mission 13:jealousy ~黒い澱みとお茶の味~
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今はイースターの時期。
ということは、ディーヴァはそろそろテストがある時期でもある。
前に赤点をとったのは苦い思い出だ。
イースターということもあってウサギ形のクッキーをお茶請けにと、ディーヴァは紅茶を入れた。
ピンク色のマーブル生地の上には、薄紅色のアイシングがかかっている。
一口齧れば、さっくりしたあとにイチゴの風味が広がる。
「うーん、美味しい」
それを咀嚼しながら、勉強に励む。
横ではダンテが同じようにクッキーを口にしていた。
ダンテが手にする飲み物は、ディーヴァと同じものではなく、お砂糖がたっぷりミルクもたっぷり入ったココアである。
見るのも嫌になるくらいの濃度、いや…粘度を持っていそうなココア。
カロリーも高そうだ。
以前、ダンテにココアを淹れてもらったことがあるが、その時も結構甘かった。
本人曰く「ディーヴァの分は砂糖控えめにしてあるぜ」とのことだが、それでも十分に甘かったのが記憶にある。
つまり、ダンテの分はとても甘いのだろう。
ダンテは美味しそうにクッキーを頬張っては、傍らの甘い甘いココアで流し込むように食べていく。
いくら半分悪魔で、体力勝負な悪魔狩人を生業としていようが、これはカロリーの取り過ぎじゃあなかろうか。
「ダンテ、ひとこと言っていい?」
「ん?何だ」
もひもひもひ…。
その間にも減らされていくクッキー達。
別にそれ自体はいい。
「クッキーのお供に甘いココア…いつも思ってたけど、あたしがなんも言わないままだと、甘いお菓子に甘い飲み物を組み合わせてばっかりだよねぇ…」
「ま、甘党だしな」
「たまにならいいけどさ、そんな組み合わせばっかり毎回毎回だぁめ!!」
「ケーキの時ならいいか?」
「あんまり変わらないじゃん…何その『パンがないならケーキを食べればいいじゃない』みたいな考え…」
ちょっと意味が違うんじゃありませんこと、ディーヴァさん。
「お砂糖取り過ぎちゃうし、甘いお菓子には無糖の飲み物を合わせた方がいいと思うんだよね。せっかくのお菓子の味がわからないでしょ」
「味ならじゅうぶんわかるけどなー」
右手でつまむクッキーと、左手のココアを見比べるダンテ。
ディーヴァはココアの入ったマグカップを取り上げるように奪った。
「お砂糖なしの方が絶対いいよ。体のためにも」
そして飲みかけのティーカップをダンテに握らせる。
濃いオレンジ色の液体がまだ半分以上占めており、中からはアッサムのすっきりとした香りが漂っていた。
口をつけようとしたところで、はた、と気が付き止まる。
これって……間接キスじゃねーか。
…と。
いつもキスばっかりしている仲だというのに、意識するとなんだか恥ずかしさがこみあげる。
今さら間接キスくらいで…と思うかもしれないが、ダンテは変なところでウブだったりする。
「どうかしたの?」
「いや、なんでもない…」
どうにか何でもない風を装い、ダンテはひとくち紅茶を飲む。
先ほどまで飲んでいたココアとは違い、まったく甘くない。
クッキーはあるが、何だか口さみしい。
「なぁ…少しくらい砂糖…」
「だーめーでーすー」
ダンテの手が届く前に砂糖のポットを片す。
別にダンテは無糖が飲めないわけではない。
ブラックコーヒーだって飲めるし、ディーヴァが時たま音をたてて飲んでいるグリーンティーだって嫌いじゃない。
「チッ」
だけれども、今は糖分が欲しいダンテだった。
ということは、ディーヴァはそろそろテストがある時期でもある。
前に赤点をとったのは苦い思い出だ。
イースターということもあってウサギ形のクッキーをお茶請けにと、ディーヴァは紅茶を入れた。
ピンク色のマーブル生地の上には、薄紅色のアイシングがかかっている。
一口齧れば、さっくりしたあとにイチゴの風味が広がる。
「うーん、美味しい」
それを咀嚼しながら、勉強に励む。
横ではダンテが同じようにクッキーを口にしていた。
ダンテが手にする飲み物は、ディーヴァと同じものではなく、お砂糖がたっぷりミルクもたっぷり入ったココアである。
見るのも嫌になるくらいの濃度、いや…粘度を持っていそうなココア。
カロリーも高そうだ。
以前、ダンテにココアを淹れてもらったことがあるが、その時も結構甘かった。
本人曰く「ディーヴァの分は砂糖控えめにしてあるぜ」とのことだが、それでも十分に甘かったのが記憶にある。
つまり、ダンテの分はとても甘いのだろう。
ダンテは美味しそうにクッキーを頬張っては、傍らの甘い甘いココアで流し込むように食べていく。
いくら半分悪魔で、体力勝負な悪魔狩人を生業としていようが、これはカロリーの取り過ぎじゃあなかろうか。
「ダンテ、ひとこと言っていい?」
「ん?何だ」
もひもひもひ…。
その間にも減らされていくクッキー達。
別にそれ自体はいい。
「クッキーのお供に甘いココア…いつも思ってたけど、あたしがなんも言わないままだと、甘いお菓子に甘い飲み物を組み合わせてばっかりだよねぇ…」
「ま、甘党だしな」
「たまにならいいけどさ、そんな組み合わせばっかり毎回毎回だぁめ!!」
「ケーキの時ならいいか?」
「あんまり変わらないじゃん…何その『パンがないならケーキを食べればいいじゃない』みたいな考え…」
ちょっと意味が違うんじゃありませんこと、ディーヴァさん。
「お砂糖取り過ぎちゃうし、甘いお菓子には無糖の飲み物を合わせた方がいいと思うんだよね。せっかくのお菓子の味がわからないでしょ」
「味ならじゅうぶんわかるけどなー」
右手でつまむクッキーと、左手のココアを見比べるダンテ。
ディーヴァはココアの入ったマグカップを取り上げるように奪った。
「お砂糖なしの方が絶対いいよ。体のためにも」
そして飲みかけのティーカップをダンテに握らせる。
濃いオレンジ色の液体がまだ半分以上占めており、中からはアッサムのすっきりとした香りが漂っていた。
口をつけようとしたところで、はた、と気が付き止まる。
これって……間接キスじゃねーか。
…と。
いつもキスばっかりしている仲だというのに、意識するとなんだか恥ずかしさがこみあげる。
今さら間接キスくらいで…と思うかもしれないが、ダンテは変なところでウブだったりする。
「どうかしたの?」
「いや、なんでもない…」
どうにか何でもない風を装い、ダンテはひとくち紅茶を飲む。
先ほどまで飲んでいたココアとは違い、まったく甘くない。
クッキーはあるが、何だか口さみしい。
「なぁ…少しくらい砂糖…」
「だーめーでーすー」
ダンテの手が届く前に砂糖のポットを片す。
別にダンテは無糖が飲めないわけではない。
ブラックコーヒーだって飲めるし、ディーヴァが時たま音をたてて飲んでいるグリーンティーだって嫌いじゃない。
「チッ」
だけれども、今は糖分が欲しいダンテだった。