mission 22:The Gates of Hell ~天使と堕天使と悪魔~
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ダンテとディーヴァの顔が硬直する。
「げ」
「っ!!」
そこには見るに堪えぬ状態まで解体されたゴキブ(「だから名前は言っちゃダメだってば!」)…ソイツの成れの果てが、床と箒にこびりついて染みをつくっていた。
お食事中の方すみません。
…念のためにモザイク処理をかけておくとしよう。
「ひ、ひいぃぃぃぁぁぁぁあ!気持ち悪いぃぃっ!!」
「よく言うぜ!お前がこんな状態までぐちゃぐちゃに潰したんだろうが!……ったく」
間接的だろうがなんだろうがダンテも触りたくないが、こんな状態のディーヴァが後処理をするわけがない。
「おぇぇ…最悪だ」
ダンテは鳥肌をたてながらも、束にしてとったティッシュペーパーで、こびりついた残骸を拭き取った。
嫌なものがこびりついたことだし、この箒ももう使えないだろう。
「ディーヴァ、この箒は捨ててもい…」
「キャー!やだやだっ早く捨ててー!
ダンテのバカーッ近づけないでよーっ!」
箒をほんのちょっとだけ近づけて見せ、言いかけただけなのに。
ディーヴァは思いっきり顔をしかめて手を前につきだし、これ以上の箒の…しいてはダンテの侵入を断固拒否、断然拒絶した。
こっちも嫌な思いをしてがんばって死骸の後片付けをしているというのに、バカとはなんだバカとは。
失礼なやつだな…この残骸、投げつけたろか。
そして相変わらずディーヴァは逃げ足がはやい。
ダダダダダと階段を駆け上がり、すでに一番上の段まで移動している。
「オイコラ、いちいち逃げるな」
「だ、だって~。うぅぅ…ソレ、嫌い……」
涙目で手摺をキュウと握ってしゃがみこむディーヴァにこれ以上何が言えようか。
ダンテはため息とともに、ゴミに取りかかった。
こんなゴミ、自分とてずっと持っていたくない。
「捨ててくる」
キッチンに併設された簡易出入り口…いわゆる勝手口から出た先のゴミ捨て場へ向かうことにしたダンテ。
その背中に向かって、ディーヴァはさらにお使いを頼んだ。
「ダンテ、消臭スプレーも持ってきて。ヤツの臭いがこの部屋にこびりついてる気がするもん」
「はいはい」
どこまで嫌いなんだか。
確か消臭スプレーは、勝手口の近くに置いてあったはずである。
ダンテはふかーいため息を再度吐き出すと、奥へ向かう扉に消えた。
しかし、ダンテはすぐには戻らないだろう。
消臭スプレーは勝手口の近くとは少し離れた、違う場所に移動しているのだから。
「…よし」
ダンテが完全に消えたことを確認したディーヴァは、鼻腔を他の大好きな香りで満たすべく階段を駆け降りる。
目指すは、壁にかかったダンテの一張羅。
このダンテのトレードマークたる赤のコート…基本的に仕事の時にだけ着ているのだが、家に居るときはすぐとれるこの位置にかかっている。
ちなみに、大抵はその中のインナーを着た状態で過ごすが、完全に今日は休み!と決めた日はラフな格好でいる。
本日もそのパターンだった。
非力なディーヴァにしてみれば、本革コートは手にずっしりと重い。
まるでダンテを守る命の重みのように感じるそれを、大事そうに手にとるとディーヴァはそっと抱き締めた。
依頼で返り血にまみれた箇所もディーヴァが丁寧に後始末したおかげか、今はきれいさっぱりだ。
その代わりに香る芳香は愛しいダンテのもの。
「ダンテのニオイする…ダンテ、だいすき…」
時おりディーヴァはダンテのことを、優しく道標をしめす月のようだ…などと思うことがあるが、鼻腔に届くのはどちらかといえばおひさまの香りに近いものだ。
嬉しくなってきたディーヴァは、皺がつかぬように、だがダンテに抱きつく時のようにコートをきゅっと体で包んだ。
「げ」
「っ!!」
そこには見るに堪えぬ状態まで解体されたゴキブ(「だから名前は言っちゃダメだってば!」)…ソイツの成れの果てが、床と箒にこびりついて染みをつくっていた。
お食事中の方すみません。
…念のためにモザイク処理をかけておくとしよう。
「ひ、ひいぃぃぃぁぁぁぁあ!気持ち悪いぃぃっ!!」
「よく言うぜ!お前がこんな状態までぐちゃぐちゃに潰したんだろうが!……ったく」
間接的だろうがなんだろうがダンテも触りたくないが、こんな状態のディーヴァが後処理をするわけがない。
「おぇぇ…最悪だ」
ダンテは鳥肌をたてながらも、束にしてとったティッシュペーパーで、こびりついた残骸を拭き取った。
嫌なものがこびりついたことだし、この箒ももう使えないだろう。
「ディーヴァ、この箒は捨ててもい…」
「キャー!やだやだっ早く捨ててー!
