mission 21:attend and instinct ~優しさの裏の欲求~
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「…くちんっ」
随分とかわいらしいが、これがディーヴァのくしゃみである。
「うぅ~……ずび」
前回ひどい風邪をひいたダンテだったが、すっかり治って今は元通りだ。
そして今回はそんなダンテの代わりに、ディーヴァが風邪をひいてしまった。
キスしたり抱きしめたりと、長い時間同じ空間にいたため、結局うつってしまったのだろう。
「しゃ、しゃむぅい~」
寒い寒いと、ガタガタ震えるディーヴァ。
その横でダンテはどうしようかと、困ったように頬をポリポリかいて座る。
「うわ~ん!ダンテのせいだ~」
「半分はな」
「ぐぬぅ…確かにダンテのそばにいるって決めて看病してたのはあたしだし、自分自身の責任もあるよ。
でも今だけは誰かを、ダンテを呪わずにはいられない…」
かけ布団の上から目だけ出して、呪呪呪呪呪…などとブツブツ呟いている。
なぜだろう、そんなディーヴァもかわいいと思う。
…末期だ。
「はいはい。ディーヴァの呪いならいくらでも受け止めてやるからドーゾお好きに」
悪魔が放ってくる呪いなら恐ろしいものが多いが、ディーヴァの呪いなんて怖くもなんともない。
天使の力で何かが出来たとして、ダンテの髪がリボンで飾られるとか、金だらいが上から落ちてくるとかそんなレベルだろう。
ダンテはディーヴァのセリフをさらーりと受け流した。
それはさておき。
自分が風邪の時、甲斐甲斐しくお世話してもらったように、ダンテもディーヴァの世話をめいっぱいするつもりだ。
もとより恩返しのつもりでなくとも、ディーヴァが苦しんでいるならそれを少しでも軽減させてやりたいと思うのは当たり前だろう。
不馴れながらも、ダンテはディーヴァに氷枕を作った。
脇の下に入れてもらっていた体温計を取りだして見れば、控えめだがしっかりとメモリが横に伸びている。
「ふむ、オレほどじゃないけど熱高いな…」
「あたしは氷の張った湖で、楽しく泳いでなんていませんからねぇ」
水を飲みながらディーヴァは嫌味を言ってのける。
確かに、ことの発端はダンテが湖に落ちたことから始まったが、落ちたくて落ちたわけじゃないし、ましてや楽しく泳いでなどいない。
言い返したいが、面倒なのでやめた。
代わりにふうっと息を吐き出して、ディーヴァに問いかけた。
「ディーヴァ、オレはあと何をすりゃいい?あれが食べたいから買ってこいとか、何をしてほしいとか、遠慮なく言え。出来る限り叶えるからな」
「ありがとう。でも…」
その心遣いが嬉しくて顔が自然とほころぶ。
しかし、同じ空間にいたら同じことが起こるのではないか、と不安にもなる。
「一緒にいるとまたダンテが風邪ひいちゃうよ?ダンテにうつっちゃうの、やだ…」
「そう簡単にうつらねぇよ」
「あたしはうつったもん」
ディーヴァはぷくーと、頬を膨らませてみせた。
「ダンテに風邪うつったら、またあたしにうつって、さらにダンテにまたうつって、そしてあたしにうつって……うわぁ!堂々巡りすぎて怖いよぉ!!」
プリプリしていたはずの顔を、サッと青くして『エンドレス・風邪っぴき』について考えるディーヴァ。
百面相が激しく、見ていて飽きない。
「考えすぎだ。第一、ディーヴァレベルの風邪なんかうつらねぇさ」
「………、ちょっとそれどういう意味?今のあたしは全然つらくなさそうってことなのかなぁ?」
顔はにっこり笑っているが、怒っているのがまるわかり。
ダンテはこれ以上ディーヴァの機嫌を損ねてはならないと、その小さな頭を撫でてやりながら謝罪をいれた。
「んな意味で言ったわけじゃねぇよ。悪かったな」
