mission 16:shall we dance? ~シニアプロム~
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ドレスを着終え、髪も化粧も終わって支度が終わる頃、外に車が止まるような音が聞こえた。
まさかこのタイミングで仕事の依頼が来たのだろうか。
ドレスの裾を踏んで汚さないように注意しながら、ディーヴァはドアを開けようと急いだ。
が、開けようと手を伸ばすドアノブは向こう側から開けられてしまった。
「オレのお姫様、お迎えにあがりました」
「ダンテ!!」
現れたダンテはすでにタキシードに身を包んでおり、髪の毛もいつもより整えているようだった。
そして開けたドアとダンテの隙間から覗く外には、黒塗りで長い車が見える。
運転席には運転手も座っていた。
「リムジン…?」
「ああ、ちょっくら調達してきた。やっぱりプロムに行くなら誘った彼女を車で迎えにくる男、ってのは再現しないとな」
確かにプロムへ行くにあたり、リムジンをチャーターするという輩がいることは知っている。
でも、ダンテまでリムジンで来るとは思わなかった。
しかも一緒に住んでいるというのに、形式にのっとり迎えに来るスタイルをとる徹底ぶり。
「どこにいくのかと思ったらそんなことしてたんだ…」
「嬉しくないのか?」
「ううん、嬉しいよ。車で来るとしてもダンテが運転してくるかと思ったくらいだもん」
「事故を起こしたら大変だからやめたんだ」
「確かに…」
リムジンなんか壊したら大変だ。
またダンテの借金が膨れ上がるに違いない。
「さて、ディーヴァ。中に入れてくれ」
「ん。どうぞ、ダンテ」
運転手に数分待つように伝え、ダンテとディーヴァは家に入り直し、お互いを見つめた。
外灯ではなく、明るい蛍光灯に照らされたダンテの全貌が明らかとなる。
そこには衣装に負けることのない、美丈夫がいた。
漆黒のタキシードでビシッと決め、赤というよりは紅色の、濃い赤のネクタイをつけている。
タキシードの裾などいたるところには同じ紅色のパイピングが施され、赤をイメージカラーとするダンテとやけにマッチしていた。
こんな素敵な人があたしのパートナー、彼氏だなんていまだに信じられない。
同じ人間とは思えない。
確かに人間ではないのだが、まるで精巧に出来た美術品でも見ているような気分。
ディーヴァは何も言えず、言葉を失ってダンテをその目に映した。
「………」
「ん?どうかしたのか」
「……ダンテ、かっこいい」
例え、ダンテに釣り合わなくとも気にしない。
ダンテが自分を選んでくれた、その事実だけで十分じゃないか。
なんだか無性にダンテに抱きつきたくなったディーヴァは、ドレスにシワがよるのも気に止めず、身を寄せた。
「ディーヴァ…」
「もうちょっとだけ」
咎めるような呼び声に、イヤイヤと首を振ってさらに抱きつくディーヴァ。
ダンテはついつい甘やかしたくなる自分の気持ちに鞭打った。
「ドレスを着たディーヴァをオレにもよく見せてくれよ」
「パーティー会場ではこんな風に甘えられないかもしれないから…。お願い、しばらくこうさせて」
お願い、と言われるとどうにもこうにも断れない。
ダンテはディーヴァのお願いにはいつだって弱いのだ。
「しかたない、少しだけだぜ」
「ありがと、ダンテ」
お互いの温もりがそれぞれの衣装に伝わるまで、2人は抱擁を交わしあった。
まさかこのタイミングで仕事の依頼が来たのだろうか。
ドレスの裾を踏んで汚さないように注意しながら、ディーヴァはドアを開けようと急いだ。
が、開けようと手を伸ばすドアノブは向こう側から開けられてしまった。
「オレのお姫様、お迎えにあがりました」
「ダンテ!!」
現れたダンテはすでにタキシードに身を包んでおり、髪の毛もいつもより整えているようだった。
そして開けたドアとダンテの隙間から覗く外には、黒塗りで長い車が見える。
運転席には運転手も座っていた。
「リムジン…?」
「ああ、ちょっくら調達してきた。やっぱりプロムに行くなら誘った彼女を車で迎えにくる男、ってのは再現しないとな」
確かにプロムへ行くにあたり、リムジンをチャーターするという輩がいることは知っている。
でも、ダンテまでリムジンで来るとは思わなかった。
しかも一緒に住んでいるというのに、形式にのっとり迎えに来るスタイルをとる徹底ぶり。
「どこにいくのかと思ったらそんなことしてたんだ…」
「嬉しくないのか?」
「ううん、嬉しいよ。車で来るとしてもダンテが運転してくるかと思ったくらいだもん」
「事故を起こしたら大変だからやめたんだ」
「確かに…」
リムジンなんか壊したら大変だ。
またダンテの借金が膨れ上がるに違いない。
「さて、ディーヴァ。中に入れてくれ」
「ん。どうぞ、ダンテ」
運転手に数分待つように伝え、ダンテとディーヴァは家に入り直し、お互いを見つめた。
外灯ではなく、明るい蛍光灯に照らされたダンテの全貌が明らかとなる。
そこには衣装に負けることのない、美丈夫がいた。
漆黒のタキシードでビシッと決め、赤というよりは紅色の、濃い赤のネクタイをつけている。
タキシードの裾などいたるところには同じ紅色のパイピングが施され、赤をイメージカラーとするダンテとやけにマッチしていた。
こんな素敵な人があたしのパートナー、彼氏だなんていまだに信じられない。
同じ人間とは思えない。
確かに人間ではないのだが、まるで精巧に出来た美術品でも見ているような気分。
ディーヴァは何も言えず、言葉を失ってダンテをその目に映した。
「………」
「ん?どうかしたのか」
「……ダンテ、かっこいい」
例え、ダンテに釣り合わなくとも気にしない。
ダンテが自分を選んでくれた、その事実だけで十分じゃないか。
なんだか無性にダンテに抱きつきたくなったディーヴァは、ドレスにシワがよるのも気に止めず、身を寄せた。
「ディーヴァ…」
「もうちょっとだけ」
咎めるような呼び声に、イヤイヤと首を振ってさらに抱きつくディーヴァ。
ダンテはついつい甘やかしたくなる自分の気持ちに鞭打った。
「ドレスを着たディーヴァをオレにもよく見せてくれよ」
「パーティー会場ではこんな風に甘えられないかもしれないから…。お願い、しばらくこうさせて」
お願い、と言われるとどうにもこうにも断れない。
ダンテはディーヴァのお願いにはいつだって弱いのだ。
「しかたない、少しだけだぜ」
「ありがと、ダンテ」
お互いの温もりがそれぞれの衣装に伝わるまで、2人は抱擁を交わしあった。