mission 14:blood is thicker than water ~家族というもの~
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話は戻り、ディーヴァの母の話へと移行した。
『蓮はどうした。まだワシを怒ってるのか?まったく頑固な娘だ…』
『頑固なところは貴方に似たんですよ』
「ぁ……」
一番言いたくない、けれど言わなくてはいけない話題になった。
唇をきゅっと結ぶディーヴァの空いた手を、ダンテはそっと包み込んだ。
「ママは、死んだの…」
『『え…』』
「ママだけじゃない、パパも、お兄ちゃんも…」
不思議と涙は出なかった。
ダンテがそっと、でも強く支えるように手を握ってくれているからかもしれない。
『な、んで…』
「詳しいことは言えないの、ごめんね…。ただ、あたしをかばったから、死んでしまった……」
『そう、…そう、なの……』
『………蓮はお前を守って死んだんだな。子どもを守れて幸せだったと思うぞ。少なくともワシはそう思いたい』
凛とした言葉で述べる祖父だが、その直後そこから離れる。
一度電話口を離れた祖父は、後ろを向いて泣いているようだった。
『ばか野郎が…死んだら仲直りもできんじゃないか……』
『貴方…』
ディーヴァもダンテも何も言えず、押し黙った。
『ディーヴァ、ちょっと待っててね』
「ん…」
少し待つと、電話の向こうでは今まで蓮から送られてきたという写真を綴じたアルバムを見ているようだった。
「おばあちゃん…?」
『今ね、ディーヴァやミシェル、蓮達の写真を見せてるの』
しばらく無言で写真を眺めていた祖父が静かに呟く。
小さな呟きだったが、ディーヴァには聞こえた。
『似ているな…。髪色、目の色こそ違うが、蓮にそっくりだ』
懐古に富む口ぶりから察するに、勘当していたとて本気で憎しみ合っていたわけではない。
そこにはしっかりとした家族愛が感じられた。
『ディーヴァといったか』
「は、はい…!!」
『すぐにはお前を孫と扱えないかもしれん、でも…ワシにも敬語はつけず話しかけておくれ。2人の手紙にも、参加させておくれ
。蓮の代わりに、ディーヴァをかわいがらせておくれ』
『ユリウスったら、素直じゃないんだから…』
「おじいちゃん…ッ!ありがとう!!」
嬉しそうに礼を述べて、ディーヴァは華やいだ笑顔を見せた。
電話なためこの顔を見せられないのが残念だ。
『で、そっちの電話口でさっきワシに暴言吐いた男がおるな?誰だ?電話を代わってはもらえんか』
「わかった。ダンテ、代わって」
隣にいたダンテに受話器を寄越し、出るように言う。
ダンテはキョトンとした顔をしていたが、すぐに受話器に耳をつけた。
「もしもし」
『おい、お前。かわいいかわいいワシらの孫であるディーヴァの、なんなんだ?』
「…さっきの態度とえれぇ違いだな。オレはディーヴァの恋人に決まってるだろ?」
『ほうほうほう…あんな暴言吐くような小童が、恋人とな』
「さっきは悪かったな、じーさん…」
『ふん、お前のあの言葉は墓に入っても忘れん。ディーヴァとあとで顔を見せにこい。ワシがじきじきに成敗してくれる』
「そりゃおっそろしいこって」
かなり根にもっているらしい。
だが、一般人の成敗、などとるにたらないダンテは軽口をたたいた。
『大事にしろよ』
「ああ、ディーヴァは一生かけて守ると決めてる。言われなくてもそのつもりさ。…ディーヴァにかわる」
話をそこで終わりにしたダンテは、そばでそわそわしているディーヴァに受話器を寄越す。
嬉しそうに祖父母と電話するディーヴァを見て、ダンテはホッとした。
やがて小一時間がたち、日本時間では昼食の時間になったため、電話は終わった。
受話器をゆっくりと置くディーヴァを、ダンテは抱き寄せる。
「よかったな、ディーヴァ」
「…うん」
今は亡きの代わりにこれからは自分が手紙を書くし、いつか会いにいくし、大切にする。
自分が、『家族の絆』を繋いでいく。
