mission 20:a cold and spoiled child ~寝込んだ彼に優しくしよう~
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
――真夜中。
ダンテは唸っていた。
「くっ……さっきの薬…これって本当に効いてるのか?」
目がチカチカするほど強い頭痛が、断続的に痛みを与えてくる。
決してディーヴァを責めているわけではないが、あの薬は効かなさすぎである。
いや、もしかしたら『半魔』だからかもしれない。
ダンテは毒にも多少の耐性があり、苦しむことこそあれど、死ぬことはないのだから。
氷の溶けきった氷枕は頭を動かすとたぷん、と気分の下降するような音が響くだけ。
今は氷枕でなく、ただの生温かな水で満たされた温枕といったところ。
「クソッ…!」
つい、イライラして悪態をついてしまった。
激しい頭の痛みをやり過ごすべく、目を閉じて我慢していると…。
そっと額の上にひんやりした物が当たった。
心地よい冷たさに、強張っていた表情がいくらか和らいだのが自分でもわかる。
「ん…ああ……気持ちいい……って。ディーヴァ!?」
目をわずかに開けて正体を確認すると、額に乗っていたのはディーヴァの手のひら。
寝ぼけているのか、ちょっぴり足元がふらついているようにも見てとれる。
「むぅ、まだ熱あるね~」
「おーい、ふらふらしてるぞ。大丈夫か?」
「だいじょぶだいじょぶ。そろそろ枕さん交換しないとと思って。一回返してもらうよ~。頭の下、失礼しま~す」
へらりと笑ってダンテの頭の下から氷枕だったものを回収するディーヴァ。
発する言葉が間延びしていることからも、半分寝ている状態なのがわかった。
そんな状態で階段から落ちやしないか不安だったが、数分してディーヴァは何事もなかったかのように氷枕を抱えて戻ってきた。
「ちょっと起きてね~」
ダンテが起きやすいよう、慣れた手付きで背に手を添えて支え起こす。
「はいダンテ、水分とろ~か」
新しい氷枕と一緒に持ってきたのだろう、よく冷えたミネラルウォーターを渡された。
「お水飲まなきゃ風邪悪化するよ~」
「ああ。ディーヴァ、何から何まで悪…もごっ!?」
渡された?
否、口にミネラルウォーターの飲み口を突っ込まれた。
「氷枕置いとくね~」
半分寝ぼけながらもディーヴァはテキパキとダンテの看病をしてのけた。
一部強引ではあったが…。
そして、終わったので部屋へ戻るのかと思いきや。
もぞ…。
「な……っ」
ダンテの布団の中へと潜り込んできたではないか。
「やっぱりダンテと一緒じゃないと眠れない」
そんなことを宣いながら、暖を求めてディーヴァはダンテの体にすりよった。
「おいおい、確かに一緒に寝てくれると癒されるし安心できっけど、オレは今、風邪ひいてるんだぞ?今は逆に安心できねぇよ、それをわかってんのか?」
そばにいてほしい気持ちは確かにとても強い。
けれど、かなりつらい時にはうつしたくないのでできれば近づかないで…いや近づかないというのはこちらが嫌だ。
しいていえば、満月の夜と同じにしてくれれば有難い。
隣で寝てほしくないのだ。
しかし、寝ぼけまなこのディーヴァはダンテの気持ちがくみ取れなかった。
「ぅん…わかってるよ~おやすみ~。ダンテ、あったかー……ぐー」
スヤァ、おやすみ十秒。
風邪で高くなったダンテの体温が気持ちいいのかそのままディーヴァは寝てしまった。
こいつ、全然わかってねぇ!どうしろと!?
