mission 12:angelic wings ~特訓と成果~
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当日。
かなりの人込みをかきわけ、スタート地点で見つけたサラと落ち合ったディーヴァ。
急いでかけよっては楽しそうに会話をかわすディーヴァに、ダンテは笑みをこぼして見守った。
この分なら、悪魔が出ることもないだろうと思いホッとする。
実は今日、武器は一切持ってきていない。
ここに入るための検問に引っ掛かることを見越し、最初から置いてくることにしたのだ。
…その際かなり渋ったのはしかたないと言えよう。
スタート前の最後の会話をかわしたディーヴァが戻ってきた。
頬を高揚させてにこにこと笑っている。
まるでディーヴァがマラソンを走ったあとかのよう。
「ふぃ~。サラのが移ったのかな、なんか興奮してきちゃった」
「みたいだな」
「あ、そうそう。中間地点のセントラルパーク南端の給水所あたりで待つことにしたよ」
ダンテとディーヴァは、スタートを待ってその場所へと森の小路を抜けて近道しだした。
***
セントラルパークは動物園のようなもの。
アスレチックパークがたくさんあり、密林や樹海のような場所こそないが、やはり木々が生い茂り『森』たらしめている。
そのため、人間が普段足を踏み込まないような場所も存在しており、そんな場所には闇の眷属も暮らす。
いつでも事件の起こる都会、そしてそのど真ん中に位置する緑の楽園。
その都会で贄を漁り、緑の楽園で身を隠して生きる、鼻の利く者達。
…悪魔だ。
悪魔達は、たくさんの人々が集まり、わずらわしいくらいの喧騒からも香る芳醇な獲物…天使の香りに気がついた。
昼間だろうと、人間がたくさんいようとも関係ない。
普段のその小さく力弱い悪魔達ならそんなことは考えないが、その思考を吹っ飛ばすほど、天使は魅力的な香りを放っていた。
ざわざわざわ…。
森全体が騒いでいる。
そして微弱ながら送られる殺気。
「…囲まれてるな」
初めに気づいたのはダンテ。
ついで、あまりの殺気にディーヴァさえも気がついた。
「悪魔…だよね?」
「心配すんな。多分、かなり弱い」
恐怖にかられ、ダンテにすり寄るディーヴァを安心させようと軽く撫でる。
その言葉通り、そこまで強くなさそうな、しかしディーヴァには十分脅威かもしれない悪魔が現れた。
「ギィィィィ!!」
テメングニルで散々相手した、ブラッドゴイルにも似たフォルム。
しかし、その身は黒く、ただの蝙蝠…いや、カラスのように見えた。
1匹1匹の力は弱そうで、もしかしたら、ヘル=プライドよりも弱いかもしれない。
数の多さがそれをカバーしている。
「うわ、何だ!?」
「見て!すごい数よ!!」
「カラスの大量発生なのか?」
ダンテ達と同じく森の小路を歩いていた人々が、驚きの声をあげてみている。
全ての悪魔の目が、何かを探し、ギョロギョロと動く。
そして、とある一点を目に留めた。
ディーヴァだ。
その瞬間、羽ばたいた悪魔はディーヴァ目掛けて直線的な飛行を開始した。
「ひえっ!」
その一斉攻撃に、ぞわわ~と背中を虫が這いあがるような気分に襲われる。
ダンテがそばにいることすら忘れ、ディーヴァは駆けだした。
「ちょ、ディーヴァ!?おい、待て!!」
ものすごいスピードでディーヴァを追っていく悪魔。
悪魔を倒してしまいたくとも、武器はない。
すぐに追いつきたくとも、一般人がいる状態で魔人化もできない。
舌打ちしながら、ダンテは一足遅れて走った。
かなりの人込みをかきわけ、スタート地点で見つけたサラと落ち合ったディーヴァ。
急いでかけよっては楽しそうに会話をかわすディーヴァに、ダンテは笑みをこぼして見守った。
この分なら、悪魔が出ることもないだろうと思いホッとする。
実は今日、武器は一切持ってきていない。
ここに入るための検問に引っ掛かることを見越し、最初から置いてくることにしたのだ。
…その際かなり渋ったのはしかたないと言えよう。
スタート前の最後の会話をかわしたディーヴァが戻ってきた。
頬を高揚させてにこにこと笑っている。
まるでディーヴァがマラソンを走ったあとかのよう。
「ふぃ~。サラのが移ったのかな、なんか興奮してきちゃった」
「みたいだな」
「あ、そうそう。中間地点のセントラルパーク南端の給水所あたりで待つことにしたよ」
ダンテとディーヴァは、スタートを待ってその場所へと森の小路を抜けて近道しだした。
***
セントラルパークは動物園のようなもの。
アスレチックパークがたくさんあり、密林や樹海のような場所こそないが、やはり木々が生い茂り『森』たらしめている。
そのため、人間が普段足を踏み込まないような場所も存在しており、そんな場所には闇の眷属も暮らす。
いつでも事件の起こる都会、そしてそのど真ん中に位置する緑の楽園。
その都会で贄を漁り、緑の楽園で身を隠して生きる、鼻の利く者達。
…悪魔だ。
悪魔達は、たくさんの人々が集まり、わずらわしいくらいの喧騒からも香る芳醇な獲物…天使の香りに気がついた。
昼間だろうと、人間がたくさんいようとも関係ない。
普段のその小さく力弱い悪魔達ならそんなことは考えないが、その思考を吹っ飛ばすほど、天使は魅力的な香りを放っていた。
ざわざわざわ…。
森全体が騒いでいる。
そして微弱ながら送られる殺気。
「…囲まれてるな」
初めに気づいたのはダンテ。
ついで、あまりの殺気にディーヴァさえも気がついた。
「悪魔…だよね?」
「心配すんな。多分、かなり弱い」
恐怖にかられ、ダンテにすり寄るディーヴァを安心させようと軽く撫でる。
その言葉通り、そこまで強くなさそうな、しかしディーヴァには十分脅威かもしれない悪魔が現れた。
「ギィィィィ!!」
テメングニルで散々相手した、ブラッドゴイルにも似たフォルム。
しかし、その身は黒く、ただの蝙蝠…いや、カラスのように見えた。
1匹1匹の力は弱そうで、もしかしたら、ヘル=プライドよりも弱いかもしれない。
数の多さがそれをカバーしている。
「うわ、何だ!?」
「見て!すごい数よ!!」
「カラスの大量発生なのか?」
ダンテ達と同じく森の小路を歩いていた人々が、驚きの声をあげてみている。
全ての悪魔の目が、何かを探し、ギョロギョロと動く。
そして、とある一点を目に留めた。
ディーヴァだ。
その瞬間、羽ばたいた悪魔はディーヴァ目掛けて直線的な飛行を開始した。
「ひえっ!」
その一斉攻撃に、ぞわわ~と背中を虫が這いあがるような気分に襲われる。
ダンテがそばにいることすら忘れ、ディーヴァは駆けだした。
「ちょ、ディーヴァ!?おい、待て!!」
ものすごいスピードでディーヴァを追っていく悪魔。
悪魔を倒してしまいたくとも、武器はない。
すぐに追いつきたくとも、一般人がいる状態で魔人化もできない。
舌打ちしながら、ダンテは一足遅れて走った。