mission 24:grown-up and alcohol ~酔ったのはどちら?~
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「あ!」
「な、なんだ?」
いったい何があったのだろう。
とろんとしていたディーヴァの目が、いきなり大きく見開いた。
「ダンテの望むことと言えば…!」
「い、言えば?」
「ずーーーっとダンテに我慢させてたお酒!」
「さ、酒ぇ?」
よくわからず目を瞬かせるダンテ。
ディーヴァはブイサインとともに、ダンテに笑いかけた。
「ダンテ!やっとあたしとお酒飲めるよっ!やったね、お酒解禁だね!」
「へ?あ、ああ…」
ディーヴァと一緒に飲むまでは飲まない、と禁酒したままだったが、飲まないでいると意外といくらでも我慢できるようになるようだ。
今ではそんなに酒を飲みたいと思っていなかった。
なんだかどうでもいい話をされて、拍子抜けというか、がっがりである。
…イイコトする雰囲気の中でいう話か?
空気ぶち壊しじゃねぇか。
ディーヴァ、頼むから空気読んでくれ…オレ、ちょっち悲しい……。
空気を読まぬディーヴァは、ニコニコ笑うばかり。
ちっっっくしょぉぉぉお!ぐぬあああああっ!
この猛りきった熱い思いはどこでどう発散させればいいんだ…ッ!
……あとで合言葉つきの依頼が入ることを期待しようそうしよう。
悪魔をタコ殴りにしないと気が済まない。
「…ま、あわてなくてもいいか」
「飲みにいこう!」などとうきうきしているディーヴァを見れば自分の欲などどうとでもなりそうだった。
***
それから一週間するかしないかのある夜。
そこまで寒くない日を選び、ダンテとディーヴァは出かけた。
とは言っても、大事なディーヴァが風邪をひいては様々な意味合いで大変だ。
ダンテはディーヴァが寒くないように、ダスティパステルピンクのトレンチコート、キャメルのスヌード、ポンポンのついたふわふわの手袋という、最強セットを装備させた。
「そこまで寒くないのに~」
そうディーヴァは言うが、風邪はひいてからでは遅い。
前に風邪をひいた時の二の舞はこちらとしてもごめんである。
お酒を飲みに行くのが今回夜に出掛ける目的なので、飲酒運転するわけにもいかず、ゆっくりと歩いてとある『店』を目指す。
一応あの店はスラム街の真っ只中にあるので、エボニーとアイボリーは必需品だ。
…ちなみに事前に行くことも連絡しておいた。
まがりなりにも悪魔の経営する『店』だ。客にほかの悪魔がいないとも限らない。
ディーヴァの前でドンパチはしたくない。
「ふふ、美味しいお酒あるかな~?楽しみだね、ダンテ!」
学生時代も絵に描いたような…とまではいかないかもしれないが、優等生だったディーヴァ。
人生初のお酒にはしゃいでいるようだ。
「そうだな。お前が飲めるようなあまーいのがあるといいな?」
「む~!お子ちゃまって言いたいのね!もう子供じゃありませんからーっ!」
「だったら早くコーヒー飲めるようにならないとなぁ~?」
「カ、カフェオレとかならなんとか……ぁ、やっぱ飲めません…。あの味好きじゃない」
「ほらな」
ディーヴァはコーヒーの独特の風味が苦手なのである。
ミルクを入れようが、砂糖を入れようがそれは変わらない。
…しかし、あまーいコーヒーゼリーならばなんとか食べられなくもない。
不思議である。
「ふ、ふん!カクテルの中には、オリーブの漬け汁とオリーブの実を入れるなんちゃらマチーニとかいうのあるの、あたし知ってるんだからね!
そーいうことは、それ飲めるようになってから言ってよねっ!」
「はぁ…なんちゃらマチーニじゃなくて、ダーティ・マティーニ、な」
「むきー!人の揚げ足とらないのっ!
