mission 16:shall we dance? ~シニアプロム~
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一方こちらは、男子生徒に熱烈なアプローチを受けるディーヴァ。
学生ダンテがいなくなり、ガードの緩くなったディーヴァを守るのは友人達だけ。
いくら友人達と言えど、男子生徒が近づくのを全て阻止するのは不可能だ。
ディーヴァは今、物凄く困っていた。
前は、グループで来た男子生徒達はそばにいたサラという友人が追い払った。
昨日はひとりになったところを見計らって少々強引に、ソレに誘われた。
なんとか他の友人達が突撃してきたことで流されずにすんだが、あのままだったら承諾を余儀なくされていたかもしれない。
そして今日は…。
「お願いします!僕と一緒に卒業プロムに行ってください!」
「俺と踊ってください」
お涙ちょうだい作戦でも決行中なのか、一斉にジャパニーズ土下座をしながらのプロムのお誘いを受けていた。
よく見れば、前に一度お誘いを断ったはずの人物まで見受けられる。
断っても断ってもやってくる、ということなのか。
他にも女子はいるのに、何でディーヴァばかりを誘うのだろう。
無視するにも逃げ出すにも、頼みの綱の友人達はいない。
ちょっと怖いが、ディーヴァは自分で断ることにした。
「顔をあげて。何度こられても同じだよ。あたしは貴方達と行けないんだってば」
「僕はどうしても君がいいんだよ」
「俺も君と行きたいんだ、他の人なんか目に入らない!」
顔を上げてもらえたが、かわりにじりじりと詰め寄ってくる。
悪魔や虫とは違った意味で怖い。
ディーヴァは冷や汗混じりに返答することしかできなかった。
「うーん…。その気持ちは嬉しいんだけどさ、あたし一緒に行く人いるって何度も言ったよね」
「だけど!」
尚も食い下がる男子達にたじたじになっていると、横からサラが飛び込んできた。
その飛び込み方は、ダンテのように猪突猛進。
「あんたらーっ!ディーヴァには、それはもう素敵な素敵なパートナーがいるの!誰だか知ってるやつもいるっしょ?だから他を当たりなさいよ」
「ああ、知ってるさ!そんなの二年前のただの口約束なんだろ!」
「ディーヴァを誘ったっていいじゃないか!あいつももういないんだしよ!」
二年前のプロムで踊っていたのも、去年の暮れに1ヶ月ほど学生をしていたこともよく覚えているようだ。
だが、男子達はこれを知らない。
自分達の言う、あいつとやらとディーヴァがずっと恋仲であることや、一緒にすんでいることを。
「いいから、ディーヴァを誘いに来るな。次来たら…」
ゴゴゴゴゴ…。
凄みを利かせたサラの言い方に、男子達が、一歩下がった。
「つ、次来たら…?」
「ちょん切るよ」
にっこりと笑い、指でハサミを操作するようなジェスチャーを作るサラ。
その瞬間、男子達は一同に青い顔をしてぴゅー、と蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
何を切るというのか、主語が抜けていたのでディーヴァには何のことやらさっぱりわからなかったが、ようやく訪れた平穏にホッとした。
「ありがと、サラ…助かったよ」
「まったく…ダンテさんみたいなのと一緒にいるんだし、もちっと早く男子に耐性つけなよ」
「うん…」
ディーヴァより背の高いサラが、ディーヴァの頭を撫でながら言い聞かせる。
それと、他の人が背が高いわけでなく、ディーヴァの背が低いのだ…という話はタブーだ。
「しっかし…さすが一昨年のクイーン、モッテモテですなぁ」
サラがうりうりと肘鉄でつついてきた。
こんなことなら、クイーンの称号はもらわなければよかったかもしれない。
よくも悪くも目立ち過ぎる。
「からかわないでよ」
ディーヴァは大きくため息を吐いた。
そう。
ディーヴァが少しばかり頭を悩ませていたのはプロムへの招待だ。
もとからダンテと行くことには変わりないため、ダンテに相談するほどの話ではないがいい加減疲れてしまった。
ちなみにまだ1月であり、プロムはかなり先。
プロムの前にはテスト、イースター休暇だってある。
それらが終わり、卒業のための一番大事な試験が終わって初めて、卒業プロムが開催される。
