mission 19:her wish, his feeling ~天使のおしごと~
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「なんか、動きやすいようでいて動きにくいなあ……」
ディーヴァは今、ダンテが寄越してくるようなフレンチメイド服とはまったく違う、カッチリしていて下までロングになっているヴィクトリアンメイド服に身を包んでいた。
さらには、長いエプロンドレスがかけられ髪はシニヨンにまとめ上げたところをカバーがしっかりと押さえている。
シャツのボタンを上まで留めると素肌が見えなくなる衣装なため、未だに痕の残っていたキスマークは隠れるがかなり息苦しく感じる。
これぞ正統派メイド!という感じがして気が引き締まるが、こんなにも動きづらくて給仕が務まるのだろうか…少し不安だ。
ダンテが寄越すように短くてえっちなものでないだけいいけども。
このような衣装を着ていることからもわかるように、面接を受けたディーヴァは無事に即採用となっていた。
と、コンコン扉を叩く音が。
入室を促して来訪者を招き入れたディーヴァ。
そこにいたのは、真っ白い髪と下がった眉毛が特徴のよくニコニコと笑う優しそうな老人男性だった。
この人が雇い主であり、当面の間お仕えする主人である。
「よく似合っておるよ」
「あ、ありがとうございます…」
ペコリと頭を下げて会話する2人の他には誰もいない。
前にいた使用人はやめたばかりであり、ディーヴァ1人とのことだった。
主は自ら屋敷の案内をかってでた。
お仕えする者の手を煩わせてしまうのは心苦しいが、どこに何があるのかわからない以上いたしかたない。
ディーヴァは申し訳なく思いつつ、共に進んだ。
屋敷の中はディーヴァの実家よりも広くはないのだが、普通の一軒家よりは部屋数も多いような気がする。
だが、仕えるのはこの目の前のご老人ひとりだと聞いていた。
ディーヴァはキョロキョロと周りを見まわした。
「一人にしては広い家だと思ったのだろう?」
ハッとした。
ぶしつけに見過ぎたか、不快な思いをさせてしまったかもしれない。
「す、すみません」
「いいんだ。妻には先立たれてしまってね。子どももいないからずっと一人身なんだよ」
「そうなんですか…」
さびしそうな表情の主人。
一人の辛さはなんとなくわかる。
自分にはダンテという大切な人がすぐ出来たけれど、一時とはいえディーヴァも『ひとりぼっち』を経験した。
「と、こんなところだ。今日はこの部屋とあっちの部屋を掃除したら終わりにしていいから。今日の分はこれだよ」
この仕事は日払い制をとっている。
主人は指を差して掃除場所を指定してきたが、渡された給料の封筒の重さに対してたった2部屋の清掃で終わりとは割りに合わなさすぎる。
貰いすぎて申し訳ない。
「えっ!それだけですか?昼食や夕食のお仕度は…?」
「慣れるまで大変だと思って、今日はそれだけだよ。食事は自分で作れるから心配しないでくれてかまわない」
「お心遣いに感謝いたします…」
ディーヴァはゆっくりとこうべを垂れる。
衣装とも相成ってか、その行動や纏う空気はメイドとしてかなり様になっていた。
ディーヴァは今、ダンテが寄越してくるようなフレンチメイド服とはまったく違う、カッチリしていて下までロングになっているヴィクトリアンメイド服に身を包んでいた。
さらには、長いエプロンドレスがかけられ髪はシニヨンにまとめ上げたところをカバーがしっかりと押さえている。
シャツのボタンを上まで留めると素肌が見えなくなる衣装なため、未だに痕の残っていたキスマークは隠れるがかなり息苦しく感じる。
これぞ正統派メイド!という感じがして気が引き締まるが、こんなにも動きづらくて給仕が務まるのだろうか…少し不安だ。
ダンテが寄越すように短くてえっちなものでないだけいいけども。
このような衣装を着ていることからもわかるように、面接を受けたディーヴァは無事に即採用となっていた。
と、コンコン扉を叩く音が。
入室を促して来訪者を招き入れたディーヴァ。
そこにいたのは、真っ白い髪と下がった眉毛が特徴のよくニコニコと笑う優しそうな老人男性だった。
この人が雇い主であり、当面の間お仕えする主人である。
「よく似合っておるよ」
「あ、ありがとうございます…」
ペコリと頭を下げて会話する2人の他には誰もいない。
前にいた使用人はやめたばかりであり、ディーヴァ1人とのことだった。
主は自ら屋敷の案内をかってでた。
お仕えする者の手を煩わせてしまうのは心苦しいが、どこに何があるのかわからない以上いたしかたない。
ディーヴァは申し訳なく思いつつ、共に進んだ。
屋敷の中はディーヴァの実家よりも広くはないのだが、普通の一軒家よりは部屋数も多いような気がする。
だが、仕えるのはこの目の前のご老人ひとりだと聞いていた。
ディーヴァはキョロキョロと周りを見まわした。
「一人にしては広い家だと思ったのだろう?」
ハッとした。
ぶしつけに見過ぎたか、不快な思いをさせてしまったかもしれない。
「す、すみません」
「いいんだ。妻には先立たれてしまってね。子どももいないからずっと一人身なんだよ」
「そうなんですか…」
さびしそうな表情の主人。
一人の辛さはなんとなくわかる。
自分にはダンテという大切な人がすぐ出来たけれど、一時とはいえディーヴァも『ひとりぼっち』を経験した。
「と、こんなところだ。今日はこの部屋とあっちの部屋を掃除したら終わりにしていいから。今日の分はこれだよ」
この仕事は日払い制をとっている。
主人は指を差して掃除場所を指定してきたが、渡された給料の封筒の重さに対してたった2部屋の清掃で終わりとは割りに合わなさすぎる。
貰いすぎて申し訳ない。
「えっ!それだけですか?昼食や夕食のお仕度は…?」
「慣れるまで大変だと思って、今日はそれだけだよ。食事は自分で作れるから心配しないでくれてかまわない」
「お心遣いに感謝いたします…」
ディーヴァはゆっくりとこうべを垂れる。
衣装とも相成ってか、その行動や纏う空気はメイドとしてかなり様になっていた。