今日、ダンテはそれ飲むこと!」
「やーなこった」
やわらかな灯りを投げかける街灯の下、こんな話をしながら石畳を歩いていく。
たまに吹いてくる木枯らしのような冷たい風が来たときには、ダンテは自分が盾となり、ディーヴァに当たらないようにした。
「な、なんだ?」
いったい何があったのだろう。
とろんとしていたディーヴァの目が、いきなり大きく見開いた。
「ダンテの望むことと言えば…!」
「い、言えば?」
「ずーーーっとダンテに我慢させてたお酒!」
「さ、酒ぇ?」
よくわからず目を瞬かせるダンテ。
ディーヴァはブイサインとともに、ダンテに笑いかけた。
「ダンテ!やっとあたしとお酒飲めるよっ!やったね、お酒解禁だね!」
「へ?あ、ああ…」
ディーヴァと一緒に飲むまでは飲まない、と禁酒したままだったが、飲まないでいると意外といくらでも我慢できるようになるようだ。
今ではそんなに酒を飲みたいと思っていなかった。
なんだかどうでもいい話をされて、拍子抜けというか、がっがりである。
…イイコトする雰囲気の中でいう話か?
空気ぶち壊しじゃねぇか。
ディーヴァ、頼むから空気読んでくれ…オレ、ちょっち悲しい……。
空気を読まぬディーヴァは、ニコニコ笑うばかり。
ちっっっくしょぉぉぉお!ぐぬあああああっ!
この猛りきった熱い思いはどこでどう発散させればいいんだ…ッ!
……あとで合言葉つきの依頼が入ることを期待しようそうしよう。
悪魔をタコ殴りにしないと気が済まない。
「…ま、あわてなくてもいいか」
「飲みにいこう!」などとうきうきしているディーヴァを見れば自分の欲などどうとでもなりそうだった。
***
それから一週間するかしないかのある夜。
そこまで寒くない日を選び、ダンテとディーヴァは出かけた。
とは言っても、大事なディーヴァが風邪をひいては様々な意味合いで大変だ。
ダンテはディーヴァが寒くないように、ダスティパステルピンクのトレンチコート、キャメルのスヌード、ポンポンのついたふわふわの手袋という、最強セットを装備させた。
「そこまで寒くないのに~」
そうディーヴァは言うが、風邪はひいてからでは遅い。
前に風邪をひいた時の二の舞はこちらとしてもごめんである。
お酒を飲みに行くのが今回夜に出掛ける目的なので、飲酒運転するわけにもいかず、ゆっくりと歩いてとある『店』を目指す。
一応あの店はスラム街の真っ只中にあるので、エボニーとアイボリーは必需品だ。
…ちなみに事前に行くことも連絡しておいた。
まがりなりにも悪魔の経営する『店』だ。客にほかの悪魔がいないとも限らない。
ディーヴァの前でドンパチはしたくない。
「ふふ、美味しいお酒あるかな~?楽しみだね、ダンテ!」
学生時代も絵に描いたような…とまではいかないかもしれないが、優等生だったディーヴァ。
人生初のお酒にはしゃいでいるようだ。
「そうだな。お前が飲めるようなあまーいのがあるといいな?」
「む~!お子ちゃまって言いたいのね!もう子供じゃありませんからーっ!」
「だったら早くコーヒー飲めるようにならないとなぁ~?」
「カ、カフェオレとかならなんとか……ぁ、やっぱ飲めません…。あの味好きじゃない」
「ほらな」
ディーヴァはコーヒーの独特の風味が苦手なのである。
ミルクを入れようが、砂糖を入れようがそれは変わらない。
…しかし、あまーいコーヒーゼリーならばなんとか食べられなくもない。
不思議である。
「ふ、ふん!カクテルの中には、オリーブの漬け汁とオリーブの実を入れるなんちゃらマチーニとかいうのあるの、あたし知ってるんだからね!
そーいうことは、それ飲めるようになってから言ってよねっ!」
「はぁ…なんちゃらマチーニじゃなくて、ダーティ・マティーニ、な」
「むきー!人の揚げ足とらないのっ!
今日、ダンテはそれ飲むこと!」
「やーなこった」
やわらかな灯りを投げかける街灯の下、こんな話をしながら石畳を歩いていく。
たまに吹いてくる木枯らしのような冷たい風が来たときには、ダンテは自分が盾となり、ディーヴァに当たらないようにした。