mission 15:undercover ~憧れの学生生活?~
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ダンテとディーヴァが廊下を歩いていると。
「ディーヴァせんぱーい!」
ディーヴァもかなり背が低い方ではあるが、さらに一回り背の低い生徒達がかけてきた。
骨格から察するに、全員まだ15、6歳だろうか。
「こら、廊下は走っちゃだめだよ」
「「「すいませ~ん」」」
後輩達は、叱られているのになんだか嬉しそうだ。
ディーヴァも呆れつつ、慕われているとわかって嬉しいのか笑っていた。
4、5人の後輩に囲まれているディーヴァ。
隣にいるダンテも気にせず、後輩達はかわるがわる話す。
「この間教えてもらった本、おもしろかったです」
「また教えてくださいね!」
そして興奮気味に話すのは1人の男子生徒。
「先輩の勧めてくれる本、すごく勉強のためになりました!僕のクラスでも布教しておきましたよ!」
「え、あ…そ、そうなんだ」
そのままに愛の告白でもしてきそうな崇拝っぷりに、若干ひいてしまった。
愛の告白なんてこと、ダンテが決して許さないだろうが。
勢いのあまり、彼は手にたくさん抱えていた本をすべて落としてしまった。
「あらら…」
「あんた何やってんの」
彼の失態に呆れる後輩の横で、ディーヴァは拾うのを手伝った。
「大丈夫?」
「す、すみません…ホントにすみません」
気弱なタイプの人間だな、とその様子を静かに見ていたダンテは思う。
「いいのよ、はいこれ」
ディーヴァはにっこり笑って彼の手に本を乗せた。
本はそのほとんどがディーヴァの勧めた参考書、恋愛小説、エッセイなどジャンルはバラバラだが、多岐にわたっている。
こんなに読むとは勧めた甲斐があるというものだ。
いや、彼自身も読書が好きなのだろう。
またいい本があったら教えようとディーヴァは思った。
「あ、ありがとうございます…」
礼を述べる彼が抱えた本の一番上には赤褐色の分厚い本が。
これだけはディーヴァに見覚えのない本だった。
彼の私物か図書室の蔵書だろうか。
何の本だろうかと気になり、じっと見ていると……。
他の後輩の声で現実に引き戻された。
「まったく、先輩のお手を煩わせちゃだめじゃん」
「それよりそろそろ行かないと次は数学だよ」
数学、と発言した後輩は確かソフモアだったか。
ソフモア担当の数学講師は時間に厳しい。
「さ、みんな。遅れないよう急いで!あ。廊下は走っちゃダメだよ?」
「はぁい。ディーヴァ先輩、それではまた!」
そろそろ休憩時間も終わりの時間の上に、下級生のクラスはここから遠い。
彼を最後尾に後輩達はあわてて行ってしまった。
彼は急ぎながらも、何度も礼を述べていた。
そしてこちらはずっと静かにしていたこの男…。
なんだか口をわなわなと震わせているようにも見える。
「ディーヴァが…ディーヴァが先輩してる…ッ!」
「は?」
「オレ、なんか感動したぞ!」
涙を出しそうにしながら言うダンテに若干呆れる。
「ダンテ、すんごく失礼!そりゃ、後輩くらいいるに決まってるじゃない。だって最高学年、みんなの優しい先輩だもん」
鼻高々にツンとおすまして言うディーヴァ。
ダンテはその高くなった鼻を潰すように摘まんだ。
「優しいとか自分で言うな」
「むう…」
鼻から手を離し、ディーヴァを見ずに話しかける。
「それよりディーヴァ」
「あ、ダンテも?」
ダンテの言わんとしていることがわかるのか、ディーヴァも同意し頷く。
「一瞬違和感感じたよな」
「うん、あれっていったいなんだろね」
後輩達の去っていった方を見据えるダンテ。
ディーヴァも同じ方角に目を向けた。
「ディーヴァせんぱーい!」
ディーヴァもかなり背が低い方ではあるが、さらに一回り背の低い生徒達がかけてきた。
骨格から察するに、全員まだ15、6歳だろうか。
「こら、廊下は走っちゃだめだよ」
「「「すいませ~ん」」」
後輩達は、叱られているのになんだか嬉しそうだ。
ディーヴァも呆れつつ、慕われているとわかって嬉しいのか笑っていた。
4、5人の後輩に囲まれているディーヴァ。
隣にいるダンテも気にせず、後輩達はかわるがわる話す。
「この間教えてもらった本、おもしろかったです」
「また教えてくださいね!」
そして興奮気味に話すのは1人の男子生徒。
「先輩の勧めてくれる本、すごく勉強のためになりました!僕のクラスでも布教しておきましたよ!」
「え、あ…そ、そうなんだ」
そのままに愛の告白でもしてきそうな崇拝っぷりに、若干ひいてしまった。
愛の告白なんてこと、ダンテが決して許さないだろうが。
勢いのあまり、彼は手にたくさん抱えていた本をすべて落としてしまった。
「あらら…」
「あんた何やってんの」
彼の失態に呆れる後輩の横で、ディーヴァは拾うのを手伝った。
「大丈夫?」
「す、すみません…ホントにすみません」
気弱なタイプの人間だな、とその様子を静かに見ていたダンテは思う。
「いいのよ、はいこれ」
ディーヴァはにっこり笑って彼の手に本を乗せた。
本はそのほとんどがディーヴァの勧めた参考書、恋愛小説、エッセイなどジャンルはバラバラだが、多岐にわたっている。
こんなに読むとは勧めた甲斐があるというものだ。
いや、彼自身も読書が好きなのだろう。
またいい本があったら教えようとディーヴァは思った。
「あ、ありがとうございます…」
礼を述べる彼が抱えた本の一番上には赤褐色の分厚い本が。
これだけはディーヴァに見覚えのない本だった。
彼の私物か図書室の蔵書だろうか。
何の本だろうかと気になり、じっと見ていると……。
他の後輩の声で現実に引き戻された。
「まったく、先輩のお手を煩わせちゃだめじゃん」
「それよりそろそろ行かないと次は数学だよ」
数学、と発言した後輩は確かソフモアだったか。
ソフモア担当の数学講師は時間に厳しい。
「さ、みんな。遅れないよう急いで!あ。廊下は走っちゃダメだよ?」
「はぁい。ディーヴァ先輩、それではまた!」
そろそろ休憩時間も終わりの時間の上に、下級生のクラスはここから遠い。
彼を最後尾に後輩達はあわてて行ってしまった。
彼は急ぎながらも、何度も礼を述べていた。
そしてこちらはずっと静かにしていたこの男…。
なんだか口をわなわなと震わせているようにも見える。
「ディーヴァが…ディーヴァが先輩してる…ッ!」
「は?」
「オレ、なんか感動したぞ!」
涙を出しそうにしながら言うダンテに若干呆れる。
「ダンテ、すんごく失礼!そりゃ、後輩くらいいるに決まってるじゃない。だって最高学年、みんなの優しい先輩だもん」
鼻高々にツンとおすまして言うディーヴァ。
ダンテはその高くなった鼻を潰すように摘まんだ。
「優しいとか自分で言うな」
「むう…」
鼻から手を離し、ディーヴァを見ずに話しかける。
「それよりディーヴァ」
「あ、ダンテも?」
ダンテの言わんとしていることがわかるのか、ディーヴァも同意し頷く。
「一瞬違和感感じたよな」
「うん、あれっていったいなんだろね」
後輩達の去っていった方を見据えるダンテ。
ディーヴァも同じ方角に目を向けた。