mission 1:prayer and voluntary ~心の回復~
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翌朝、カーテンの隙間から射し込む朝日が眩しく感じ、ディーヴァは目を覚ました。
ダンテを起こさぬようにゆっくり起き上がり、カーテンの隙間に身を滑らせる。
小さく開けた窓からは冬特有のひんやりとした空気が肌を刺し、朝霧の靄が通り沿いに立ち込めていた。
「うぅ…まだ寒いなぁ…」
覗き込んだ通りにはすでに通勤途中なのか、スーツやコートの人間が歩いているのをチラホラと見かけた。
この場所は大通りとスラム街のちょうど境界にあるためこの時間は通勤時間にあたるようで、車の往来もまずまずといったところ。
「我ながらいい立地条件を選べたものね」
そして同時にため息ひとつ。
「おうちがなくなっても、街があんなに破壊されても、人がいっぱい亡くなっても…会社や学校はやってるんだよねぇ。ふふふ…社会はあたしを置き去りにしてまわり続ける……」
少し目線を上に移すと遠くに相変わらずそびえるテメンニグル。
それを見ながら誰にでもなく呟く。
これからあの塔はどうなるのだろう?
その内崩れるのか、それとも観光名所にでもなるというのか。
「ぷっ。悪魔の塔だもん、それはないか」
吹き出して笑うと、背後でもにょもにょ言いながらダンテが起きたのであろう音がした。
本当は今日から学校行くつもりで連絡してあった。
単位が少し心配になってきている。
特に苦手な数学に至っては、少しの遅れがあとに大きく響く。
けれど、なんだか今のダンテを置いては行きづらい。
「学校……う~。でも、まあ…いっか!」
今日も休もう。
いや、今日まで休もう。
ディーヴァは明るく笑うと元気いっぱい、ダンテに朝の挨拶をした。
「おはようダンテ!」
ダンテが小さくうめき声をあげながら薄目を開けてこちらを見る。
寝起きのダンテはしょぼしょぼした目が子どものようで、いつ見てもかわいい。
「はよ…、ディーヴァ。確か今日から学校だよな……」
「んーん!行かなーいっ!」
「んあ…?学校…行かないのか?
ずるやすみ?」
そんなことしていいのかよ、と咎めるようなことを珍しく言うダンテににっこり笑いかけ、窓とカーテンを再び閉じる。
「いいの。ダンテの隣にいたい気分なの!」
そしてベッドに戻って飛びつく。
「うわ、今日は甘えん坊だな、ディーヴァ」
「そう!甘えんなディーヴァです」
飛び付いた拍子にダンテの服がぺらりとめくれあがり、逞しい脇腹が露になる。
少し恥ずかしいが、ディーヴァはそこに抱き着いて顔を押し付けた。
ふぐふぐと肺いっぱいにダンテの匂いを嗅ぎ続ける。
「くすぐったいな、そんなとこに顔を押し付けるのやめろよ」
本気でくすぐったいのか、ケラケラと笑い続けるダンテ。
「そんなのはやめにして、かわいいディーヴァの顔をオレによく見せてくれないか?その方が嬉しい」
「まだだーめ!ダンテの匂い落ち着くんだもーん」
イヤイヤと首をふり、さらにダンテの腹を抱き寄せる。
「オレだってディーヴァの香りに満たされていたいんだがな?」
「うふふ、あともうちょっと!今日もお休み、…だから時間はいっぱいあるでしょ。
それともお腹空いた?」
ようやく顔をあげ、きょとりと首をかしげる。
解放されたダンテはすぐさま起き上がり、今度はディーヴァをその腕に閉じ込める。
「ディーヴァを食べたい」
「やーん、それはやだー」
腕の中でじたばたともがくディーヴァ。
しかし、その力は本気で嫌がっているわけではない。
「そうだな、ディーヴァが作るもんならなんでもいい」
「そのお返事が一番困るんだってば。
でも、そうだね…今日はクランペットやワッフルでいいかな」
「ああ、いいよ」
フライパンで簡単に焼いて温めるだけで出来てしまうような、お手軽な朝食。
朝食後にはどうしようかな。
そう考えながら、自室に着替えに行く傍らではダンテがまたアミュレットをしきりに気にしていた。
まだ、ため息はついて回った。
ダンテを起こさぬようにゆっくり起き上がり、カーテンの隙間に身を滑らせる。
小さく開けた窓からは冬特有のひんやりとした空気が肌を刺し、朝霧の靄が通り沿いに立ち込めていた。
「うぅ…まだ寒いなぁ…」
覗き込んだ通りにはすでに通勤途中なのか、スーツやコートの人間が歩いているのをチラホラと見かけた。
この場所は大通りとスラム街のちょうど境界にあるためこの時間は通勤時間にあたるようで、車の往来もまずまずといったところ。
「我ながらいい立地条件を選べたものね」
そして同時にため息ひとつ。
「おうちがなくなっても、街があんなに破壊されても、人がいっぱい亡くなっても…会社や学校はやってるんだよねぇ。ふふふ…社会はあたしを置き去りにしてまわり続ける……」
少し目線を上に移すと遠くに相変わらずそびえるテメンニグル。
それを見ながら誰にでもなく呟く。
これからあの塔はどうなるのだろう?