ダンテのバカーッ近づけないでよーっ!」
箒をほんのちょっとだけ近づけて見せ、言いかけただけなのに。
ディーヴァは思いっきり顔をしかめて手を前につきだし、これ以上の箒の…しいてはダンテの侵入を断固拒否、断然拒絶した。
こっちも嫌な思いをしてがんばって死骸の後片付けをしているというのに、バカとはなんだバカとは。
失礼なやつだな…この残骸、投げつけたろか。
そして相変わらずディーヴァは逃げ足がはやい。
ダダダダダと階段を駆け上がり、すでに一番上の段まで移動している。
「オイコラ、いちいち逃げるな」
「だ、だって~。うぅぅ…ソレ、嫌い……」
涙目で手摺をキュウと握ってしゃがみこむディーヴァにこれ以上何が言えようか。
ダンテはため息とともに、ゴミに取りかかった。
こんなゴミ、自分とてずっと持っていたくない。
「捨ててくる」
キッチンに併設された簡易出入り口…いわゆる勝手口から出た先のゴミ捨て場へ向かうことにしたダンテ。
その背中に向かって、ディーヴァはさらにお使いを頼んだ。
「ダンテ、消臭スプレーも持ってきて。ヤツの臭いがこの部屋にこびりついてる気がするもん」
「はいはい」
どこまで嫌いなんだか。
確か消臭スプレーは、勝手口の近くに置いてあったはずである。
ダンテはふかーいため息を再度吐き出すと、奥へ向かう扉に消えた。
しかし、ダンテはすぐには戻らないだろう。
消臭スプレーは勝手口の近くとは少し離れた、違う場所に移動しているのだから。
「…よし」
ダンテが完全に消えたことを確認したディーヴァは、鼻腔を他の大好きな香りで満たすべく階段を駆け降りる。
目指すは、壁にかかったダンテの一張羅。
このダンテのトレードマークたる赤のコート…基本的に仕事の時にだけ着ているのだが、家に居るときはすぐとれるこの位置にかかっている。
ちなみに、大抵はその中のインナーを着た状態で過ごすが、完全に今日は休み!と決めた日はラフな格好でいる。
本日もそのパターンだった。
非力なディーヴァにしてみれば、本革コートは手にずっしりと重い。
まるでダンテを守る命の重みのように感じるそれを、大事そうに手にとるとディーヴァはそっと抱き締めた。
依頼で返り血にまみれた箇所もディーヴァが丁寧に後始末したおかげか、今はきれいさっぱりだ。
その代わりに香る芳香は愛しいダンテのもの。
「ダンテのニオイする…ダンテ、だいすき…」
時おりディーヴァはダンテのことを、優しく道標をしめす月のようだ…などと思うことがあるが、鼻腔に届くのはどちらかといえばおひさまの香りに近いものだ。
嬉しくなってきたディーヴァは、皺がつかぬように、だがダンテに抱きつく時のようにコートをきゅっと体で包んだ。