「ふぅん?…ま、いいけど。実際、ダンテより症状軽いし」
……なんとか許してもらえたようだ。
随分とかわいらしいが、これがディーヴァのくしゃみである。
「うぅ~……ずび」
前回ひどい風邪をひいたダンテだったが、すっかり治って今は元通りだ。
そして今回はそんなダンテの代わりに、ディーヴァが風邪をひいてしまった。
キスしたり抱きしめたりと、長い時間同じ空間にいたため、結局うつってしまったのだろう。
「しゃ、しゃむぅい~」
寒い寒いと、ガタガタ震えるディーヴァ。
その横でダンテはどうしようかと、困ったように頬をポリポリかいて座る。
「うわ~ん!ダンテのせいだ~」
「半分はな」
「ぐぬぅ…確かにダンテのそばにいるって決めて看病してたのはあたしだし、自分自身の責任もあるよ。
でも今だけは誰かを、ダンテを呪わずにはいられない…」
かけ布団の上から目だけ出して、呪呪呪呪呪…などとブツブツ呟いている。
なぜだろう、そんなディーヴァもかわいいと思う。
…末期だ。
「はいはい。ディーヴァの呪いならいくらでも受け止めてやるからドーゾお好きに」
悪魔が放ってくる呪いなら恐ろしいものが多いが、ディーヴァの呪いなんて怖くもなんともない。
天使の力で何かが出来たとして、ダンテの髪がリボンで飾られるとか、金だらいが上から落ちてくるとかそんなレベルだろう。
ダンテはディーヴァのセリフをさらーりと受け流した。
それはさておき。
自分が風邪の時、甲斐甲斐しくお世話してもらったように、ダンテもディーヴァの世話をめいっぱいするつもりだ。
もとより恩返しのつもりでなくとも、ディーヴァが苦しんでいるならそれを少しでも軽減させてやりたいと思うのは当たり前だろう。
不馴れながらも、ダンテはディーヴァに氷枕を作った。
脇の下に入れてもらっていた体温計を取りだして見れば、控えめだがしっかりとメモリが横に伸びている。
「ふむ、オレほどじゃないけど熱高いな…」
「あたしは氷の張った湖で、楽しく泳いでなんていませんからねぇ」
水を飲みながらディーヴァは嫌味を言ってのける。
確かに、ことの発端はダンテが湖に落ちたことから始まったが、落ちたくて落ちたわけじゃないし、ましてや楽しく泳いでなどいない。
言い返したいが、面倒なのでやめた。
代わりにふうっと息を吐き出して、ディーヴァに問いかけた。
「ディーヴァ、オレはあと何をすりゃいい?あれが食べたいから買ってこいとか、何をしてほしいとか、遠慮なく言え。出来る限り叶えるからな」
「ありがとう。でも…」
その心遣いが嬉しくて顔が自然とほころぶ。
しかし、同じ空間にいたら同じことが起こるのではないか、と不安にもなる。
「一緒にいるとまたダンテが風邪ひいちゃうよ?ダンテにうつっちゃうの、やだ…」
「そう簡単にうつらねぇよ」
「あたしはうつったもん」
ディーヴァはぷくーと、頬を膨らませてみせた。
「ダンテに風邪うつったら、またあたしにうつって、さらにダンテにまたうつって、そしてあたしにうつって……うわぁ!堂々巡りすぎて怖いよぉ!!」
プリプリしていたはずの顔を、サッと青くして『エンドレス・風邪っぴき』について考えるディーヴァ。
百面相が激しく、見ていて飽きない。
「考えすぎだ。第一、ディーヴァレベルの風邪なんかうつらねぇさ」
「………、ちょっとそれどういう意味?今のあたしは全然つらくなさそうってことなのかなぁ?」
顔はにっこり笑っているが、怒っているのがまるわかり。
ダンテはこれ以上ディーヴァの機嫌を損ねてはならないと、その小さな頭を撫でてやりながら謝罪をいれた。
「んな意味で言ったわけじゃねぇよ。悪かったな」
「ふぅん?…ま、いいけど。実際、ダンテより症状軽いし」
……なんとか許してもらえたようだ。