
ビュービュー、耳に風が痛いほどで、お気に入りのもこもこ耳当ても必要だったかと少し考える。
「う~…ダンテどこ行ったの?声と音があっちからするよね」
耳をすますと、否、すまさなくても裏通りからダンテの興奮したような声と、激しいエレキギターの音が鳴り響いていた。
『はぁ…ネヴァンを掻き鳴らしているようだな』
さっそく家訓その1『まず試せ』を行っているようだ。
ディーヴァの腕にそっとかかえられたベオウルフが、ため息を吐き出して言った。
「ディーヴァも裏通りでやれと言っていただろう?」
「あ、そっか。ダンテって自分のやりたいことについては積極的だもんねぇ…」
こっそりと悪魔の姿になったベオウルフが双剣兄弟を持ち、さらにディーヴァを丸太のような太い腕に乗せる。
ケルベロスは犬の姿でそう言いながら、その隣をトテトテと歩き、一行はダンテが暴れているであろう裏通りに移動した。
ダンテは誰も通らないのをいいことに、魔人化までしてネヴァンを演奏していた。
いつもの魔人化の数倍、凶悪なナリをしてみえるそれを、ディーヴァ達は少し距離をとって見つめていた。
離れていなくては技は飛んでくるし、何よりうるさい。
これだけうるさいと、スラムだろうが雪の日だろうが人が来ないとも限らない。
早く終わらせてほしいものだ。
「うるさいね」
「ああ、うるさいな」
「耳障りだ」
『『自分が一番やかましい男だのう』』
一通りネヴァンの技を試し終えると、白い空の彼方へと、電撃の副産物たるコウモリが飛んでゆく。
ギュイイイィィィィン!!
ダンテが今一度ギターを弾けば、バチンと音がして、魔人化が解除。
「サイッコーだなっ!フゥーッ!!」
汗を周りにキラキラと撒き散らしながら、ダンテは満足そうに叫び、テメンニグルの時と同じようにまたもや後ろに倒れこんだ。
あれだけ汗をかいているのだ、下に敷かれた雪の層は、さぞや気持ちよかろう。
そんな遊びを全力で頑張るダンテに、ディーヴァは容赦なかった。
「ケル、あの暑苦しい人にいつものをお出しして」
「承知した」
その瞬間、ダンテ目掛けて飛んでくる氷塊。
「おわっ!」
間一髪、ダンテはスレスレでそれを避ける。
ちなみに直前で気がついたようで、ネヴァンは魔具化を解くととっくにこちらに移動していた。
「おお、ディーヴァか。どうだ、オレのR指定ライブは?
観られる歳になってよかったな」
「そーですねー……えぃっと!!」
「ぶへっ!」
HAHAHA!と笑うその笑顔目掛けて、ディーヴァの追撃。
突然投げられた雪玉は、吸い込まれるようにダンテの顔にぶちあたった。
「ひどいなディーヴァ。
普通、いきなり雪を投げつけるか?しかもカッコヨさが自慢の恋人の顔に」
「いやなら、雪掻きやってね。遊びながらでいいからさ。
はい、雪掻きスコップ」
半ば強制的に握らされたスコップに、顔をしかめるダンテ。
やりたくないという考えは却下されるだろう、ならば楽しく仕事したれ。
「遊びながらでいいなら、魔具をスコップにするよ」
「そ」
その瞬間、魔具達の顔が『え゙』というものになったのを、ディーヴァは知らない。