mission 14:blood is thicker than water ~家族というもの~
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「誕生日が近くなると悪夢を見るんだ」
うつむいたままのダンテが、消え入りそうな小さな声で呟いた。
「いいトシこいて、情けないよな。…笑ってもいいんだぜ」
顔をあげ、はは…と笑い飛ばし、どこか他人事として振る舞うダンテは、なんだか心が泣いているようにも見える。
無理矢理浮かべる笑顔が痛々しい。
「ダンテ…」
心を痛めたディーヴァは、ダンテをもう一度抱きしめた。
後ろに回した手でゆっくりと労わるように、その背をさする。
「大丈夫。大丈夫だよ…ダンテ……」
「ディーヴァ…」
「あたしがついてるから大丈夫。顔を上げてこっち向いて?」
ゆっくりと顔を上げるものの、なかなか視線を合わせようとしないダンテ。
ディーヴァは目線を合わすべく同じ高さに落ち着かせると、背を撫でていた手をダンテの両頬へ滑らせて顔を固定した。
じっと見つめると、ダンテは困惑しつつもこちらを見つめ返してくる。
見た目の大きな『子ども』。
自分よりもはるかに大きな体躯を持っているはずなのに、今のダンテはとても小さな子どもに見えた。
「ダンテ。大人だからとか、男の人だからとか関係ない。泣くのはいけないことじゃないよ」
自分もたまに家族の夢を見る。
悪魔に襲われた凄惨な夜のことも、これまで幾度となく悪夢に見てきた。
今はダンテが自分を優しく守ってくれるから、あまり見なくなっただけに過ぎない。
ダンテは、温もりがほしい時はいつもそばで暖めてくれて。
寂しいと思った時は何も言わず抱き締めてくれた。
今までずっと自分のことばかりだったが、ダンテも自分と同じで悪魔に家族を奪われたのだ。
ダンテに優しくされた分。
心が崩壊しないでいられた分。
今度は自分がダンテの心を癒せたら…。
少しでも慰められたら…。
「泣きたいなら泣けばいい。つらいならつらいと言えばいい。
悲しみも苦しみも、はんぶんこしよう。一緒に乗り越えよう?」
「ディーヴァ…ッ」
下まぶたにせき止められて溜まっていた涙は、ダンテの両眼からついにあふれた。
雫が頬を流れ、ディーヴァの手を伝ってこぼれ落ちる。
ディーヴァの頬からも、輝く涙が伝い落ちていた。
濡れて光る瞳で、ダンテを見つめる。
華奢な、けれど母の包容力のようなものを兼ね備えた体がダンテを包み込む。
ダンテもその細い体に両腕を回し、何か足りないものを得るように、求めるようにかきいだいた。
「ディーヴァ…ッ!ディーヴァ…ッ!!」
ディーヴァの名前を叫んではしがみつくダンテ。
ディーヴァは、そんなダンテの頭をよしよしと撫でながら背中をポンポンはたいた。
うつむいたままのダンテが、消え入りそうな小さな声で呟いた。
「いいトシこいて、情けないよな。…笑ってもいいんだぜ」
顔をあげ、はは…と笑い飛ばし、どこか他人事として振る舞うダンテは、なんだか心が泣いているようにも見える。
無理矢理浮かべる笑顔が痛々しい。
「ダンテ…」
心を痛めたディーヴァは、ダンテをもう一度抱きしめた。
後ろに回した手でゆっくりと労わるように、その背をさする。
「大丈夫。大丈夫だよ…ダンテ……」
「ディーヴァ…」
「あたしがついてるから大丈夫。顔を上げてこっち向いて?」
ゆっくりと顔を上げるものの、なかなか視線を合わせようとしないダンテ。
ディーヴァは目線を合わすべく同じ高さに落ち着かせると、背を撫でていた手をダンテの両頬へ滑らせて顔を固定した。
じっと見つめると、ダンテは困惑しつつもこちらを見つめ返してくる。
見た目の大きな『子ども』。
自分よりもはるかに大きな体躯を持っているはずなのに、今のダンテはとても小さな子どもに見えた。
「ダンテ。大人だからとか、男の人だからとか関係ない。泣くのはいけないことじゃないよ」
自分もたまに家族の夢を見る。
悪魔に襲われた凄惨な夜のことも、これまで幾度となく悪夢に見てきた。
今はダンテが自分を優しく守ってくれるから、あまり見なくなっただけに過ぎない。
ダンテは、温もりがほしい時はいつもそばで暖めてくれて。
寂しいと思った時は何も言わず抱き締めてくれた。
今までずっと自分のことばかりだったが、ダンテも自分と同じで悪魔に家族を奪われたのだ。
ダンテに優しくされた分。
心が崩壊しないでいられた分。
今度は自分がダンテの心を癒せたら…。
少しでも慰められたら…。
「泣きたいなら泣けばいい。つらいならつらいと言えばいい。
悲しみも苦しみも、はんぶんこしよう。一緒に乗り越えよう?」
「ディーヴァ…ッ」
下まぶたにせき止められて溜まっていた涙は、ダンテの両眼からついにあふれた。
雫が頬を流れ、ディーヴァの手を伝ってこぼれ落ちる。
ディーヴァの頬からも、輝く涙が伝い落ちていた。
濡れて光る瞳で、ダンテを見つめる。
華奢な、けれど母の包容力のようなものを兼ね備えた体がダンテを包み込む。
ダンテもその細い体に両腕を回し、何か足りないものを得るように、求めるようにかきいだいた。
「ディーヴァ…ッ!ディーヴァ…ッ!!」
ディーヴァの名前を叫んではしがみつくダンテ。
ディーヴァは、そんなダンテの頭をよしよしと撫でながら背中をポンポンはたいた。