だというに何故今から男子生徒が躍起になってパートナーを探しているか…それは準備にかなりの時間と余裕、そしてある程度の金銭が必要だからに他ならないのだ。
学生ダンテがいなくなり、ガードの緩くなったディーヴァを守るのは友人達だけ。
いくら友人達と言えど、男子生徒が近づくのを全て阻止するのは不可能だ。
ディーヴァは今、物凄く困っていた。
前は、グループで来た男子生徒達はそばにいたサラという友人が追い払った。
昨日はひとりになったところを見計らって少々強引に、ソレに誘われた。
なんとか他の友人達が突撃してきたことで流されずにすんだが、あのままだったら承諾を余儀なくされていたかもしれない。
そして今日は…。
「お願いします!僕と一緒に卒業プロムに行ってください!」
「俺と踊ってください」
お涙ちょうだい作戦でも決行中なのか、一斉にジャパニーズ土下座をしながらのプロムのお誘いを受けていた。
よく見れば、前に一度お誘いを断ったはずの人物まで見受けられる。
断っても断ってもやってくる、ということなのか。
他にも女子はいるのに、何でディーヴァばかりを誘うのだろう。
無視するにも逃げ出すにも、頼みの綱の友人達はいない。
ちょっと怖いが、ディーヴァは自分で断ることにした。
「顔をあげて。何度こられても同じだよ。あたしは貴方達と行けないんだってば」
「僕はどうしても君がいいんだよ」
「俺も君と行きたいんだ、他の人なんか目に入らない!」
顔を上げてもらえたが、かわりにじりじりと詰め寄ってくる。
悪魔や虫とは違った意味で怖い。
ディーヴァは冷や汗混じりに返答することしかできなかった。
「うーん…。その気持ちは嬉しいんだけどさ、あたし一緒に行く人いるって何度も言ったよね」
「だけど!」
尚も食い下がる男子達にたじたじになっていると、横からサラが飛び込んできた。
その飛び込み方は、ダンテのように猪突猛進。
「あんたらーっ!ディーヴァには、それはもう素敵な素敵なパートナーがいるの!誰だか知ってるやつもいるっしょ?だから他を当たりなさいよ」
「ああ、知ってるさ!そんなの二年前のただの口約束なんだろ!」
「ディーヴァを誘ったっていいじゃないか!あいつももういないんだしよ!」
二年前のプロムで踊っていたのも、去年の暮れに1ヶ月ほど学生をしていたこともよく覚えているようだ。
だが、男子達はこれを知らない。
自分達の言う、あいつとやらとディーヴァがずっと恋仲であることや、一緒にすんでいることを。
「いいから、ディーヴァを誘いに来るな。次来たら…」
ゴゴゴゴゴ…。
凄みを利かせたサラの言い方に、男子達が、一歩下がった。
「つ、次来たら…?」
「ちょん切るよ」
にっこりと笑い、指でハサミを操作するようなジェスチャーを作るサラ。
その瞬間、男子達は一同に青い顔をしてぴゅー、と蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
何を切るというのか、主語が抜けていたのでディーヴァには何のことやらさっぱりわからなかったが、ようやく訪れた平穏にホッとした。
「ありがと、サラ…助かったよ」
「まったく…ダンテさんみたいなのと一緒にいるんだし、もちっと早く男子に耐性つけなよ」
「うん…」
ディーヴァより背の高いサラが、ディーヴァの頭を撫でながら言い聞かせる。
それと、他の人が背が高いわけでなく、ディーヴァの背が低いのだ…という話はタブーだ。
「しっかし…さすが一昨年のクイーン、モッテモテですなぁ」
サラがうりうりと肘鉄でつついてきた。
こんなことなら、クイーンの称号はもらわなければよかったかもしれない。
よくも悪くも目立ち過ぎる。
「からかわないでよ」
ディーヴァは大きくため息を吐いた。
そう。
ディーヴァが少しばかり頭を悩ませていたのはプロムへの招待だ。
もとからダンテと行くことには変わりないため、ダンテに相談するほどの話ではないがいい加減疲れてしまった。
ちなみにまだ1月であり、プロムはかなり先。
プロムの前にはテスト、イースター休暇だってある。
それらが終わり、卒業のための一番大事な試験が終わって初めて、卒業プロムが開催される。
だというに何故今から男子生徒が躍起になってパートナーを探しているか…それは準備にかなりの時間と余裕、そしてある程度の金銭が必要だからに他ならないのだ。