mission 19:her wish, his feeling ~天使のおしごと~
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悪魔退治やデートの時間を共に重ね、穏やかで賑やかで愛しい日々を過ごすダンテとディーヴァ。
しかし、日々を幸せに過ごすためには多少なりとも先立つ物が必要。
そしてディーヴァは家族の残した遺産には必要以上に手をつけたくないと考えている。
そんなわけで、少ししてディーヴァは仕事を探し始めた。
仕事を探す媒体は新聞折り込み広告、壁面広告、それに喫茶店など現地での募集ポスターがほとんどだった。
そのどれもに共通するこちらの望む条件は、家から近いもの、長い時間拘束されないもの、危なくないもの。
基本的にその3つだ。
この条件はダンテが決めたものだが、本当はもっとたくさんあった。
これはディーヴァが「それじゃ条件多すぎ!」と言ったおかげで3つになっただけのことである。
「はあ~中々ないよねぇ」
「まーた仕事探してんのかよ」
「あたりまえでしょ」
実はダンテはディーヴァに仕事をまだ探させたくなかった。
一年くらいは家でダラダラして、それからゆっくり仕事を探すかと、ずっとそう思っていたのだ。
それが一ヶ月もせず仕事探しにでるとは…。
ぐぬぬ、仕事のバッキャーロー!
「あ、ねえねえダンテ。このお仕事」
「ダメだ」
「最後まで言わせてよ」
近くの法律相談所での書類整理や処理の仕事を見せてきたディーヴァ。
確かそこの職員は働き盛りの男性ばかりだ。
そんな場所にディーヴァを行かせたら、書類そっちのけで職員の違う場所の処理をさせられるに決まっている。
ぺろっと食べられるに決まっている!
ディーヴァ本人はそんな気持ちにさせるだけの魔性の魅力に溢れているのだ。
魔性の性質とまったく反対の生き物だというのに、だ。
むしろ自分なら真っ先に食べている。
「危ねぇって言ってんだろ」
「楽そうで危なくないし、3時間から働けるっていうし近いし…いいと思ったのに」
「危ない。ダメだ」
「じゃあ違うの探すからいいよ。まったく、何が危ないんだか…」
ブツブツ文句を垂れながら、ディーヴァは再び新聞折り込み広告に目を向けた。
ダンテは、ディーヴァの手にある新聞折り込み広告を取り上げてぐしゃぐしゃに丸め、ゴミ箱にぽいっ!
そうしたくてたまらなくなる思いをまた我慢した。
そして今日。
ぽかぽかと太陽が気持ちよく照らす中、散歩を楽しむ2人。
「最高のデート日和だな、ディーヴァ」
「そうね。あ、でも少し待って」
「なんだ?」
「そこの壁面、仕事の求人広告になってるから見たいの」
「またかよ…」
げんなり。
こうしてデートに出掛けていても、ディーヴァは壁画広告や店の募集ポスターを見てばかりだ。
少しさびしい。
「うちも壁面広告やる?あたし、頑張って絵、描くよ?」
ハイクオリティでハイレベルな壁面アートを見ながら、ディーヴァはダンテに進言する。
自分もこのアートを描いた先人に負けぬくらいの意気込みで絵を描いてやるぞ!と息巻いているのが丸わかりだった。
「やらねぇよ。そんなんで物見遊山で来る奴でも増えちゃたまんねぇ。それに…」
「それに?」
「ディーヴァの欠点だろ」
「何が?」
キョトン、と首をかしげる。
ダンテは少し言いづらそうにしながら、ぼそりとつぶやいた。
「…絵の下手さ加減」
「んな!失礼ねっ」
当たり前だがディーヴァはひどく憤慨している。
あそこまで下手くそな絵しか描けないくせに何を言う。
ダンテはそんな彼女をどうどう、と落ち着かせながら、それ以外の理由を考えていた。
ディーヴァが仕事をし始め、ダンテまで仕事が増えたら余計に2人の時間が減る。
そんなに変わらないと言えど、確実に減るったら減る!
