mission 2:kiss me ~久しぶりのデートとそして…~
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着いてすぐ喧嘩になった。
喧嘩…というよりはダンテの機嫌が悪くなっただけにも見える。
まずは一番重要な家具を購入するべく、インテリア店舗が軒並み連ねる場所へと向かったのだが……。
テーブル、椅子、様々な物を購入しては、送り届けてもらうよう手続きをしていく。
その中で、ベッドを買ったときに問題は起きた。
「ねぇ、ダンテ~。お願いだから、自分の部屋にもちゃんとしたベッド買わせてよ~」
「いーや、そればっかりはいくらディーヴァの頼みでも、許すことは出来ないね」
いくら懇願してもダンテは、ディーヴァがベッドを買うことを許してくれないのだ。
ディーヴァはもうある程度1人で眠れるし、お互い1人で寝たい日もこれから絶対来るに決まっている。
それを見越して買いたいと申し出ているのに、ダンテは決して首を縦に振らなかった。
買ったのはダンテの部屋に置く予定の大きくて頑丈そうなベッド。
それは大人3人が余裕で寝れそうな物であり、ダンテの部屋に置いたらそれだけで部屋のスペースが終わってしまいそうにも感じた。
「ケチッ!」
「ケチで結構…ん?あのソファ、よさそうだな。ちょっと見てみよ……ディーヴァ?」
事務所に置くソファを選ぶべく、ダンテが向こうを見る。
返事がないのが気になりディーヴァを振り返れば、店員と話す彼女が目に入った。
「さっき買ったベッドに、このベッドも追加でお願いしまーす」
「かしこまりました」
ディーヴァは見ていないところで、店員とそんなやり取りをしていた。
「ちょっ!オレが今ダメって言ったばかりだろ!」
「別にいいでしょ」
「おい、アンタ!今のベッドの注文取り消せ!」
「ぇっと…取り消し、でございますか…?」
そう言ってダンテよりも幾分か歳上であろう、男性店員に詰め寄る。
どっから見ても歳上だがタッパの高いダンテに詰め寄られ、涙目になりながらディーヴァにどうしたものかと目線をよこす。
カップルの痴話喧嘩にまで巻き込まれるとは、店員は大変なものである。
「買いますから消さなくていいです。買いますから」
ディーヴァは素早くチップを握らせると、店員を走らせて逃した。
「あーっ!ディーヴァ…お前、何てことを…」
「あのね。一緒に眠れないほど満月の日のダンテは怖かったんだからね。それをちゃんと理解してるの?」
「うぐっ…」
そう言われると言葉につまる。
ダンテはため息を吐き出し、寂しそうにディーヴァを見つめた。
「……オレはオレという悪魔からもお前を守りたいのにな」
「ダンテ…ごめんね。ダンテがもーちょい我慢が効くようになったらそれも考えよ?というわけで……」
申し訳なさそうな表情から一変、にっこりと笑いディーヴァは断言した。
「自分の部屋にもベッドは買います」
「ちぇっ」
そんなわけで、ダンテの機嫌は悪いままだった。
ぶすっ垂れたダンテを連れてショッピングモールを歩いていく。
インテリア店舗を抜けた2人が今いるのは、雑貨を扱う店が立ち並ぶ場所だ。
「ほらほら、機嫌直して。まだ買うものいっぱいあるんだからね?」
つーん。
そんな効果音が聞こえてきそうなダンテに困ったように笑うディーヴァ。
「もう……あ、」
どうしたものか考えあぐねているディーヴァの目に映る、見覚えのある店舗。
そのショーウィンドウの奥には、やはり見覚えのある物が飾られていた。
「ダンテ、あれ。前に売ってたマグカップじゃない?」
前をゆくダンテの袖をぐいと引き、戻らせる。
ダンテはちらりとそのマグカップを目に映した。
「ん…?あ、マジだ」
このショッピングモールが出来たばかりの頃…ディーヴァと初めてここに来たデートの時のことが頭に浮かぶ。
大小で対になったマグカップ。
黒地の色をした大きい方と、白地の色の小さい方、どちらにも苺の模様が描かれ、ファンシーにも見えスタイリッシュにも見えるそれ。
あの時はたしか、カップル割が利くと店員が言っていた。
黒地は自分が使い、白地の方はディーヴァに使わせる…。
並んだカップは自分達にも似ていて、ニヤニヤが止まらない。
何よりその色味や、イチゴ、大きさ…やはり自分たちのようではないか。
「ふふ、相変わらずあたしとダンテみたい」
驚いた。
ディーヴァも同じようなことを思ってくれていたようだ。
「食器も買い揃えないといけないし、買おっか?…ダンテとあたし、お揃いだよ」
「…お揃い……」
ディーヴァが自分と同じ気持ちでいてくれたことだけでも嬉しいのに、そこにきてお揃いという表現。
心がほわわんと暖かいもので満たされた。
「ああ!お揃いだな!色といいイチゴってデザインといい、どう考えてもオレ達の為に用意されたようなモンだよな!」
ぎゅー、買い物客であふれているのもお構いなしにディーヴァを抱き締めるダンテ。
ショーウィンドウに映る自分達は、とても幸せそうだ。
「オレとディーヴァ、ほーんとお似合いのカップルだな」
「ん、そうだね」