その内崩れるのか、それとも観光名所にでもなるというのか。
「ぷっ。悪魔の塔だもん、それはないか」
吹き出して笑うと、背後でもにょもにょ言いながらダンテが起きたのであろう音がした。
本当は今日から学校行くつもりで連絡してあった。
単位が少し心配になってきている。
特に苦手な数学に至っては、少しの遅れがあとに大きく響く。
けれど、なんだか今のダンテを置いては行きづらい。
「学校……う~。でも、まあ…いっか!」
今日も休もう。
いや、今日まで休もう。
ディーヴァは明るく笑うと元気いっぱい、ダンテに朝の挨拶をした。
「おはようダンテ!」
ダンテが小さくうめき声をあげながら薄目を開けてこちらを見る。
寝起きのダンテはしょぼしょぼした目が子どものようで、いつ見てもかわいい。
「はよ…、ディーヴァ。確か今日から学校だよな……」
「んーん!行かなーいっ!」
「んあ…?学校…行かないのか?
ずるやすみ?」
そんなことしていいのかよ、と咎めるようなことを珍しく言うダンテににっこり笑いかけ、窓とカーテンを再び閉じる。
「いいの。ダンテの隣にいたい気分なの!」
そしてベッドに戻って飛びつく。
「うわ、今日は甘えん坊だな、ディーヴァ」
「そう!甘えんなディーヴァです」
飛び付いた拍子にダンテの服がぺらりとめくれあがり、逞しい脇腹が露になる。
少し恥ずかしいが、ディーヴァはそこに抱き着いて顔を押し付けた。
ふぐふぐと肺いっぱいにダンテの匂いを嗅ぎ続ける。
「くすぐったいな、そんなとこに顔を押し付けるのやめろよ」
本気でくすぐったいのか、ケラケラと笑い続けるダンテ。
「そんなのはやめにして、かわいいディーヴァの顔をオレによく見せてくれないか?その方が嬉しい」
「まだだーめ!ダンテの匂い落ち着くんだもーん」
イヤイヤと首をふり、さらにダンテの腹を抱き寄せる。
「オレだってディーヴァの香りに満たされていたいんだがな?」
「うふふ、あともうちょっと!今日もお休み、…だから時間はいっぱいあるでしょ。
それともお腹空いた?」
ようやく顔をあげ、きょとりと首をかしげる。
解放されたダンテはすぐさま起き上がり、今度はディーヴァをその腕に閉じ込める。
「ディーヴァを食べたい」
「やーん、それはやだー」
腕の中でじたばたともがくディーヴァ。
しかし、その力は本気で嫌がっているわけではない。
「そうだな、ディーヴァが作るもんならなんでもいい」
「そのお返事が一番困るんだってば。
でも、そうだね…今日はクランペットやワッフルでいいかな」
「ああ、いいよ」
フライパンで簡単に焼いて温めるだけで出来てしまうような、お手軽な朝食。
朝食後にはどうしようかな。
そう考えながら、自室に着替えに行く傍らではダンテがまたアミュレットをしきりに気にしていた。
まだ、ため息はついて回った。