mission 13:jealousy ~黒い澱みとお茶の味~
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ディーヴァはその瞳に恐怖を覚えた。
「いやっ!」
そう叫ぶと、ディーヴァはダンテを突き飛ばす。
「…てぇ」
「っ!ご、ごめんなさい、ダンテ……!!」
ダンテに謝りながらも、階下へと逃げる足は止まらなかった。
―こわい…ダンテがこわい。
いつもの優しいダンテじゃない―
今のダンテには近づかない方がいい。
ほとぼりが冷めるまで…。
1日くらい、レディのところに逃げ込んだ方がいいかもしれない。
幸い、この間会った時に連絡先を交換した。
ここからそう遠くない距離であるし、彼女はいつでもおいでと言っていた。
ディーヴァは着の身着のまま飛び出すべく急いだ。
「はぁ、はぁ…」
もう少し、あと少し…。
外への扉を開けようとしたところで世界がおかしくなった。
「…ぇ」
突如、世界がモノクロームに、カラーから単色になり、スローテンポの動きへと変わった。
扉へ伸ばす腕も、なびく髪の毛も、ゆれるスカートの動きもゆっくりと止まって見えるかのよう。
見覚えがある。
これは、テメンニグルでゲリュオンが見せたあの能力…。
だが、ゲリュオンの能力は今やダンテに与えられており、使えるのはダンテしかいない。
トン、トン、トン…。
階段から足音が近づいてくる。
ゆっくりとした動きで階段へと首をまわし振り返れば、そこにはダンテが降りてきていた。
「逃げようとかバカな考え、しない方がいいぜ。ディーヴァ」
ディーヴァは言葉を失った。
階段を降りていたと思ったら、次の瞬間にはダンテは目の前に来ていたのだ。
時間操作で対象者の時間を遅くし、自分は高速化したのだろう。
テメンニグルでも使っていた手だ。
「…逃がさない」
ダンテが指をパチンと鳴らすと、炎が周りを覆った。
それはダンテとディーヴァを閉じ込めるように、円を描いている。
時間操作はそこで終わり、モノクロームから鮮やかな青に彩られる。
周りの青い炎の色…。
これもゲリュオンの恩恵、青い炎の御業。
悪魔の炎だ。
天使であるディーヴァなど触れるだけで大怪我を負うだろう。
その証拠に逃げようと炎に近づくだけで、炎が怪物となって大きく燃え盛り、ディーヴァを食らおうと口を開けていた。
「ふっ…逃がさないって言ったろ?」
ダンテは笑っていた。
悪魔にとらわれた時の赤い瞳でこそないが、狂気の渦に呑まれたかのような青い瞳が、周りの炎に照らされさらに青く輝いている。
ゾッとするような笑みが、まるでナイフのような鋭さでディーヴァを突き刺した。
「あ…、……あぁ…っ」
ディーヴァはそれを見てへたりこんでしまった。
カタカタと体が震える。
言い様のない恐怖が体を縛る鎖となって、ディーヴァをその場に縫い止めた。
「いやっ!」
そう叫ぶと、ディーヴァはダンテを突き飛ばす。
「…てぇ」
「っ!ご、ごめんなさい、ダンテ……!!」
ダンテに謝りながらも、階下へと逃げる足は止まらなかった。
―こわい…ダンテがこわい。
いつもの優しいダンテじゃない―
今のダンテには近づかない方がいい。
ほとぼりが冷めるまで…。
1日くらい、レディのところに逃げ込んだ方がいいかもしれない。
幸い、この間会った時に連絡先を交換した。
ここからそう遠くない距離であるし、彼女はいつでもおいでと言っていた。
ディーヴァは着の身着のまま飛び出すべく急いだ。
「はぁ、はぁ…」
もう少し、あと少し…。
外への扉を開けようとしたところで世界がおかしくなった。
「…ぇ」
突如、世界がモノクロームに、カラーから単色になり、スローテンポの動きへと変わった。
扉へ伸ばす腕も、なびく髪の毛も、ゆれるスカートの動きもゆっくりと止まって見えるかのよう。
見覚えがある。
これは、テメンニグルでゲリュオンが見せたあの能力…。
だが、ゲリュオンの能力は今やダンテに与えられており、使えるのはダンテしかいない。
トン、トン、トン…。
階段から足音が近づいてくる。
ゆっくりとした動きで階段へと首をまわし振り返れば、そこにはダンテが降りてきていた。
「逃げようとかバカな考え、しない方がいいぜ。ディーヴァ」
ディーヴァは言葉を失った。
階段を降りていたと思ったら、次の瞬間にはダンテは目の前に来ていたのだ。
時間操作で対象者の時間を遅くし、自分は高速化したのだろう。
テメンニグルでも使っていた手だ。
「…逃がさない」
ダンテが指をパチンと鳴らすと、炎が周りを覆った。
それはダンテとディーヴァを閉じ込めるように、円を描いている。
時間操作はそこで終わり、モノクロームから鮮やかな青に彩られる。
周りの青い炎の色…。
これもゲリュオンの恩恵、青い炎の御業。
悪魔の炎だ。
天使であるディーヴァなど触れるだけで大怪我を負うだろう。
その証拠に逃げようと炎に近づくだけで、炎が怪物となって大きく燃え盛り、ディーヴァを食らおうと口を開けていた。
「ふっ…逃がさないって言ったろ?」
ダンテは笑っていた。
悪魔にとらわれた時の赤い瞳でこそないが、狂気の渦に呑まれたかのような青い瞳が、周りの炎に照らされさらに青く輝いている。
ゾッとするような笑みが、まるでナイフのような鋭さでディーヴァを突き刺した。
「あ…、……あぁ…っ」
ディーヴァはそれを見てへたりこんでしまった。
カタカタと体が震える。
言い様のない恐怖が体を縛る鎖となって、ディーヴァをその場に縫い止めた。