mission 2:kiss me ~久しぶりのデートとそして…~
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「ダンテが元気になってくれて本当によかった」
目に光る雫を指でぬぐいホッと胸を撫で下ろしたディーヴァは、ようやく休んでいた学校に通い始める。
テメンニグルに登ったことでボロ布同然となった制服。
そんな物を着ていくわけにはいかないと、登校1日目はしかたなしに私服で登校となったが、2日目からは制服も新調できた。
数学だけは苦手だったため心配でたまらなかったが、勉強もすぐに追い付き、ひと安心。
2人には普段の生活が戻ってきた。
普段の生活は戻ったが、2人は引っ越したばかり。
日々の生活に追われしばらく慌ただしい日々を過ごした、そんなある休日のこと。
―――これは夢だ。
なぜだろうか、ディーヴァにはすぐにわかった。
上からポタポタと雫が落ちている。
赤と白の雫が。
血のようにも見えるその雫を見ていても、全く恐ろしさは感じない。
どちらかと言えば血というより、ダンテの好物…ストロベリーサンデーにかける苺のソースのような赤い色合いのそれ。
白は同じくストロベリーサンデーにたっぷりと盛られた生クリームにもみえる、白い液体。
そんな2色の液体が重力に従って下へ下へと落ちている。
液体は空中で混ざり混ざって交じり合い、ピンク色に変わり、床……ではなく、真新しいが乱れに乱れて皺の拠ったシーツの上へとシミを作った。
夢であるということだけはわかる。
しかし、なんの夢なのかはディーヴァにはさっぱり検討がつかなかった。
なによ、この夢。
ダンテがストロベリーサンデーをこぼす夢なのかな。
シーツがベタベタになっちゃうじゃない。
そんなことを思い浮かべながらも、何故だか心臓は早鐘を打っている。
ドラマのラブシーンでも目の前にしてドキドキしているような、そんな不思議な気分を味わいつつ、その様子をじっと見ている自分がいた。
どこからこの雫は落ちているのだろう?
その視線を下ではなく、上へ上へとゆっくりずらしていくと。
映るのは新雪のように踏み荒らされることを知らぬ白磁の色。
そこを彩るようにしかしながら、穢すようにも感じられるように咲き散らされた深紅の華………。
と、そこで目が覚めた。
赤と白の液体。
混ざりあうピンク。
白磁に紅色の華。
鮮やかにも映るコントラスト。
「う~。相っ変わらず、意味わかんない夢だわ…」
頭を押さえ唸りながらの起床。
思えばダンテと出会って一緒に眠るようになって…たまに変な夢を見る。
「今度夢占いの本でも読もうかな」
呟いたところで傍らの温もりが動く音が。
ディーヴァが起きたことで、ダンテも目が覚めたようだ。
「ふぁぁぁあ~、夢が、なんだ?」
大あくびをして両手を上げる。
そのままディーヴァに覆い被さるようにして、倒れ込んできた。
ぐたーっと力なく寄り掛かったダンテは、ディーヴァが支えきれぬほど重い。
「ぐぇっ!」
蛙が潰れたような声をあげ、ディーヴァはダンテの下敷きになった。
「重いっ!潰れるよっ」
ひぃひぃ言いながら必死になって声を出す。
ディーヴァがつらそうにしているというのに、ダンテはのんびりとのたまうだけだった。
「大丈夫だ、弾力性に富んでるからディーヴァのおっぱいは潰れないぜー」
「胸のことじゃなぁーいっ!ど・い・て!」
名残惜しそうにしつつ、ようやくどいたダンテは肩をすくめる。
ディーヴァはぷりぷり怒りながら質問した。
「はぁ、全く。内臓出ちゃうかと思った。
ねぇ、ダンテ、ストロベリーサンデーをお行儀悪くベッドで食べたことあったっけ?」
「…?さすがにないぜ」
先に立ち上がったダンテが差し出す手を取って、自分も立つ。
