mission 16:shall we dance? ~シニアプロム~
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「ディーヴァ、楽しいか?」
「うん、とっても楽しいよ。やっぱりダンテと一緒だからかな」
「嬉しいこと言ってくれるねぇ」
一通りワルツやタンゴを踊ったダンテとディーヴァは、配り歩かれているシャンパングラスを手にして休憩をしていた。
「ダンテこそ楽しい?無理はしてない?」
「してないさ。ディーヴァと一緒ならなんだって楽しいからな」
そんな言葉を聞くと、嬉しくて胸の内がほわりと暖かくなる。
ディーヴァはにっこり笑うと、グラスをゆっくり傾けようとした。
「ちょい待て。んなモン飲んで大丈夫か?羽目を外し過ぎだぜ、未成年」
「え、これ、お酒じゃないよ?」
「は?」
「だって、高校の卒業生は留年でもしない限り、みーんな未成年だもん。ここにアルコールは一切でないのよ?」
「な、なんだと」
スンスン、グラスに鼻を近づける。
確かにアルコール特有のツンとくる香りはなく、代わりに甘ったるい甘味料の香りがついていた。
色合いから察するに、ダンテの物はジンジャエール、ディーヴァの物はアップルジュースといったところか。
ちなみに、ディーヴァは炭酸があまり得意ではない。
「マジかよ…」
「文句は言わないでよ?お酒飲みたいなら、帰ってから飲み直してね。ハイ、かんぱーい」
「はあ、ただのジンジャエールか…。かんぱい」
チン、軽やかな音をたてて、2つのグラスが合わさった。
並んでいるスナックや菓子を時おりつまんで、友人や知り合いと会話したりして楽しんでいると、再びダンスの音楽が流れ出した。
ダンテとディーヴァは笑顔のまま、無言でコクリと頷き合うと、ダンスフロアへ飛び出した。
ワルツでもタンゴでもない、流れてくるのはジャズやヒップホップにロック。
ドレスやタキシードには少し不釣り合いな気がするが、今夜は無礼講。
リズムに合わせて、好きに動き、形にとらわれず、自由なのがこのジャンルのいいところ。
ダンテとディーヴァも、お互いを見つめながら、思うがまま心行くまで踊っている。
「いただき!」
「んむ!?…ぷはっ」
ダンスの最中、ダンテからかすめ取るようなキスを送られた。
その間もダンスは続く。
「悪い、キスしたくなった。誰も、見てなかったからいいだろ?」
「もう、ダンテったら…」
ダンスに熱中して誰も気がつかないのがせめてもの救いか。
赤くなる頬を隠すように、ディーヴァはわずかに俯いて踊った。
その内、ダンテが音楽に合わせてタップダンスしだした。
その技術の高さに、会場の目がダンテに集まる。
本来はタップス付きの靴の爪先や踵で床を踏み鳴らすのだが、なぜかダンテは専用の靴でないというに、タンタンと小気味よい音を鳴らして、様になっていた。
かの有名なビル・ボージャングル・ロビンソンのようだ。
終わりと同時に拍手と口笛が沸き起こる。
こんな素敵な人があたしの彼なの!と、ディーヴァも内心鼻高々だ。
「ふふ、ダンテったらどこでタップダンスなんて習ったの?」
「さあな、なんとなくやってみただけだ」
「すごいね!ダンテ大好き!!」
飛び付いてケラケラ笑うディーヴァ。
その息は楽しさで弾んでいた。
アルコールを飲んだわけでもないというのに、この場の空気がそうさせたか、ディーヴァの頬は昂揚して酔っているかのようだった。
「うん、とっても楽しいよ。やっぱりダンテと一緒だからかな」
「嬉しいこと言ってくれるねぇ」
一通りワルツやタンゴを踊ったダンテとディーヴァは、配り歩かれているシャンパングラスを手にして休憩をしていた。
「ダンテこそ楽しい?無理はしてない?」
「してないさ。ディーヴァと一緒ならなんだって楽しいからな」
そんな言葉を聞くと、嬉しくて胸の内がほわりと暖かくなる。
ディーヴァはにっこり笑うと、グラスをゆっくり傾けようとした。
「ちょい待て。んなモン飲んで大丈夫か?羽目を外し過ぎだぜ、未成年」
「え、これ、お酒じゃないよ?」
「は?」
「だって、高校の卒業生は留年でもしない限り、みーんな未成年だもん。ここにアルコールは一切でないのよ?」
「な、なんだと」
スンスン、グラスに鼻を近づける。
確かにアルコール特有のツンとくる香りはなく、代わりに甘ったるい甘味料の香りがついていた。
色合いから察するに、ダンテの物はジンジャエール、ディーヴァの物はアップルジュースといったところか。
ちなみに、ディーヴァは炭酸があまり得意ではない。
「マジかよ…」
「文句は言わないでよ?お酒飲みたいなら、帰ってから飲み直してね。ハイ、かんぱーい」
「はあ、ただのジンジャエールか…。かんぱい」
チン、軽やかな音をたてて、2つのグラスが合わさった。
並んでいるスナックや菓子を時おりつまんで、友人や知り合いと会話したりして楽しんでいると、再びダンスの音楽が流れ出した。
ダンテとディーヴァは笑顔のまま、無言でコクリと頷き合うと、ダンスフロアへ飛び出した。
ワルツでもタンゴでもない、流れてくるのはジャズやヒップホップにロック。
ドレスやタキシードには少し不釣り合いな気がするが、今夜は無礼講。
リズムに合わせて、好きに動き、形にとらわれず、自由なのがこのジャンルのいいところ。
ダンテとディーヴァも、お互いを見つめながら、思うがまま心行くまで踊っている。
「いただき!」
「んむ!?…ぷはっ」
ダンスの最中、ダンテからかすめ取るようなキスを送られた。
その間もダンスは続く。
「悪い、キスしたくなった。誰も、見てなかったからいいだろ?」
「もう、ダンテったら…」
ダンスに熱中して誰も気がつかないのがせめてもの救いか。
赤くなる頬を隠すように、ディーヴァはわずかに俯いて踊った。
その内、ダンテが音楽に合わせてタップダンスしだした。
その技術の高さに、会場の目がダンテに集まる。
本来はタップス付きの靴の爪先や踵で床を踏み鳴らすのだが、なぜかダンテは専用の靴でないというに、タンタンと小気味よい音を鳴らして、様になっていた。
かの有名なビル・ボージャングル・ロビンソンのようだ。
終わりと同時に拍手と口笛が沸き起こる。
こんな素敵な人があたしの彼なの!と、ディーヴァも内心鼻高々だ。
「ふふ、ダンテったらどこでタップダンスなんて習ったの?」
「さあな、なんとなくやってみただけだ」
「すごいね!ダンテ大好き!!」
飛び付いてケラケラ笑うディーヴァ。
その息は楽しさで弾んでいた。
アルコールを飲んだわけでもないというのに、この場の空気がそうさせたか、ディーヴァの頬は昂揚して酔っているかのようだった。