mission 20:a cold and spoiled child ~寝込んだ彼に優しくしよう~
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あれぇ、おっかしいなぁ。ちーっとも下がってなーい」
「誰のせいだ、誰の…」
ディーヴァに聞こえないよう小さな、そして風邪で少し掠れている声で、ダンテはボソッと呟く。
翌朝、ダンテは真っ赤な顔でハフハフと呼吸して、非常に辛そうな状態に陥っていた。
それはディーヴァのせいでなった寝不足からくる、抵抗力の低下が原因のひとつかもしれない。
「ってか逆に上がっててすごい熱なんだけど。41度って……まさかインフルエンザ?たしかに巷では流行りだしてるけど…うーん」
水銀式体温計のメモリがぐーんと横に伸びて、高熱を訴えている。
それはもはやただの風邪ではなく、インフルエンザか何かを併発してしまっているようなものだと思った。
「マジかよ…。
それこそうつしたら大変じゃねぇか。オレのことはいいから、早くここから出てろ」
かわいい彼女に自分と同じ苦しみを味あわせたい奴が、どこの世界にいるというのだ。
「とか言って、ホントにあたしがここから出ていいの?顔に『寂しい』って書いてあるよ」
「まあ…そりゃな」
風邪をうつしたくはない。
だが、ディーヴァの言う通り、寂しさが先行してしまっていただけない。
悟ったディーヴァは胸をドンと叩き、ダンテに向き直った。
「安心して。三角巾するから」
そう言ってポケットから取り出したるは、ペイズリー柄のいわゆるバンダナ、と呼ばれる布。
それを三角巾の形に折り畳み、マスク代わりに口許を覆い結んだ。
…まるで清掃員。
「せめてアラビアンナイトな感じで覆って欲しかった。こいつはさすがに萎えるぜ…」
「文句言わないの!とにかくお医者様に見てもらった方がいいかもね…」
夜中にしたように、再び手のひらをダンテの額に手を当てる。
「…オレは病院なんて行かねぇぞ。血液検査か何かで半分悪魔だってバレるかもしれないからな」
「それ以前に高熱の人をあたしが連れていけるわけないでしょ。呼ぶのよ」
「どこに?何を?」
「ここにお医者様を呼ぶの。エンツォさんあたりに頼めば、バレても大丈夫なお医者様呼んでくれるんじゃないかな」
「そうかもな。でも…」
口を尖らせたダンテは、引き上げた布団をすっぽりと頭の上まで被った。
そしてくぐもった声で一言。
「……やだ」
「何で?」
「注射とかするんだろ?痛いじゃねぇか」
「はぁ…?何、子どもみたいなこと言ってるの?いつも悪魔の攻撃を嬉しそうに受けてるじゃない」
その言葉にガバッと被っていた布団を持ち上げ、心外だとばかりに抗議するダンテ。
「いつもだってじゅうぶん痛ぇよ!なんだそのオレがドMみたいな発言は」
「ドM…ああ、痛いことされて喜ぶ変態さんのことだっけ。…違うの?」
「当たり前だ。オレはどっちかっつーと、ディーヴァを苛め倒したい側だっての」
それもどうかと思うが。
しかし、マゾヒズムと思われたくないなら、嬉々として悪魔の攻撃をくらいに行ったりするなという話である。
「まあ、それはどうでもいいから置いといて」
「どうでもいいのかよ!」
「汗かいてるだろうし体拭きましょーねー」
「お、おう…」
その手にはいつの間にやら、暖かいおしぼりが。
いつ持ってきたお前。
「誰のせいだ、誰の…」
ディーヴァに聞こえないよう小さな、そして風邪で少し掠れている声で、ダンテはボソッと呟く。
翌朝、ダンテは真っ赤な顔でハフハフと呼吸して、非常に辛そうな状態に陥っていた。
それはディーヴァのせいでなった寝不足からくる、抵抗力の低下が原因のひとつかもしれない。
「ってか逆に上がっててすごい熱なんだけど。41度って……まさかインフルエンザ?たしかに巷では流行りだしてるけど…うーん」
水銀式体温計のメモリがぐーんと横に伸びて、高熱を訴えている。
それはもはやただの風邪ではなく、インフルエンザか何かを併発してしまっているようなものだと思った。
「マジかよ…。
それこそうつしたら大変じゃねぇか。オレのことはいいから、早くここから出てろ」
かわいい彼女に自分と同じ苦しみを味あわせたい奴が、どこの世界にいるというのだ。
「とか言って、ホントにあたしがここから出ていいの?顔に『寂しい』って書いてあるよ」
「まあ…そりゃな」
風邪をうつしたくはない。
だが、ディーヴァの言う通り、寂しさが先行してしまっていただけない。
悟ったディーヴァは胸をドンと叩き、ダンテに向き直った。
「安心して。三角巾するから」
そう言ってポケットから取り出したるは、ペイズリー柄のいわゆるバンダナ、と呼ばれる布。
それを三角巾の形に折り畳み、マスク代わりに口許を覆い結んだ。
…まるで清掃員。
「せめてアラビアンナイトな感じで覆って欲しかった。こいつはさすがに萎えるぜ…」
「文句言わないの!とにかくお医者様に見てもらった方がいいかもね…」
夜中にしたように、再び手のひらをダンテの額に手を当てる。
「…オレは病院なんて行かねぇぞ。血液検査か何かで半分悪魔だってバレるかもしれないからな」
「それ以前に高熱の人をあたしが連れていけるわけないでしょ。呼ぶのよ」
「どこに?何を?」
「ここにお医者様を呼ぶの。エンツォさんあたりに頼めば、バレても大丈夫なお医者様呼んでくれるんじゃないかな」
「そうかもな。でも…」
口を尖らせたダンテは、引き上げた布団をすっぽりと頭の上まで被った。
そしてくぐもった声で一言。
「……やだ」
「何で?」
「注射とかするんだろ?痛いじゃねぇか」
「はぁ…?何、子どもみたいなこと言ってるの?いつも悪魔の攻撃を嬉しそうに受けてるじゃない」
その言葉にガバッと被っていた布団を持ち上げ、心外だとばかりに抗議するダンテ。
「いつもだってじゅうぶん痛ぇよ!なんだそのオレがドMみたいな発言は」
「ドM…ああ、痛いことされて喜ぶ変態さんのことだっけ。…違うの?」
「当たり前だ。オレはどっちかっつーと、ディーヴァを苛め倒したい側だっての」
それもどうかと思うが。
しかし、マゾヒズムと思われたくないなら、嬉々として悪魔の攻撃をくらいに行ったりするなという話である。
「まあ、それはどうでもいいから置いといて」
「どうでもいいのかよ!」
「汗かいてるだろうし体拭きましょーねー」
「お、おう…」
その手にはいつの間にやら、暖かいおしぼりが。
いつ持ってきたお前。