ディーヴァはふわりと柔らかな笑みをダンテに向けた。
●あとがき
タイトルはことわざの『血は水よりも濃い』から。
『蓮はどうした。まだワシを怒ってるのか?まったく頑固な娘だ…』
『頑固なところは貴方に似たんですよ』
「ぁ……」
一番言いたくない、けれど言わなくてはいけない話題になった。
唇をきゅっと結ぶディーヴァの空いた手を、ダンテはそっと包み込んだ。
「ママは、死んだの…」
『『え…』』
「ママだけじゃない、パパも、お兄ちゃんも…」
不思議と涙は出なかった。
ダンテがそっと、でも強く支えるように手を握ってくれているからかもしれない。
『な、んで…』
「詳しいことは言えないの、ごめんね…。ただ、あたしをかばったから、死んでしまった……」
『そう、…そう、なの……』
『………蓮はお前を守って死んだんだな。子どもを守れて幸せだったと思うぞ。少なくともワシはそう思いたい』
凛とした言葉で述べる祖父だが、その直後そこから離れる。
一度電話口を離れた祖父は、後ろを向いて泣いているようだった。
『ばか野郎が…死んだら仲直りもできんじゃないか……』
『貴方…』
ディーヴァもダンテも何も言えず、押し黙った。
『ディーヴァ、ちょっと待っててね』
「ん…」
少し待つと、電話の向こうでは今まで蓮から送られてきたという写真を綴じたアルバムを見ているようだった。
「おばあちゃん…?」
『今ね、ディーヴァやミシェル、蓮達の写真を見せてるの』
しばらく無言で写真を眺めていた祖父が静かに呟く。
小さな呟きだったが、ディーヴァには聞こえた。
『似ているな…。髪色、目の色こそ違うが、蓮にそっくりだ』
懐古に富む口ぶりから察するに、勘当していたとて本気で憎しみ合っていたわけではない。
そこにはしっかりとした家族愛が感じられた。
『ディーヴァといったか』
「は、はい…!!」
『すぐにはお前を孫と扱えないかもしれん、でも…ワシにも敬語はつけず話しかけておくれ。2人の手紙にも、参加させておくれ
。蓮の代わりに、ディーヴァをかわいがらせておくれ』
『ユリウスったら、素直じゃないんだから…』
「おじいちゃん…ッ!ありがとう!!」
嬉しそうに礼を述べて、ディーヴァは華やいだ笑顔を見せた。
電話なためこの顔を見せられないのが残念だ。
『で、そっちの電話口でさっきワシに暴言吐いた男がおるな?誰だ?電話を代わってはもらえんか』
「わかった。ダンテ、代わって」
隣にいたダンテに受話器を寄越し、出るように言う。
ダンテはキョトンとした顔をしていたが、すぐに受話器に耳をつけた。
「もしもし」
『おい、お前。かわいいかわいいワシらの孫であるディーヴァの、なんなんだ?』
「…さっきの態度とえれぇ違いだな。オレはディーヴァの恋人に決まってるだろ?」
『ほうほうほう…あんな暴言吐くような小童が、恋人とな』
「さっきは悪かったな、じーさん…」
『ふん、お前のあの言葉は墓に入っても忘れん。ディーヴァとあとで顔を見せにこい。ワシがじきじきに成敗してくれる』
「そりゃおっそろしいこって」
かなり根にもっているらしい。
だが、一般人の成敗、などとるにたらないダンテは軽口をたたいた。
『大事にしろよ』
「ああ、ディーヴァは一生かけて守ると決めてる。言われなくてもそのつもりさ。…ディーヴァにかわる」
話をそこで終わりにしたダンテは、そばでそわそわしているディーヴァに受話器を寄越す。
嬉しそうに祖父母と電話するディーヴァを見て、ダンテはホッとした。
やがて小一時間がたち、日本時間では昼食の時間になったため、電話は終わった。
受話器をゆっくりと置くディーヴァを、ダンテは抱き寄せる。
「よかったな、ディーヴァ」
「…うん」
今は亡きの代わりにこれからは自分が手紙を書くし、いつか会いにいくし、大切にする。
自分が、『家族の絆』を繋いでいく。
ディーヴァはふわりと柔らかな笑みをダンテに向けた。
●あとがき
タイトルはことわざの『血は水よりも濃い』から。
