mission 3:carrot and …stick? ~赤点と再テスト~
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「あ。面白いこと書いてある」
本日は3月14日。
雑誌から顔を持ち上げたディーヴァが言う。
「日本では2月14日のバレンタインデーに合わせて、今日の3月14日はホワイトデーっていうんだって」
簡素な造りの対面式ダイニングキッチンに立つダンテに、そう言い聞かせる。
「へー。ホワイトデーね」
ダンテは、コポコポと音を立て沸いたケトルの中身を2つのマグカップに入れながら返事した。
入れた瞬間、周囲に広がる甘い香り。
並んだ2つのマグカップ。
前にデートでショッピングに行った際、購入した黒と白のペアカップだ。
どちらにも苺が描かれていて大きい方の黒地の物がダンテ用、小さい方の白地の物がディーヴァ用となり、毎日使っている。
「ココア淹れたぞ」
ダンテがディーヴァの隣にマグカップを2つ持ってやってきた。
手渡されたマグカップの中身は、ダンテの言う通りココア。
それにはたっぷりとミルクが入っていて、2人とも甘い物が好きなのだとうかがえる。
「ありがと」
受け取ったディーヴァは一口飲んでホッと息を吐く。
そしてお返しにと、ダンテに目の前の物を切り分けた。
「はい、アップルパイ。あーん」
本日のティータイムのお供は簡単に作ったアップルパイ。
リンゴの美味しい季節にたくさん作っておいたアップルフィリングを、同じくたくさん作って冷凍保存しておいた生地に入れて焼いただけのお手軽な物だ。
簡単な物だが、まだできたばかりで熱々。
フォークをさせば、ジュワッと染みだすシナモンがきいた甘い汁。
添えられたバニラアイスクリームとの相性も抜群でとても美味しかった。
「…ん、美味い。もっとくれ」
「あとは自分で切り分けてよ」
「んなケチな事言うと全部食べちまうぞ」
「はいはい」
やれやれと思いながらも、結局やってあげてしまうディーヴァ。
ダンテはまるで餌を待つ雛のようにディーヴァに一口一口食べさせてもらっていた。
「ホワイトデーって何する日なんだ?
めでたくカップルになった奴らがイイことして恋人を白いモンで染め上げる日か?」
「白い物って何?」
「それはちょっとお前にゃ早い。時が来たらいくらでも教えてやるよ」
口の中に広がる甘くてジューシーなアップルパイの味を堪能しつつ、会話する2人。
ダンテの言う白い物はロクでもない物なのだが、それはディーヴァにはわからなかった。
「うんっ楽しみにして待ってるね!」
「ああ、楽しみにしとけよ」
ダンテの目論みも露知らず、ディーヴァはにっこりと笑顔を浮かべる。
ニヤリ。
ダンテも違う意味で、笑みを浮かべた。
「ホワイトデーはないけど、今日ってこっちではπの日だよね」
「πって何だディーヴァ」
記号を言われてもダンテには全くわからない。
ダンテにとってパイといえば…。
「おっぱいのことだな!さしずめ、パーイ、タッチ!ってか?」
むにっ。
言うが早いか、ディーヴァの胸にいきなりタッチするダンテ。
その瞬間ダンテの頬にパンチが飛んできた。
「胸揉まないでよ変態ダンテ。殴るよ?」
「もう殴ってるじゃねーか」
「あらごめんあそばせ」
パンチを送った本人は謝りながらも、どこ吹く風でココアを啜る。
ダンテも同じようにココアを啜った。
「…ったく。相変わらずお前のパンチ弱いな。全く痛くねーぜ」
「むぅ…」
口を尖らせる。
どうしたらダンテに物理的ダメージを与えられるだろうか。
たまに本気で考えてしまうディーヴァだった。
本日は3月14日。
雑誌から顔を持ち上げたディーヴァが言う。
「日本では2月14日のバレンタインデーに合わせて、今日の3月14日はホワイトデーっていうんだって」
簡素な造りの対面式ダイニングキッチンに立つダンテに、そう言い聞かせる。
「へー。ホワイトデーね」
ダンテは、コポコポと音を立て沸いたケトルの中身を2つのマグカップに入れながら返事した。
入れた瞬間、周囲に広がる甘い香り。
並んだ2つのマグカップ。
前にデートでショッピングに行った際、購入した黒と白のペアカップだ。
どちらにも苺が描かれていて大きい方の黒地の物がダンテ用、小さい方の白地の物がディーヴァ用となり、毎日使っている。
「ココア淹れたぞ」
ダンテがディーヴァの隣にマグカップを2つ持ってやってきた。
手渡されたマグカップの中身は、ダンテの言う通りココア。
それにはたっぷりとミルクが入っていて、2人とも甘い物が好きなのだとうかがえる。
「ありがと」
受け取ったディーヴァは一口飲んでホッと息を吐く。
そしてお返しにと、ダンテに目の前の物を切り分けた。
「はい、アップルパイ。あーん」
本日のティータイムのお供は簡単に作ったアップルパイ。
リンゴの美味しい季節にたくさん作っておいたアップルフィリングを、同じくたくさん作って冷凍保存しておいた生地に入れて焼いただけのお手軽な物だ。
簡単な物だが、まだできたばかりで熱々。
フォークをさせば、ジュワッと染みだすシナモンがきいた甘い汁。
添えられたバニラアイスクリームとの相性も抜群でとても美味しかった。
「…ん、美味い。もっとくれ」
「あとは自分で切り分けてよ」
「んなケチな事言うと全部食べちまうぞ」
「はいはい」
やれやれと思いながらも、結局やってあげてしまうディーヴァ。
ダンテはまるで餌を待つ雛のようにディーヴァに一口一口食べさせてもらっていた。
「ホワイトデーって何する日なんだ?
めでたくカップルになった奴らがイイことして恋人を白いモンで染め上げる日か?」
「白い物って何?」
「それはちょっとお前にゃ早い。時が来たらいくらでも教えてやるよ」
口の中に広がる甘くてジューシーなアップルパイの味を堪能しつつ、会話する2人。
ダンテの言う白い物はロクでもない物なのだが、それはディーヴァにはわからなかった。
「うんっ楽しみにして待ってるね!」
「ああ、楽しみにしとけよ」
ダンテの目論みも露知らず、ディーヴァはにっこりと笑顔を浮かべる。
ニヤリ。
ダンテも違う意味で、笑みを浮かべた。
「ホワイトデーはないけど、今日ってこっちではπの日だよね」
「πって何だディーヴァ」
記号を言われてもダンテには全くわからない。
ダンテにとってパイといえば…。
「おっぱいのことだな!さしずめ、パーイ、タッチ!ってか?」
むにっ。
言うが早いか、ディーヴァの胸にいきなりタッチするダンテ。
その瞬間ダンテの頬にパンチが飛んできた。
「胸揉まないでよ変態ダンテ。殴るよ?」
「もう殴ってるじゃねーか」
「あらごめんあそばせ」
パンチを送った本人は謝りながらも、どこ吹く風でココアを啜る。
ダンテも同じようにココアを啜った。
「…ったく。相変わらずお前のパンチ弱いな。全く痛くねーぜ」
「むぅ…」
口を尖らせる。
どうしたらダンテに物理的ダメージを与えられるだろうか。
たまに本気で考えてしまうディーヴァだった。