mission 14:blood is thicker than water ~家族というもの~
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それからディーヴァは、手紙の内容についてをダンテに静かに話し出した。
「知ってると思うけど、あたしは少し日本の血が入ってるの。クォーターね」
「えーっと、母方のばーさんが日本人…だっけか」
プラス、天使の血族。
結構な複雑さで、覚えるのが少し面倒だとダンテは密かに思った。
「うん。それで、これはそのおばあちゃんから送られてきたものみたい」
ディーヴァの母親の旧姓はミヨハシ。
確かに、封筒にはミヨハシという姓の持ち主から送られてきていると書いてあるようだ。
「このお手紙のやり取りから察するに、ママは元々はおじいちゃんと喧嘩してアメリカに来たんだって。そこでパパと出会って結婚した。日本には帰らないまま…」
「意外と行動派というか…思いきったことするな、お前のかーちゃん」
そしてその思いきりのよさは、ディーヴァにも多少なりとはいえ確実に受け継がれている。
だがそれは口にせず、ダンテは黙った。
「日本では勘当扱いになってるみたいだけど、ママはずっとおばあちゃんとはこうして手紙で連絡を取り合ってたみたい。心配してくれてたみたいだけど、おじいちゃんの手前、こっちに来れなかったんだって」
「サッサと謝って仲直りしちまえばよかったのにな」
世界を破滅させるほどの兄弟喧嘩をしたダンテが何を言う。
「あはは。ママったら頑固者だから、謝れなかったのかも。おじいちゃんもかなりの頑固者みたいだよ」
そっと手紙の文面を撫でるディーヴァの細長い指。
季節の挨拶から始まる文章は、撫でるだけでその美しい情景が想像できた。
今は亡き母を、父を、そして兄を、遠い地に暮らす母の家族を思うと涙を我慢するのは無理な話だった。
「ママは結婚式、あたし達の生まれた時、誕生日、入学式に卒業式、それに何気ない休日のヒトコマ……ことあるごとに家族の写真も送ってたんだってさ」
ディーヴァの心情は今、どんなだろう。
血の繋がった家族の存在がわかり、嬉しいから涙を流す?
それとも、亡くした母親や父親を思い出して郷愁の念に駈られたか?
……わからないが、きっとどちらも正解だろう。
ダンテは、ただディーヴァの頭を撫でた。
「連絡しなくていいのか?」
「連、絡…」
宛名書きの下、送り主情報を指差すダンテ。
確かに住所がわかれば、電話番号を調べることができる。
声を聞いてみたい、連絡してみたいという気持ちも大きいが、はたして連絡を入れてもよいのだろうか。
正直、電話していいのか迷う。
迷って何も言わないままでいると。
「したいならしたほうがいい。生きているなら、大切にした方がいい。例え会ったことがなくとも家族、仲が悪かったとしても家族だ」
ダンテの言葉にディーヴァはハッとした。
自分が言った言葉に似ている。
そうでなくても、母や父の死を知らないままいていいはずがない。
「それに、オレにはばーさんもじーさんもいねぇからわからねぇが、孫ってのは目に入れても痛くないほどかわいいんだろ」
ウインクして言うダンテの言葉に背を押され、ディーヴァは事務所に帰ったら電話してみることに決めた。
「知ってると思うけど、あたしは少し日本の血が入ってるの。クォーターね」
「えーっと、母方のばーさんが日本人…だっけか」
プラス、天使の血族。
結構な複雑さで、覚えるのが少し面倒だとダンテは密かに思った。
「うん。それで、これはそのおばあちゃんから送られてきたものみたい」
ディーヴァの母親の旧姓はミヨハシ。
確かに、封筒にはミヨハシという姓の持ち主から送られてきていると書いてあるようだ。
「このお手紙のやり取りから察するに、ママは元々はおじいちゃんと喧嘩してアメリカに来たんだって。そこでパパと出会って結婚した。日本には帰らないまま…」
「意外と行動派というか…思いきったことするな、お前のかーちゃん」
そしてその思いきりのよさは、ディーヴァにも多少なりとはいえ確実に受け継がれている。
だがそれは口にせず、ダンテは黙った。
「日本では勘当扱いになってるみたいだけど、ママはずっとおばあちゃんとはこうして手紙で連絡を取り合ってたみたい。心配してくれてたみたいだけど、おじいちゃんの手前、こっちに来れなかったんだって」
「サッサと謝って仲直りしちまえばよかったのにな」
世界を破滅させるほどの兄弟喧嘩をしたダンテが何を言う。
「あはは。ママったら頑固者だから、謝れなかったのかも。おじいちゃんもかなりの頑固者みたいだよ」
そっと手紙の文面を撫でるディーヴァの細長い指。
季節の挨拶から始まる文章は、撫でるだけでその美しい情景が想像できた。
今は亡き母を、父を、そして兄を、遠い地に暮らす母の家族を思うと涙を我慢するのは無理な話だった。
「ママは結婚式、あたし達の生まれた時、誕生日、入学式に卒業式、それに何気ない休日のヒトコマ……ことあるごとに家族の写真も送ってたんだってさ」
ディーヴァの心情は今、どんなだろう。
血の繋がった家族の存在がわかり、嬉しいから涙を流す?
それとも、亡くした母親や父親を思い出して郷愁の念に駈られたか?
……わからないが、きっとどちらも正解だろう。
ダンテは、ただディーヴァの頭を撫でた。
「連絡しなくていいのか?」
「連、絡…」
宛名書きの下、送り主情報を指差すダンテ。
確かに住所がわかれば、電話番号を調べることができる。
声を聞いてみたい、連絡してみたいという気持ちも大きいが、はたして連絡を入れてもよいのだろうか。
正直、電話していいのか迷う。
迷って何も言わないままでいると。
「したいならしたほうがいい。生きているなら、大切にした方がいい。例え会ったことがなくとも家族、仲が悪かったとしても家族だ」
ダンテの言葉にディーヴァはハッとした。
自分が言った言葉に似ている。
そうでなくても、母や父の死を知らないままいていいはずがない。
「それに、オレにはばーさんもじーさんもいねぇからわからねぇが、孫ってのは目に入れても痛くないほどかわいいんだろ」
ウインクして言うダンテの言葉に背を押され、ディーヴァは事務所に帰ったら電話してみることに決めた。