mission 23:bubble bath time ~裸の付き合い~
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「ディーヴァ、行ってくるな」
「うん、気を付けて行ってらっしゃい」
朝からダンテが依頼へと出掛けた。
今日はディーヴァの仕事もなく、ダンテが出掛けてしまうと一日1人で過ごさなければならなくなる。
スラム街に近い立地上、昼間と言えど1人になってしまえばとても静か。
読書なんかするにはもってこいだが今は映画のこともあり、なんでもいいから1人にはなりたくなかった。
「映画のばかー!ダンテのばかー!」
試しに叫んでみた。
…シーン…。
魔具達も戻っていない今、返事が返ってくることもなく、本当に静かだ。
ケルベロスもネヴァンも、魔具達はみんな、ロダンのところに預けたまま修理が終わっていないらしく、ダンテによるとしばーーーらくかかるとのことだ。
だが、ちょっと前にこっそりロダンにそれが本当のことか確認の電話したのだが、実際はもう修理は終わっている。
もちろんどういうことなのか聞いた。
すると、ダンテが本当の意味でふたりっきりで過ごしたいからという話をされた。
それを聞いた時、おもわずキュンとしたのを覚えている。
ダンテのそんなかわいらしい『嘘も方便』が嬉しくなったディーヴァは、何も言わないことにした。
しかし、それを抜きにしたって1人でこの広い場所にいるのはこわい。
何か…怖さをまぎらわせるものはないか……。
「あ」
壁にかかる悪魔の首のオブジェと目があった。
ギョロリと赤い瞳をむいたギラギラした悪魔の顔。
これまたこわいので、いつもは目を決して合わさないようにしているが、今は1人よりまし。
作り物の悪魔よりは、本物の悪魔の方が怖くない。
ディーヴァにとって天敵である悪魔であり、ダンテが狩ってきたというどう考えても怨み辛みの溜まっていそうな『曰く付き』であるが、ディーヴァは近づいた。
「あ、あの…お話って…できます?」
実はこの悪魔の首…たまに喋る。
危害を加えるだとかはできないみたいなのだが、狩られた時の恨み言を言ってはダンテにベシッと黙るまで叩かれているのだ。
更にはダンテの魔力をこめた剣やナイフで壁にグリグリと留め直され、痛覚が健在ならば叫んでいただろうことをされる。
ここだけの話、ディーヴァはその様子をいつもかわいそうに思って見ていたりする。
ディーヴァが話しかければ、牛のような悪魔達の口がカパッと一斉に開いた。
『我を解放しろぉぉぉ!』
『ここから出せぇぇぇぇ!』
『天使の力よこせぇぇぇぇ!』
話せることは話せるが、それはすべて一同にディーヴァを驚かせる類いの叫びだった。
「ひゃあああ!」
後ろに転がるように避難するディーヴァ。
『貴様ら黙らんか!』
その隣の落ち窪んだ目の悪魔の口がギギギと音をさせて開いて一喝した。
この悪魔なら、少しは話せそうだ。
『フン、珍しい奴が話しかけてきたもんだ。天使が話しかけてくるとは…。俺をここから解放してくれるのか?』
「すみません…貴方をそこから出すのはあたしには無理です」
ダンテの魔力の封印はディーヴァには解けない。
そして、強い力で壁に留まっている剣やナイフも抜くことは難しい。
『何か用か?』
「ちょっと今、1人がこわくて…あはは」
確かに壁にかかる悪魔の首もこわい。
だが、今や1人でいることの方がよっぽどこわいし、目を合わせないようにしてると言えど、悪魔の首は毎日視界に入ってくるため、いい加減慣れた。
…慣れって怖い。
ダンテには怒られそうだが、今度からどうしてもさびしくなったらこの悪魔さんとお話しよう。
ディーヴァはそう決めた。
「うん、気を付けて行ってらっしゃい」
朝からダンテが依頼へと出掛けた。
今日はディーヴァの仕事もなく、ダンテが出掛けてしまうと一日1人で過ごさなければならなくなる。
スラム街に近い立地上、昼間と言えど1人になってしまえばとても静か。
読書なんかするにはもってこいだが今は映画のこともあり、なんでもいいから1人にはなりたくなかった。
「映画のばかー!ダンテのばかー!」
試しに叫んでみた。
…シーン…。
魔具達も戻っていない今、返事が返ってくることもなく、本当に静かだ。
ケルベロスもネヴァンも、魔具達はみんな、ロダンのところに預けたまま修理が終わっていないらしく、ダンテによるとしばーーーらくかかるとのことだ。
だが、ちょっと前にこっそりロダンにそれが本当のことか確認の電話したのだが、実際はもう修理は終わっている。
もちろんどういうことなのか聞いた。
すると、ダンテが本当の意味でふたりっきりで過ごしたいからという話をされた。
それを聞いた時、おもわずキュンとしたのを覚えている。
ダンテのそんなかわいらしい『嘘も方便』が嬉しくなったディーヴァは、何も言わないことにした。
しかし、それを抜きにしたって1人でこの広い場所にいるのはこわい。
何か…怖さをまぎらわせるものはないか……。
「あ」
壁にかかる悪魔の首のオブジェと目があった。
ギョロリと赤い瞳をむいたギラギラした悪魔の顔。
これまたこわいので、いつもは目を決して合わさないようにしているが、今は1人よりまし。
作り物の悪魔よりは、本物の悪魔の方が怖くない。
ディーヴァにとって天敵である悪魔であり、ダンテが狩ってきたというどう考えても怨み辛みの溜まっていそうな『曰く付き』であるが、ディーヴァは近づいた。
「あ、あの…お話って…できます?」
実はこの悪魔の首…たまに喋る。
危害を加えるだとかはできないみたいなのだが、狩られた時の恨み言を言ってはダンテにベシッと黙るまで叩かれているのだ。
更にはダンテの魔力をこめた剣やナイフで壁にグリグリと留め直され、痛覚が健在ならば叫んでいただろうことをされる。
ここだけの話、ディーヴァはその様子をいつもかわいそうに思って見ていたりする。
ディーヴァが話しかければ、牛のような悪魔達の口がカパッと一斉に開いた。
『我を解放しろぉぉぉ!』
『ここから出せぇぇぇぇ!』
『天使の力よこせぇぇぇぇ!』
話せることは話せるが、それはすべて一同にディーヴァを驚かせる類いの叫びだった。
「ひゃあああ!」
後ろに転がるように避難するディーヴァ。
『貴様ら黙らんか!』
その隣の落ち窪んだ目の悪魔の口がギギギと音をさせて開いて一喝した。
この悪魔なら、少しは話せそうだ。
『フン、珍しい奴が話しかけてきたもんだ。天使が話しかけてくるとは…。俺をここから解放してくれるのか?』
「すみません…貴方をそこから出すのはあたしには無理です」
ダンテの魔力の封印はディーヴァには解けない。
そして、強い力で壁に留まっている剣やナイフも抜くことは難しい。
『何か用か?』
「ちょっと今、1人がこわくて…あはは」
確かに壁にかかる悪魔の首もこわい。
だが、今や1人でいることの方がよっぽどこわいし、目を合わせないようにしてると言えど、悪魔の首は毎日視界に入ってくるため、いい加減慣れた。
…慣れって怖い。
ダンテには怒られそうだが、今度からどうしてもさびしくなったらこの悪魔さんとお話しよう。
ディーヴァはそう決めた。