mission 19:her wish, his feeling ~天使のおしごと~
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ディーヴァが仕事を覚えるのは早かった。
何故なら食事やティータイムの給仕にお洗濯、清掃にリネン交換など普段、家でやってることとなんら変わらないからだ。
ダンテが端から汚していく分、家の方が大変だと思えるくらい。
こちらは元々汚れがあまりないし、主人はダンテと違って汚さない上に、お給金まで出る。
違いは一目瞭然といえよう。
「今度からお部屋汚くする度に罰金とろうかしら…」
モップを片しながらそんなことを呟いてみる。
「どうかしたかね」
「だ、旦那様!いえ、自宅の話です、なんでもありません」
「もう仕事は終わりだろう?旦那様なんて呼ばず、敬語もあまり使わんでいいよ」
2人は次第に仲良く、まるで家族の付き合いのようになっていた。
しかしいくら仲良しに見えても、勤務時間中はメイドとしての仕事をきっちりこなし、主を『旦那様』と呼んでオンとオフを使い分ける。
主人の客人が来てもきちんとした対応が出来ていて、メイドとしてどこに出しても恥ずかしくないようになっていた。
元々合っていたのかもしれないが、これから先こちらの職種になら困らないだろう。
この家の主は、小さな背で一生懸命仕事したり、仕事のあとに笑顔で一緒にお茶をたしなむディーヴァを、ニコニコした笑顔でいつも見つめていた。
***
「今日は私が淹れようかね」
仕事のひとつ、午後のアフタヌーンティーを用意しようとしていた時のこと。
主人が調理場にやってきて、自らが茶を淹れると言ってきた。
もちろん、そんなことをさせるわけにはいかない。
「いえ、旦那様にそのようなことをさせるわけには…!」
「かまわんかまわん。今日は美味しいチーズスフレが手に入ったからね、合うお茶を見繕ってあげよう」
だが、やんわりと止められてしまった上にトドメの『チーズ』の一言が。
「チ、チーズ…」
「だから君は席で待っていておくれ」
「は、はい…!」
頭の中にはもうチーズしかない。
ディーヴァはるんるん気分でティータイムに使うテラス席に向かった。
主人の淹れる紅茶も、チーズスフレもとても美味しかった。
「うわあ、美味しいです!この紅茶も、とってもいい香りでスフレによく合ってます!」
「それはよかった。久しぶりに淹れたから戸惑ってしまったよ。ぬるくはないかい?」
「いえ、全然。お茶を淹れるのがとてもお上手で嫉妬しそうなくらいです」
「ははは、君のお茶には負けてしまうよ」
仕事終わりではないまだ勤務時間中ではあるのだが、今日はティータイムを共にするのが仕事だと言われ、優雅なティータイムを過ごすディーヴァ達。
「いつも君にはお世話になっているからね、たまにはお礼がしたくて。……ありがとう」
優しい表情で主人が感謝を述べる。
「いえ、とんでもない。こちらこそありがとうございます…」
微々たる仕事しかしていないのに、なんともったいないお言葉。
この仕事に就けて本当によかった…。
何故なら食事やティータイムの給仕にお洗濯、清掃にリネン交換など普段、家でやってることとなんら変わらないからだ。
ダンテが端から汚していく分、家の方が大変だと思えるくらい。
こちらは元々汚れがあまりないし、主人はダンテと違って汚さない上に、お給金まで出る。
違いは一目瞭然といえよう。
「今度からお部屋汚くする度に罰金とろうかしら…」
モップを片しながらそんなことを呟いてみる。
「どうかしたかね」
「だ、旦那様!いえ、自宅の話です、なんでもありません」
「もう仕事は終わりだろう?旦那様なんて呼ばず、敬語もあまり使わんでいいよ」
2人は次第に仲良く、まるで家族の付き合いのようになっていた。
しかしいくら仲良しに見えても、勤務時間中はメイドとしての仕事をきっちりこなし、主を『旦那様』と呼んでオンとオフを使い分ける。
主人の客人が来てもきちんとした対応が出来ていて、メイドとしてどこに出しても恥ずかしくないようになっていた。
元々合っていたのかもしれないが、これから先こちらの職種になら困らないだろう。
この家の主は、小さな背で一生懸命仕事したり、仕事のあとに笑顔で一緒にお茶をたしなむディーヴァを、ニコニコした笑顔でいつも見つめていた。
***
「今日は私が淹れようかね」
仕事のひとつ、午後のアフタヌーンティーを用意しようとしていた時のこと。
主人が調理場にやってきて、自らが茶を淹れると言ってきた。
もちろん、そんなことをさせるわけにはいかない。
「いえ、旦那様にそのようなことをさせるわけには…!」
「かまわんかまわん。今日は美味しいチーズスフレが手に入ったからね、合うお茶を見繕ってあげよう」
だが、やんわりと止められてしまった上にトドメの『チーズ』の一言が。
「チ、チーズ…」
「だから君は席で待っていておくれ」
「は、はい…!」
頭の中にはもうチーズしかない。
ディーヴァはるんるん気分でティータイムに使うテラス席に向かった。
主人の淹れる紅茶も、チーズスフレもとても美味しかった。
「うわあ、美味しいです!この紅茶も、とってもいい香りでスフレによく合ってます!」
「それはよかった。久しぶりに淹れたから戸惑ってしまったよ。ぬるくはないかい?」
「いえ、全然。お茶を淹れるのがとてもお上手で嫉妬しそうなくらいです」
「ははは、君のお茶には負けてしまうよ」
仕事終わりではないまだ勤務時間中ではあるのだが、今日はティータイムを共にするのが仕事だと言われ、優雅なティータイムを過ごすディーヴァ達。
「いつも君にはお世話になっているからね、たまにはお礼がしたくて。……ありがとう」
優しい表情で主人が感謝を述べる。
「いえ、とんでもない。こちらこそありがとうございます…」
微々たる仕事しかしていないのに、なんともったいないお言葉。
この仕事に就けて本当によかった…。