mission 23:bubble bath time ~裸の付き合い~
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いつのまにか季節と年が巡った。
ディーヴァはハタチとなり、もうすぐ21歳という、夏のある夜だ。
今は暗くした部屋で2人、寄り添ってテレビを見ている。
ダンテがレンタルビデオ店で借りてきた、とある映画を見ているのだ。
それを見る ディーヴァの目は、すでに死んでいる。
いや、死んだ魚の目だ。
…正直に言おう、泣きたい。
何故こんなビデオをダンテと一緒とはいえ、見ることになってしまったんだろうか。
数時間前の自分に聞いてみたくなる。
~数時間前~
「ダンテ、何借りてきたの?」
「これか? ディーヴァと一緒にみようかと思って、今話題の……」
と、そこでダンテの口が止まった。
「 ディーヴァには早いな。
お前、見た目はまだまだお子ちゃまだし、いくらディーヴァがR20作品の見れる歳になってても、ちょっとキツいよな~?ダメだよな~?見れないよな~?」
『お子ちゃま』の言葉にムッとする。
「やっぱ何でもない。オレが1人で見るやつだから気にするな」
「ちょっと!あたしハタチ越えてるもん!R20くらい見ーれーまーすぅー!」
「ほぉ…?」
ダンテがニヤリとした。
「よし、そこまで言うなら、絶対最後まで見ろよ?」
「望むところよ!」
結局売り言葉に買い言葉。
そして…今に至る。
ああ、そうか。
見るようにダンテにうまく仕向けられたのか。
…前言撤回したい。
この映画は成功作品だろう、巷で話題になり、爆発的大ヒットになったのもよくわかる。
役者の気持ちや場面にすんなり入り込めるし、共感したりドキドキしたり、そして激しく恐怖を感じたり。
そう…恐怖。
つまり、見ているのは残念ながらホラー映画。
これが恋愛やコメディ映画ならどんなによかったか…。
しかもサイコ、サスペンス、スリラー、そしてスプラッタと、ホラー4S。
見たくないなら、見るふりをして目を閉じたり視線を外せばいいと、思うかもしれない。
しかし、閉じると耳から入る情報で余計にこわい。
視線を外せば目のはしっこにチラッと映り込む映像がこわい。
結論……見るしかない。
(…嫌だなあ)
ダンテのいる方と反対側の、ソファーの隙間が嫌だ。
ソファーの後ろのスペースだって、ダンテの腕が回っていてもなんだか嫌だ。
できることなら、両隣に誰かにいて欲しいし、後ろにも誰かについていてもらいたい。
そう思うくらいこわい。
『ぎゃあああああ!』
目の前で今まで主人公だとばかり思っていた男性が、今、無惨な最後を遂げた。
まるでモブの如く扱われ、殺人者に肉塊へと変えられてしまった。
その場に残るのは男性の死体、壁に飛び散った血痕、おびただしい量の血だまり。
「ひいぃ…」
もういやだ。
ディーヴァは青い顔で震え上がった。
小さい頃、母が見ていたホッケーマスクを被った殺人鬼映画やら、一枚二枚と皿を数える恐ろしい女の人が出る映画をチラッと見て以来、ホラー映画は苦手だ。
「うむ、これはいい意味で裏切られたな。あいつは助かると思ってたのに、完全に騙されたぜ」
隣の男はディーヴァの恐怖を知らず、のんきにポテトチップスなんぞ食べている。
一瞬殴りたくなったが、殴ってもこちらの手が痛くなるだけなので、やっぱり止めておいた。
ディーヴァはハタチとなり、もうすぐ21歳という、夏のある夜だ。
今は暗くした部屋で2人、寄り添ってテレビを見ている。
ダンテがレンタルビデオ店で借りてきた、とある映画を見ているのだ。
それを見る ディーヴァの目は、すでに死んでいる。
いや、死んだ魚の目だ。
…正直に言おう、泣きたい。
何故こんなビデオをダンテと一緒とはいえ、見ることになってしまったんだろうか。
数時間前の自分に聞いてみたくなる。
~数時間前~
「ダンテ、何借りてきたの?」
「これか? ディーヴァと一緒にみようかと思って、今話題の……」
と、そこでダンテの口が止まった。
「 ディーヴァには早いな。
お前、見た目はまだまだお子ちゃまだし、いくらディーヴァがR20作品の見れる歳になってても、ちょっとキツいよな~?ダメだよな~?見れないよな~?」
『お子ちゃま』の言葉にムッとする。
「やっぱ何でもない。オレが1人で見るやつだから気にするな」
「ちょっと!あたしハタチ越えてるもん!R20くらい見ーれーまーすぅー!」
「ほぉ…?」
ダンテがニヤリとした。
「よし、そこまで言うなら、絶対最後まで見ろよ?」
「望むところよ!」
結局売り言葉に買い言葉。
そして…今に至る。
ああ、そうか。
見るようにダンテにうまく仕向けられたのか。
…前言撤回したい。
この映画は成功作品だろう、巷で話題になり、爆発的大ヒットになったのもよくわかる。
役者の気持ちや場面にすんなり入り込めるし、共感したりドキドキしたり、そして激しく恐怖を感じたり。
そう…恐怖。
つまり、見ているのは残念ながらホラー映画。
これが恋愛やコメディ映画ならどんなによかったか…。
しかもサイコ、サスペンス、スリラー、そしてスプラッタと、ホラー4S。
見たくないなら、見るふりをして目を閉じたり視線を外せばいいと、思うかもしれない。
しかし、閉じると耳から入る情報で余計にこわい。
視線を外せば目のはしっこにチラッと映り込む映像がこわい。
結論……見るしかない。
(…嫌だなあ)
ダンテのいる方と反対側の、ソファーの隙間が嫌だ。
ソファーの後ろのスペースだって、ダンテの腕が回っていてもなんだか嫌だ。
できることなら、両隣に誰かにいて欲しいし、後ろにも誰かについていてもらいたい。
そう思うくらいこわい。
『ぎゃあああああ!』
目の前で今まで主人公だとばかり思っていた男性が、今、無惨な最後を遂げた。
まるでモブの如く扱われ、殺人者に肉塊へと変えられてしまった。
その場に残るのは男性の死体、壁に飛び散った血痕、おびただしい量の血だまり。
「ひいぃ…」
もういやだ。
ディーヴァは青い顔で震え上がった。
小さい頃、母が見ていたホッケーマスクを被った殺人鬼映画やら、一枚二枚と皿を数える恐ろしい女の人が出る映画をチラッと見て以来、ホラー映画は苦手だ。
「うむ、これはいい意味で裏切られたな。あいつは助かると思ってたのに、完全に騙されたぜ」
隣の男はディーヴァの恐怖を知らず、のんきにポテトチップスなんぞ食べている。
一瞬殴りたくなったが、殴ってもこちらの手が痛くなるだけなので、やっぱり止めておいた。