mission 17:graduation and work ~将来の夢~
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プロムに参加できたことからもわかるように、ディーヴァは無事に高校卒業のための最後のテスト――SATをパスした。
これが卒業試験にあたり、同時に大学入試と同じ役割を果たす。
行きたがっていた大学にも行けるだけの成績を残せていることだし、いまやディーヴァは進学でも、仕事でも、どんな選択肢も望めるだろう。
そして今日は休日。
プロムが終わって何日間かある休みだ。
この休みが終われば、具体的に自分の進む道を決めたのち、卒業式。
普通は卒業式のあとにプロムを行うのが一般的だが、ディーヴァの高校は珍しく先にプロムを行う高校だった。
なのですでにプロムのひと時は楽しく過ぎていった。
今、学生達は皆、その余韻に浸っているだろう。
ということで、ディーヴァは久しぶりにダンテのためにストロベリーサンデーを作っていた。
「ディーヴァ、ストサンまだかー?」
「はいはい、今作ってるから大人しく待とうねー?」
ディーヴァの作業を邪魔するように、ダンテが周りをうろちょろする。
そのついでとばかりに腰に伸びてきた手を、ディーヴァはスパーンと素早くはたき落とした。
「いて!なんだよ、少しくらいいいだろ?」
「大人しく待てない悪魔さんにはストロベリーサンデーあげなーい」
「…チッ」
時期は5月。
そろそろイチゴの旬も終わりになり、美味しいイチゴを探すのは一苦労だった。
加えて、気候が暖かくなり今日なんかはじんわりと汗をかくくらいの暑さ。
ダンテにまとわりつかれると暑くてしょうがないし、生クリームやアイスが溶けてしまう。
ディッシャーでまぁるくパフェグラスの中に入れられた冷たいアイスクリーム。
大きく円を描くようにその上に絞り出されたふんわりミルク色の生クリーム。
上からとろーりとかけられる、粒々を残しピューレにされたイチゴのソース。
その周りに真っ赤に熟れたイチゴをこれでもかと飾り付けたら、天辺に乗せる摘みたてミント。
これがディーヴァ特製のストロベリーサンデーだ。
「はい、でーきた」
「おお、美味そうだな」
ディーヴァの作るストロベリーサンデーの特徴は、その材料のほとんどが手作りなことだ。
さらに言えば、市販のストロベリーサンデーのほとんどがソフトクリームとイチゴソース、イチゴだけで構成されているのに対し、こちらはホイップした生クリーム、ミルクが濃厚なバニラビーンズ入りのバニラアイス、イチゴのコンフィやピューレ、そして生のイチゴという構成。
気が向けば、底の方にフレークや砕いたビスケット、スポンジケーキを入れる。
そしてバニラアイスの中にはエバミルクを少量後入れするという徹底ぶり。
不味いわけがない。
ダンテは口の中に唾液が溢れてくるのを感じた。
「早速食べていいか?」
「食べたいなら、いい加減に腰から手を退かそうか?」
やめないと食べさせないと言ったはずなのに、ダンテはついに腰から手を離さなかった。
ディーヴァも無理にやめさせることはしないで、そのまま調理を続けたのだし、まあ、いいのだろうと思う。
「了解。片手じゃ食えないしな」
ストロベリーサンデーのためと素直に手を離し、ダンテは代わりにスプーンを持つ。
ちら、と顔色を伺ったディーヴァが頷くのを見て、ダンテは美味そうにそれを頬張った。
見ていて気持ちいいくらい良い食べっぷりだ。
あんなにあった巨大なパフェなのに、瞬く間に空になっていく。
「ダンテって本当にストロベリーサンデー、好きだよねえ…」
「甘くて冷たくて美味いから、昔から好きなんだよ。そもそも魔力の源だしな。ディーヴァの力を借りる前はこれで魔力を補ってたんだぜ?」
「え、ホントに?」
「ああ、ホントにそうだ」
んなわけあるかい!!
ここに第三者がいればそう突っ込みを入れることだろう。
だが、ここはアイランド型キッチンに隣接された食事を取るためのリビングテーブル。
突っ込みを入れてくれそうな魔具も、たまに借金の取り立てをしてくるレディもいない。
そしてディーヴァはダンテの言葉を真に受けやすい。
「そうだったんだ…」
「ピザもそうなんだぜ。だからこれからも定期的にストサンやピザを作ってほしい」
「うん、わかったよ。ダンテの魔力がなくなったら大変だもんね!
