mission 25:easy proposal ~太陽はいつか月と重なるもの~
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翌日、2人はディーヴァの実家へと赴き、裏庭にある家族墓地へ向かっていた。
なぜ実家に、それも家族の眠る墓地へ行きたいと、ダンテは言ったのだろう?
草が茂る道を踏みしめ、迷うことなくサクサクと進んでいくダンテを、不思議そうに不安そうに追うディーヴァ。
と、ダンテが立ち止まる。
「たっ…!」
墓地の目の前、小さな花が揺れ動く場所で立ち止まったダンテの背中に、ディーヴァは鼻を強かに打った。
痛くなった鼻の頭を押さえながらダンテを見上げる。
「ダンテ…、どうしたの?
お墓はまだ先だよ?」
くるぅり。
振り返ったダンテの髪が草花同様、風に揺れる。
ディーヴァの長い髪もまた、風に遊ばれてさらさらと揺れ動いた。
流れる風をしばらく楽しんでいたダンテが、ようやく口を開く。
「オレ…今の関係に飽きた。だからもう付き合うのはやめよう、ディーヴァ」
『付き合うのをやめる』、つまり恋人関係を白紙に戻すと、初期状態に戻すと言うのか。
「え…?ど、どういうこと……ダンテ…ここに来て、いきなりそれ…?」
ダンテが何を言ったのか、自分が何を言われたのか最初わからなかった。
理解したと同時に、驚愕に見開くディーヴァの瞳。
あたしが天使の力を使いこなせないから?
いつまでも心も体も成長しなかったから?
ダンテはあたしのこと、嫌いになったの?
「ダンテが気に入らないところあるなら、あたし、直すよ。…直すから…どうかあたしを1人にしないで……!」
紡ぎ出す声の震えが止まらない。
昨日と同じ美しい涙がその大きなエメラルドからこぼれ落ちた。
「…あ!もしかしてダンテは泣いてばっかりの女の子が嫌いだったの、…かな。
ゴメン、気がつかなくて……そうだよね。女の涙なんてそうそう見たくない、よね…」
勝手に解釈して進めるディーヴァ。
だが、言われた方は大爆笑し始めてしまった。
「ぶっ…!ははははっ!!」
人が真剣に悩み、涙していると言うのに、なんたることか。
「ふぇ?」
「ばーか、早とちりすんなって。……最後まで聞けよ」
ひとしきり笑ったダンテは、ディーヴァの鼻をちょんとつつく。
そして頬に手をやり、するりと撫で下ろした。
「付き合うんじゃない。結婚しよう」
今度は違う意味で見開くディーヴァの瞳。
「今だって幸せだ、でも…今よりもっともっと幸せになりたいんだ」
まっすぐディーヴァを見つめて言うダンテ。
そこにはいつもの飄々とした雰囲気は微塵もなく、ただただ真剣な眼差しがあった。
「ダンテ…」
「そりゃ、ディーヴァが心から幸せだーって思えるようになるまでにはまだまだ足りないかもしれない。
幸せにできないかもしれない。でも、絶対不幸にはしない」
頬に添えられた手に手のひらを重ね、ディーヴァはダンテの青い瞳をじっと見つめる。
涙は消え、かわりにあるのはふんわりとした笑顔。
「あたし、ダンテと一緒にいるだけで、今もすっごくすごくじゅうぶん幸せだよ…!」
「いや、これ以上の幸福を求め、先に進みたいんだ。…これから先ずっとずっと、ディーヴァと共に」
スウ、と息を吸い込み、はっきり発言。
「結婚、してくれるか?」
「えぇ、喜んで……!」
ディーヴァもはっきりと、そう答えを返した。
なぜ実家に、それも家族の眠る墓地へ行きたいと、ダンテは言ったのだろう?
草が茂る道を踏みしめ、迷うことなくサクサクと進んでいくダンテを、不思議そうに不安そうに追うディーヴァ。
と、ダンテが立ち止まる。
「たっ…!」
墓地の目の前、小さな花が揺れ動く場所で立ち止まったダンテの背中に、ディーヴァは鼻を強かに打った。
痛くなった鼻の頭を押さえながらダンテを見上げる。
「ダンテ…、どうしたの?
お墓はまだ先だよ?」
くるぅり。
振り返ったダンテの髪が草花同様、風に揺れる。
ディーヴァの長い髪もまた、風に遊ばれてさらさらと揺れ動いた。
流れる風をしばらく楽しんでいたダンテが、ようやく口を開く。
「オレ…今の関係に飽きた。だからもう付き合うのはやめよう、ディーヴァ」
『付き合うのをやめる』、つまり恋人関係を白紙に戻すと、初期状態に戻すと言うのか。
「え…?ど、どういうこと……ダンテ…ここに来て、いきなりそれ…?」
ダンテが何を言ったのか、自分が何を言われたのか最初わからなかった。
理解したと同時に、驚愕に見開くディーヴァの瞳。
あたしが天使の力を使いこなせないから?
いつまでも心も体も成長しなかったから?
ダンテはあたしのこと、嫌いになったの?
「ダンテが気に入らないところあるなら、あたし、直すよ。…直すから…どうかあたしを1人にしないで……!」
紡ぎ出す声の震えが止まらない。
昨日と同じ美しい涙がその大きなエメラルドからこぼれ落ちた。
「…あ!もしかしてダンテは泣いてばっかりの女の子が嫌いだったの、…かな。
ゴメン、気がつかなくて……そうだよね。女の涙なんてそうそう見たくない、よね…」
勝手に解釈して進めるディーヴァ。
だが、言われた方は大爆笑し始めてしまった。
「ぶっ…!ははははっ!!」
人が真剣に悩み、涙していると言うのに、なんたることか。
「ふぇ?」
「ばーか、早とちりすんなって。……最後まで聞けよ」
ひとしきり笑ったダンテは、ディーヴァの鼻をちょんとつつく。
そして頬に手をやり、するりと撫で下ろした。
「付き合うんじゃない。結婚しよう」
今度は違う意味で見開くディーヴァの瞳。
「今だって幸せだ、でも…今よりもっともっと幸せになりたいんだ」
まっすぐディーヴァを見つめて言うダンテ。
そこにはいつもの飄々とした雰囲気は微塵もなく、ただただ真剣な眼差しがあった。
「ダンテ…」
「そりゃ、ディーヴァが心から幸せだーって思えるようになるまでにはまだまだ足りないかもしれない。
幸せにできないかもしれない。でも、絶対不幸にはしない」
頬に添えられた手に手のひらを重ね、ディーヴァはダンテの青い瞳をじっと見つめる。
涙は消え、かわりにあるのはふんわりとした笑顔。
「あたし、ダンテと一緒にいるだけで、今もすっごくすごくじゅうぶん幸せだよ…!」
「いや、これ以上の幸福を求め、先に進みたいんだ。…これから先ずっとずっと、ディーヴァと共に」
スウ、と息を吸い込み、はっきり発言。
「結婚、してくれるか?」
「えぇ、喜んで……!」
ディーヴァもはっきりと、そう答えを返した。