ダンテの機嫌が直ってよかったぁ…。
恥ずかしいがダンテの機嫌が直るならと、ディーヴァは大人しくされるがままでいた。
喧嘩…というよりはダンテの機嫌が悪くなっただけにも見える。
まずは一番重要な家具を購入するべく、インテリア店舗が軒並み連ねる場所へと向かったのだが……。
テーブル、椅子、様々な物を購入しては、送り届けてもらうよう手続きをしていく。
その中で、ベッドを買ったときに問題は起きた。
「ねぇ、ダンテ~。お願いだから、自分の部屋にもちゃんとしたベッド買わせてよ~」
「いーや、そればっかりはいくらディーヴァの頼みでも、許すことは出来ないね」
いくら懇願してもダンテは、ディーヴァがベッドを買うことを許してくれないのだ。
ディーヴァはもうある程度1人で眠れるし、お互い1人で寝たい日もこれから絶対来るに決まっている。
それを見越して買いたいと申し出ているのに、ダンテは決して首を縦に振らなかった。
買ったのはダンテの部屋に置く予定の大きくて頑丈そうなベッド。
それは大人3人が余裕で寝れそうな物であり、ダンテの部屋に置いたらそれだけで部屋のスペースが終わってしまいそうにも感じた。
「ケチッ!」
「ケチで結構…ん?あのソファ、よさそうだな。ちょっと見てみよ……ディーヴァ?」
事務所に置くソファを選ぶべく、ダンテが向こうを見る。
返事がないのが気になりディーヴァを振り返れば、店員と話す彼女が目に入った。
「さっき買ったベッドに、このベッドも追加でお願いしまーす」
「かしこまりました」
ディーヴァは見ていないところで、店員とそんなやり取りをしていた。
「ちょっ!オレが今ダメって言ったばかりだろ!」
「別にいいでしょ」
「おい、アンタ!今のベッドの注文取り消せ!」
「ぇっと…取り消し、でございますか…?」
そう言ってダンテよりも幾分か歳上であろう、男性店員に詰め寄る。
どっから見ても歳上だがタッパの高いダンテに詰め寄られ、涙目になりながらディーヴァにどうしたものかと目線をよこす。
カップルの痴話喧嘩にまで巻き込まれるとは、店員は大変なものである。
「買いますから消さなくていいです。買いますから」
ディーヴァは素早くチップを握らせると、店員を走らせて逃した。
「あーっ!ディーヴァ…お前、何てことを…」
「あのね。一緒に眠れないほど満月の日のダンテは怖かったんだからね。それをちゃんと理解してるの?」
「うぐっ…」
そう言われると言葉につまる。
ダンテはため息を吐き出し、寂しそうにディーヴァを見つめた。
「……オレはオレという悪魔からもお前を守りたいのにな」
「ダンテ…ごめんね。ダンテがもーちょい我慢が効くようになったらそれも考えよ?というわけで……」
申し訳なさそうな表情から一変、にっこりと笑いディーヴァは断言した。
「自分の部屋にもベッドは買います」
「ちぇっ」
そんなわけで、ダンテの機嫌は悪いままだった。
ぶすっ垂れたダンテを連れてショッピングモールを歩いていく。
インテリア店舗を抜けた2人が今いるのは、雑貨を扱う店が立ち並ぶ場所だ。
「ほらほら、機嫌直して。まだ買うものいっぱいあるんだからね?」
つーん。
そんな効果音が聞こえてきそうなダンテに困ったように笑うディーヴァ。
「もう……あ、」
どうしたものか考えあぐねているディーヴァの目に映る、見覚えのある店舗。
そのショーウィンドウの奥には、やはり見覚えのある物が飾られていた。
「ダンテ、あれ。前に売ってたマグカップじゃない?」
前をゆくダンテの袖をぐいと引き、戻らせる。
ダンテはちらりとそのマグカップを目に映した。
「ん…?あ、マジだ」
このショッピングモールが出来たばかりの頃…ディーヴァと初めてここに来たデートの時のことが頭に浮かぶ。
大小で対になったマグカップ。
黒地の色をした大きい方と、白地の色の小さい方、どちらにも苺の模様が描かれ、ファンシーにも見えスタイリッシュにも見えるそれ。
あの時はたしか、カップル割が利くと店員が言っていた。
黒地は自分が使い、白地の方はディーヴァに使わせる…。
並んだカップは自分達にも似ていて、ニヤニヤが止まらない。
何よりその色味や、イチゴ、大きさ…やはり自分たちのようではないか。
「ふふ、相変わらずあたしとダンテみたい」
驚いた。
ディーヴァも同じようなことを思ってくれていたようだ。
「食器も買い揃えないといけないし、買おっか?…ダンテとあたし、お揃いだよ」
「…お揃い……」
ディーヴァが自分と同じ気持ちでいてくれたことだけでも嬉しいのに、そこにきてお揃いという表現。
心がほわわんと暖かいもので満たされた。
「ああ!お揃いだな!色といいイチゴってデザインといい、どう考えてもオレ達の為に用意されたようなモンだよな!」
ぎゅー、買い物客であふれているのもお構いなしにディーヴァを抱き締めるダンテ。
ショーウィンドウに映る自分達は、とても幸せそうだ。
「オレとディーヴァ、ほーんとお似合いのカップルだな」
「ん、そうだね」
ダンテの機嫌が直ってよかったぁ…。
恥ずかしいがダンテの機嫌が直るならと、ディーヴァは大人しくされるがままでいた。