ダンテが強くあるためにも、たっくさんストロベリーサンデーやピザを作るように心がけるね!」
しめしめ上手くいった。
ディーヴァが純粋で助かるぜ。
そうダンテがにんまり笑っていることなどディーヴァは知らない。
これが卒業試験にあたり、同時に大学入試と同じ役割を果たす。
行きたがっていた大学にも行けるだけの成績を残せていることだし、いまやディーヴァは進学でも、仕事でも、どんな選択肢も望めるだろう。
そして今日は休日。
プロムが終わって何日間かある休みだ。
この休みが終われば、具体的に自分の進む道を決めたのち、卒業式。
普通は卒業式のあとにプロムを行うのが一般的だが、ディーヴァの高校は珍しく先にプロムを行う高校だった。
なのですでにプロムのひと時は楽しく過ぎていった。
今、学生達は皆、その余韻に浸っているだろう。
ということで、ディーヴァは久しぶりにダンテのためにストロベリーサンデーを作っていた。
「ディーヴァ、ストサンまだかー?」
「はいはい、今作ってるから大人しく待とうねー?」
ディーヴァの作業を邪魔するように、ダンテが周りをうろちょろする。
そのついでとばかりに腰に伸びてきた手を、ディーヴァはスパーンと素早くはたき落とした。
「いて!なんだよ、少しくらいいいだろ?」
「大人しく待てない悪魔さんにはストロベリーサンデーあげなーい」
「…チッ」
時期は5月。
そろそろイチゴの旬も終わりになり、美味しいイチゴを探すのは一苦労だった。
加えて、気候が暖かくなり今日なんかはじんわりと汗をかくくらいの暑さ。
ダンテにまとわりつかれると暑くてしょうがないし、生クリームやアイスが溶けてしまう。
ディッシャーでまぁるくパフェグラスの中に入れられた冷たいアイスクリーム。
大きく円を描くようにその上に絞り出されたふんわりミルク色の生クリーム。
上からとろーりとかけられる、粒々を残しピューレにされたイチゴのソース。
その周りに真っ赤に熟れたイチゴをこれでもかと飾り付けたら、天辺に乗せる摘みたてミント。
これがディーヴァ特製のストロベリーサンデーだ。
「はい、でーきた」
「おお、美味そうだな」
ディーヴァの作るストロベリーサンデーの特徴は、その材料のほとんどが手作りなことだ。
さらに言えば、市販のストロベリーサンデーのほとんどがソフトクリームとイチゴソース、イチゴだけで構成されているのに対し、こちらはホイップした生クリーム、ミルクが濃厚なバニラビーンズ入りのバニラアイス、イチゴのコンフィやピューレ、そして生のイチゴという構成。
気が向けば、底の方にフレークや砕いたビスケット、スポンジケーキを入れる。
そしてバニラアイスの中にはエバミルクを少量後入れするという徹底ぶり。
不味いわけがない。
ダンテは口の中に唾液が溢れてくるのを感じた。
「早速食べていいか?」
「食べたいなら、いい加減に腰から手を退かそうか?」
やめないと食べさせないと言ったはずなのに、ダンテはついに腰から手を離さなかった。
ディーヴァも無理にやめさせることはしないで、そのまま調理を続けたのだし、まあ、いいのだろうと思う。
「了解。片手じゃ食えないしな」
ストロベリーサンデーのためと素直に手を離し、ダンテは代わりにスプーンを持つ。
ちら、と顔色を伺ったディーヴァが頷くのを見て、ダンテは美味そうにそれを頬張った。
見ていて気持ちいいくらい良い食べっぷりだ。
あんなにあった巨大なパフェなのに、瞬く間に空になっていく。
「ダンテって本当にストロベリーサンデー、好きだよねえ…」
「甘くて冷たくて美味いから、昔から好きなんだよ。そもそも魔力の源だしな。ディーヴァの力を借りる前はこれで魔力を補ってたんだぜ?」
「え、ホントに?」
「ああ、ホントにそうだ」
んなわけあるかい!!
ここに第三者がいればそう突っ込みを入れることだろう。
だが、ここはアイランド型キッチンに隣接された食事を取るためのリビングテーブル。
突っ込みを入れてくれそうな魔具も、たまに借金の取り立てをしてくるレディもいない。
そしてディーヴァはダンテの言葉を真に受けやすい。
「そうだったんだ…」
「ピザもそうなんだぜ。だからこれからも定期的にストサンやピザを作ってほしい」
「うん、わかったよ。ダンテの魔力がなくなったら大変だもんね!
ダンテが強くあるためにも、たっくさんストロベリーサンデーやピザを作るように心がけるね!」
しめしめ上手くいった。
ディーヴァが純粋で助かるぜ。
そうダンテがにんまり笑っていることなどディーヴァは知らない。