これには困ったダンテ。
実はダンテ、ディーヴァと眠ると、いつの間にかその小さな体を抱き枕のように抱きしめて寝るという癖がついている。
はじめの頃のディーヴァは、それはもう恥ずかしさで爆発しそうになっていたのだが、今のディーヴァ自身は慣れたのか、無意識に自らダンテにすりよって眠るようになったのだ。
ちなみに、その行動の中には厭らしさも性的なものの欠片もないと言っておこう。
とにかくダンテは、ディーヴァに風邪をうつしてしまわないか気が気ではなかったため、一睡も出来ずに朝を迎えた。
ダンテは唸っていた。
「くっ……さっきの薬…これって本当に効いてるのか?」
目がチカチカするほど強い頭痛が、断続的に痛みを与えてくる。
決してディーヴァを責めているわけではないが、あの薬は効かなさすぎである。
いや、もしかしたら『半魔』だからかもしれない。
ダンテは毒にも多少の耐性があり、苦しむことこそあれど、死ぬことはないのだから。
氷の溶けきった氷枕は頭を動かすとたぷん、と気分の下降するような音が響くだけ。
今は氷枕でなく、ただの生温かな水で満たされた温枕といったところ。
「クソッ…!」
つい、イライラして悪態をついてしまった。
激しい頭の痛みをやり過ごすべく、目を閉じて我慢していると…。
そっと額の上にひんやりした物が当たった。
心地よい冷たさに、強張っていた表情がいくらか和らいだのが自分でもわかる。
「ん…ああ……気持ちいい……って。ディーヴァ!?」
目をわずかに開けて正体を確認すると、額に乗っていたのはディーヴァの手のひら。
寝ぼけているのか、ちょっぴり足元がふらついているようにも見てとれる。
「むぅ、まだ熱あるね~」
「おーい、ふらふらしてるぞ。大丈夫か?」
「だいじょぶだいじょぶ。そろそろ枕さん交換しないとと思って。一回返してもらうよ~。頭の下、失礼しま~す」
へらりと笑ってダンテの頭の下から氷枕だったものを回収するディーヴァ。
発する言葉が間延びしていることからも、半分寝ている状態なのがわかった。
そんな状態で階段から落ちやしないか不安だったが、数分してディーヴァは何事もなかったかのように氷枕を抱えて戻ってきた。
「ちょっと起きてね~」
ダンテが起きやすいよう、慣れた手付きで背に手を添えて支え起こす。
「はいダンテ、水分とろ~か」
新しい氷枕と一緒に持ってきたのだろう、よく冷えたミネラルウォーターを渡された。
「お水飲まなきゃ風邪悪化するよ~」
「ああ。ディーヴァ、何から何まで悪…もごっ!?」
渡された?
否、口にミネラルウォーターの飲み口を突っ込まれた。
「氷枕置いとくね~」
半分寝ぼけながらもディーヴァはテキパキとダンテの看病をしてのけた。
一部強引ではあったが…。
そして、終わったので部屋へ戻るのかと思いきや。
もぞ…。
「な……っ」
ダンテの布団の中へと潜り込んできたではないか。
「やっぱりダンテと一緒じゃないと眠れない」
そんなことを宣いながら、暖を求めてディーヴァはダンテの体にすりよった。
「おいおい、確かに一緒に寝てくれると癒されるし安心できっけど、オレは今、風邪ひいてるんだぞ?今は逆に安心できねぇよ、それをわかってんのか?」
そばにいてほしい気持ちは確かにとても強い。
けれど、かなりつらい時にはうつしたくないのでできれば近づかないで…いや近づかないというのはこちらが嫌だ。
しいていえば、満月の夜と同じにしてくれれば有難い。
隣で寝てほしくないのだ。
しかし、寝ぼけまなこのディーヴァはダンテの気持ちがくみ取れなかった。
「ぅん…わかってるよ~おやすみ~。ダンテ、あったかー……ぐー」
スヤァ、おやすみ十秒。
風邪で高くなったダンテの体温が気持ちいいのかそのままディーヴァは寝てしまった。
こいつ、全然わかってねぇ!どうしろと!?
これには困ったダンテ。
実はダンテ、ディーヴァと眠ると、いつの間にかその小さな体を抱き枕のように抱きしめて寝るという癖がついている。
はじめの頃のディーヴァは、それはもう恥ずかしさで爆発しそうになっていたのだが、今のディーヴァ自身は慣れたのか、無意識に自らダンテにすりよって眠るようになったのだ。
ちなみに、その行動の中には厭らしさも性的なものの欠片もないと言っておこう。
とにかくダンテは、ディーヴァに風邪をうつしてしまわないか気が気ではなかったため、一睡も出来ずに朝を迎えた。