「そ。ならいいんだ」
なーんだ。
あれは意味もないただの夢に違いない。
ディーヴァはにっこりと、笑顔を浮かべた。
目に光る雫を指でぬぐいホッと胸を撫で下ろしたディーヴァは、ようやく休んでいた学校に通い始める。
テメンニグルに登ったことでボロ布同然となった制服。
そんな物を着ていくわけにはいかないと、登校1日目はしかたなしに私服で登校となったが、2日目からは制服も新調できた。
数学だけは苦手だったため心配でたまらなかったが、勉強もすぐに追い付き、ひと安心。
2人には普段の生活が戻ってきた。
普段の生活は戻ったが、2人は引っ越したばかり。
日々の生活に追われしばらく慌ただしい日々を過ごした、そんなある休日のこと。
―――これは夢だ。
なぜだろうか、ディーヴァにはすぐにわかった。
上からポタポタと雫が落ちている。
赤と白の雫が。
血のようにも見えるその雫を見ていても、全く恐ろしさは感じない。
どちらかと言えば血というより、ダンテの好物…ストロベリーサンデーにかける苺のソースのような赤い色合いのそれ。
白は同じくストロベリーサンデーにたっぷりと盛られた生クリームにもみえる、白い液体。
そんな2色の液体が重力に従って下へ下へと落ちている。
液体は空中で混ざり混ざって交じり合い、ピンク色に変わり、床……ではなく、真新しいが乱れに乱れて皺の拠ったシーツの上へとシミを作った。
夢であるということだけはわかる。
しかし、なんの夢なのかはディーヴァにはさっぱり検討がつかなかった。
なによ、この夢。
ダンテがストロベリーサンデーをこぼす夢なのかな。
シーツがベタベタになっちゃうじゃない。
そんなことを思い浮かべながらも、何故だか心臓は早鐘を打っている。
ドラマのラブシーンでも目の前にしてドキドキしているような、そんな不思議な気分を味わいつつ、その様子をじっと見ている自分がいた。
どこからこの雫は落ちているのだろう?
その視線を下ではなく、上へ上へとゆっくりずらしていくと。
映るのは新雪のように踏み荒らされることを知らぬ白磁の色。
そこを彩るようにしかしながら、穢すようにも感じられるように咲き散らされた深紅の華………。
と、そこで目が覚めた。
赤と白の液体。
混ざりあうピンク。
白磁に紅色の華。
鮮やかにも映るコントラスト。
「う~。相っ変わらず、意味わかんない夢だわ…」
頭を押さえ唸りながらの起床。
思えばダンテと出会って一緒に眠るようになって…たまに変な夢を見る。
「今度夢占いの本でも読もうかな」
呟いたところで傍らの温もりが動く音が。
ディーヴァが起きたことで、ダンテも目が覚めたようだ。
「ふぁぁぁあ~、夢が、なんだ?」
大あくびをして両手を上げる。
そのままディーヴァに覆い被さるようにして、倒れ込んできた。
ぐたーっと力なく寄り掛かったダンテは、ディーヴァが支えきれぬほど重い。
「ぐぇっ!」
蛙が潰れたような声をあげ、ディーヴァはダンテの下敷きになった。
「重いっ!潰れるよっ」
ひぃひぃ言いながら必死になって声を出す。
ディーヴァがつらそうにしているというのに、ダンテはのんびりとのたまうだけだった。
「大丈夫だ、弾力性に富んでるからディーヴァのおっぱいは潰れないぜー」
「胸のことじゃなぁーいっ!ど・い・て!」
名残惜しそうにしつつ、ようやくどいたダンテは肩をすくめる。
ディーヴァはぷりぷり怒りながら質問した。
「はぁ、全く。内臓出ちゃうかと思った。
ねぇ、ダンテ、ストロベリーサンデーをお行儀悪くベッドで食べたことあったっけ?」
「…?さすがにないぜ」
先に立ち上がったダンテが差し出す手を取って、自分も立つ。
「そ。ならいいんだ」
なーんだ。
あれは意味もないただの夢に違いない。
ディーヴァはにっこりと、笑顔を浮かべた。