ダンテはそれが怖かったのだ。
都市ビルの壁面に書かれているよくできた絵を見ながら、ダンテは心中穏やかとは言えない気持ちに襲われていた。
しかし、日々を幸せに過ごすためには多少なりとも先立つ物が必要。
そしてディーヴァは家族の残した遺産には必要以上に手をつけたくないと考えている。
そんなわけで、少ししてディーヴァは仕事を探し始めた。
仕事を探す媒体は新聞折り込み広告、壁面広告、それに喫茶店など現地での募集ポスターがほとんどだった。
そのどれもに共通するこちらの望む条件は、家から近いもの、長い時間拘束されないもの、危なくないもの。
基本的にその3つだ。
この条件はダンテが決めたものだが、本当はもっとたくさんあった。
これはディーヴァが「それじゃ条件多すぎ!」と言ったおかげで3つになっただけのことである。
「はあ~中々ないよねぇ」
「まーた仕事探してんのかよ」
「あたりまえでしょ」
実はダンテはディーヴァに仕事をまだ探させたくなかった。
一年くらいは家でダラダラして、それからゆっくり仕事を探すかと、ずっとそう思っていたのだ。
それが一ヶ月もせず仕事探しにでるとは…。
ぐぬぬ、仕事のバッキャーロー!
「あ、ねえねえダンテ。このお仕事」
「ダメだ」
「最後まで言わせてよ」
近くの法律相談所での書類整理や処理の仕事を見せてきたディーヴァ。
確かそこの職員は働き盛りの男性ばかりだ。
そんな場所にディーヴァを行かせたら、書類そっちのけで職員の違う場所の処理をさせられるに決まっている。
ぺろっと食べられるに決まっている!
ディーヴァ本人はそんな気持ちにさせるだけの魔性の魅力に溢れているのだ。
魔性の性質とまったく反対の生き物だというのに、だ。
むしろ自分なら真っ先に食べている。
「危ねぇって言ってんだろ」
「楽そうで危なくないし、3時間から働けるっていうし近いし…いいと思ったのに」
「危ない。ダメだ」
「じゃあ違うの探すからいいよ。まったく、何が危ないんだか…」
ブツブツ文句を垂れながら、ディーヴァは再び新聞折り込み広告に目を向けた。
ダンテは、ディーヴァの手にある新聞折り込み広告を取り上げてぐしゃぐしゃに丸め、ゴミ箱にぽいっ!
そうしたくてたまらなくなる思いをまた我慢した。
そして今日。
ぽかぽかと太陽が気持ちよく照らす中、散歩を楽しむ2人。
「最高のデート日和だな、ディーヴァ」
「そうね。あ、でも少し待って」
「なんだ?」
「そこの壁面、仕事の求人広告になってるから見たいの」
「またかよ…」
げんなり。
こうしてデートに出掛けていても、ディーヴァは壁画広告や店の募集ポスターを見てばかりだ。
少しさびしい。
「うちも壁面広告やる?あたし、頑張って絵、描くよ?」
ハイクオリティでハイレベルな壁面アートを見ながら、ディーヴァはダンテに進言する。
自分もこのアートを描いた先人に負けぬくらいの意気込みで絵を描いてやるぞ!と息巻いているのが丸わかりだった。
「やらねぇよ。そんなんで物見遊山で来る奴でも増えちゃたまんねぇ。それに…」
「それに?」
「ディーヴァの欠点だろ」
「何が?」
キョトン、と首をかしげる。
ダンテは少し言いづらそうにしながら、ぼそりとつぶやいた。
「…絵の下手さ加減」
「んな!失礼ねっ」
当たり前だがディーヴァはひどく憤慨している。
あそこまで下手くそな絵しか描けないくせに何を言う。
ダンテはそんな彼女をどうどう、と落ち着かせながら、それ以外の理由を考えていた。
ディーヴァが仕事をし始め、ダンテまで仕事が増えたら余計に2人の時間が減る。
そんなに変わらないと言えど、確実に減るったら減る!
ダンテはそれが怖かったのだ。
都市ビルの壁面に書かれているよくできた絵を見ながら、ダンテは心中穏やかとは言えない気持ちに襲われていた。