mission 20:a cold and spoiled child ~寝込んだ彼に優しくしよう~
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細々としたものであったが、ディーヴァは仕事を始めた。
ダンテのわがままで、ダンテ最優先に、短時間勤務で、危険でないもの…という条件付きであり自宅から近距離の場所だが。
それでも仕事に慣れた頃には、日々の糧をまかない、ディーヴァの好きなものをある程度自由に買えるくらいの余裕ができた。
生活水準が上がったような気がして幸せを感じる。
そして季節は巡り、いつの間にやら秋から冬へ。
ディーヴァは出会った時のダンテと同じ年齢…つまり19になった。
あと二年ほどで本当の意味での成人年齢に達する。
窓を見れば結露がひどく、暖炉でぬくぬくの中とは反対に外はものすごく冷えているとわかる。
コートにマフラーに手袋の出番。
シチューなど煮込み料理が美味しい季節か。
ブリザードの吹くような本格的な寒さこそないが、大寒波が近づいているらしい。
…今日も外は寒い。
今は寒く乾いた風が外で吹きすさぶ、昼下がりだ。
RRRRR!!
ジュークボックスから流れる緩やかな旋律を裂くように、けたたましく鳴り響く黒電話。
その騒々しさにぱちり、と青い瞳が見開く。
「…ん?」
たまの休みにと、ソファーで2人仲良くうとうと微睡んでいたのにその幸せな時間を邪魔されて、ダンテは不機嫌そうに眉間へ皺を寄せた。
どうにかして音のボリュームを下げる方法はないものか…。
苦々しく考えこんでいると。
「ふぁ…ダンテぇ、おでんわ…?」
傍らに目をやれば、せっかく眠っていた我が家の眠り姫が薄く目を開けている。
ダンテは大きくため息を吐き出し、立ち上がった。
「よっこいしょ。ったく、いい気分で船を漕いでたってのに、誰だよ…」
ブツブツ文句を言いながらも、鳴り続く電話をとる。
それは合言葉つきの仕事の依頼だった。
チン…!
ダンテは話し終えてソファーの方へと戻りながら、受話器を元の位置へと見もせずに投げ置く。
相変わらずたいしたコントロールだ。
ソファーで未だに丸くなっているディーヴァに振動を与えぬよう気を付けながら、ダンテはその身を沈み込ませた。
しかし、ディーヴァはすでに先ほどの電話の音で起きてしまっている。
目をこすって欠伸ひとつ。
ディーヴァは目をしょぼしょぼさせながら再び開けた。
「何のおでんわだったぁ~?」
「依頼の電話だ。しかも合言葉つきのやつな」
「ん~…そっか、悪魔退治かあ…」
ディーヴァは目をとろんとさせていてまだ眠そうだ。
話し方からして寝ぼけている。
そりゃあそうか。
眠りにいざなう緩やかな旋律に、暖炉からの暖かな空気と柔らかな炎のあかり。
極めつけは昼下がりという、この時間帯だ。
眠くならないほうがおかしい。
自分も眠い。
「ダンテ…だっこ」
その言葉と共に、ディーヴァが両腕を広げて差し出してきた。
ディーヴァはたまにこんな甘えん坊になってしまうのだが、その口調と行動はとにかく『かわいい』の一言に尽きる。
幾度となくこの表現を使うが…なんだこのかわいい生き物。
ディーヴァと出会ってから何度そう思ったことだろう。
むくむくと沸き上がるダンテの悪戯心。
ダンテはその体に手を回してディーヴァをゆっくりと起き上らせると…。
ダンテのわがままで、ダンテ最優先に、短時間勤務で、危険でないもの…という条件付きであり自宅から近距離の場所だが。
それでも仕事に慣れた頃には、日々の糧をまかない、ディーヴァの好きなものをある程度自由に買えるくらいの余裕ができた。
生活水準が上がったような気がして幸せを感じる。
そして季節は巡り、いつの間にやら秋から冬へ。
ディーヴァは出会った時のダンテと同じ年齢…つまり19になった。
あと二年ほどで本当の意味での成人年齢に達する。
窓を見れば結露がひどく、暖炉でぬくぬくの中とは反対に外はものすごく冷えているとわかる。
コートにマフラーに手袋の出番。
シチューなど煮込み料理が美味しい季節か。
ブリザードの吹くような本格的な寒さこそないが、大寒波が近づいているらしい。
…今日も外は寒い。
今は寒く乾いた風が外で吹きすさぶ、昼下がりだ。
RRRRR!!
ジュークボックスから流れる緩やかな旋律を裂くように、けたたましく鳴り響く黒電話。
その騒々しさにぱちり、と青い瞳が見開く。
「…ん?」
たまの休みにと、ソファーで2人仲良くうとうと微睡んでいたのにその幸せな時間を邪魔されて、ダンテは不機嫌そうに眉間へ皺を寄せた。
どうにかして音のボリュームを下げる方法はないものか…。
苦々しく考えこんでいると。
「ふぁ…ダンテぇ、おでんわ…?」
傍らに目をやれば、せっかく眠っていた我が家の眠り姫が薄く目を開けている。
ダンテは大きくため息を吐き出し、立ち上がった。
「よっこいしょ。ったく、いい気分で船を漕いでたってのに、誰だよ…」
ブツブツ文句を言いながらも、鳴り続く電話をとる。
それは合言葉つきの仕事の依頼だった。
チン…!
ダンテは話し終えてソファーの方へと戻りながら、受話器を元の位置へと見もせずに投げ置く。
相変わらずたいしたコントロールだ。
ソファーで未だに丸くなっているディーヴァに振動を与えぬよう気を付けながら、ダンテはその身を沈み込ませた。
しかし、ディーヴァはすでに先ほどの電話の音で起きてしまっている。
目をこすって欠伸ひとつ。
ディーヴァは目をしょぼしょぼさせながら再び開けた。
「何のおでんわだったぁ~?」
「依頼の電話だ。しかも合言葉つきのやつな」
「ん~…そっか、悪魔退治かあ…」
ディーヴァは目をとろんとさせていてまだ眠そうだ。
話し方からして寝ぼけている。
そりゃあそうか。
眠りにいざなう緩やかな旋律に、暖炉からの暖かな空気と柔らかな炎のあかり。
極めつけは昼下がりという、この時間帯だ。
眠くならないほうがおかしい。
自分も眠い。
「ダンテ…だっこ」
その言葉と共に、ディーヴァが両腕を広げて差し出してきた。
ディーヴァはたまにこんな甘えん坊になってしまうのだが、その口調と行動はとにかく『かわいい』の一言に尽きる。
幾度となくこの表現を使うが…なんだこのかわいい生き物。
ディーヴァと出会ってから何度そう思ったことだろう。
むくむくと沸き上がるダンテの悪戯心。
ダンテはその体に手を回してディーヴァをゆっくりと起き上らせると…。