mission 12:angelic wings ~特訓と成果~
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もうすぐ春の季節。
ダンテと過ごす、2度目の春…。
「うーん。上手くいかない…」
柔らかな乳白色の光が周りを包み込む中、ディーヴァは唸る。
その発生源は、ディーヴァの背中。
蛍のように発光しており、それにあわせて5枚の翼が出現と消失を繰り返しながらブルブルと震わせている。
ディーヴァは、天使としての力をいまだ使いこなせずにいた。
無理もない。
天使として覚醒はせども、肉体は人間…完璧に使えるはずがないのだ。
なんとか翼を自分の意思で自由に扱うことはできる。
だが、それだけ。
しかも、『なんとか』なので出現が自在とも言えない。
今も幾度となく羽ばたかせようとしているのを、ダンテはじっと見守っていた。
その度にふわりと吹き、顔を撫でていく風がなんだかとても気持ちいい。
鼻から呼吸すれば、ホラ…。
ディーヴァの誘うような甘い香りまで届いてくる。
……変態め。
「なあディーヴァ」
「んー?」
「無理に飛ぼうとしなくたっていいんじゃねぇか?」
「でも、せっかく翼があるんだよ?鳥のように翼を広げて自由に空を飛んでみたい…っ!って、思うじゃない」
古来から人間達は、空を自由に飛び交う鳥達を見つめては自分も飛びたい、と考えてきた。
それはいつの時代も変わらず、だからこそ人は飛行機を発明し、大空へと飛ぶようになったといえよう。
そして、ディーヴァも例外ではない。
夢見る少女のように目をキラキラさせて、ディーヴァは大空に想いを馳せた。
「おーい、戻ってこーい。というか、どこで飛ぶ気だ、どこで」
小さく頭をはたいて、現実に引き戻すことに成功したダンテ。
ディーヴァはため息と共にダンテを見上げては、頬を膨らませている。
「どこって、その辺でに決まってるでしょ」
「んなことしたら見つかるだろうが」
「むぅ…」
悪魔や天使を知らぬ他の人間に見られてはマズイのは重々承知だ。
しかし、それ以前にまだ飛ぶところまで行っていない。
話はそれからである。
ジト~とダンテを見つめて再びの嘆息。
「はぁ…ダンテはいいよね~、あたしと違って鳥さんみたいに飛べるもん!」
魔人化した時に『エアレイド』という技で飛んでいることがあるが、あれも滞空時間というものがあり無限に飛んでいられるわけではない。
魔力が尽きた瞬間、魔人化が解除されるからだ。
その瞬間にディーヴァから力をもらえばその限りではないが…。
ディーヴァはその時のことを言っているようだ。
「言っとくけどオレもずっと飛べるわけじゃねぇから」
「そうなんだ。でもちょっとでも飛べるならいいじゃない」
羨ましい~!ずるい~!
と、ブーブー文句を垂れるディーヴァにダンテは困ったように笑う。
「後で夜にでも抱えてやるから、空の散歩するか?」
「それじゃ意味ないでしょ!…別にいいもん、自分でなんとか飛べるようにするもん」
ディーヴァは斜め下を向いて拗ねてしまった。
ダンテと過ごす、2度目の春…。
「うーん。上手くいかない…」
柔らかな乳白色の光が周りを包み込む中、ディーヴァは唸る。
その発生源は、ディーヴァの背中。
蛍のように発光しており、それにあわせて5枚の翼が出現と消失を繰り返しながらブルブルと震わせている。
ディーヴァは、天使としての力をいまだ使いこなせずにいた。
無理もない。
天使として覚醒はせども、肉体は人間…完璧に使えるはずがないのだ。
なんとか翼を自分の意思で自由に扱うことはできる。
だが、それだけ。
しかも、『なんとか』なので出現が自在とも言えない。
今も幾度となく羽ばたかせようとしているのを、ダンテはじっと見守っていた。
その度にふわりと吹き、顔を撫でていく風がなんだかとても気持ちいい。
鼻から呼吸すれば、ホラ…。
ディーヴァの誘うような甘い香りまで届いてくる。
……変態め。
「なあディーヴァ」
「んー?」
「無理に飛ぼうとしなくたっていいんじゃねぇか?」
「でも、せっかく翼があるんだよ?鳥のように翼を広げて自由に空を飛んでみたい…っ!って、思うじゃない」
古来から人間達は、空を自由に飛び交う鳥達を見つめては自分も飛びたい、と考えてきた。
それはいつの時代も変わらず、だからこそ人は飛行機を発明し、大空へと飛ぶようになったといえよう。
そして、ディーヴァも例外ではない。
夢見る少女のように目をキラキラさせて、ディーヴァは大空に想いを馳せた。
「おーい、戻ってこーい。というか、どこで飛ぶ気だ、どこで」
小さく頭をはたいて、現実に引き戻すことに成功したダンテ。
ディーヴァはため息と共にダンテを見上げては、頬を膨らませている。
「どこって、その辺でに決まってるでしょ」
「んなことしたら見つかるだろうが」
「むぅ…」
悪魔や天使を知らぬ他の人間に見られてはマズイのは重々承知だ。
しかし、それ以前にまだ飛ぶところまで行っていない。
話はそれからである。
ジト~とダンテを見つめて再びの嘆息。
「はぁ…ダンテはいいよね~、あたしと違って鳥さんみたいに飛べるもん!」
魔人化した時に『エアレイド』という技で飛んでいることがあるが、あれも滞空時間というものがあり無限に飛んでいられるわけではない。
魔力が尽きた瞬間、魔人化が解除されるからだ。
その瞬間にディーヴァから力をもらえばその限りではないが…。
ディーヴァはその時のことを言っているようだ。
「言っとくけどオレもずっと飛べるわけじゃねぇから」
「そうなんだ。でもちょっとでも飛べるならいいじゃない」
羨ましい~!ずるい~!
と、ブーブー文句を垂れるディーヴァにダンテは困ったように笑う。
「後で夜にでも抱えてやるから、空の散歩するか?」
「それじゃ意味ないでしょ!…別にいいもん、自分でなんとか飛べるようにするもん」
ディーヴァは斜め下を向いて拗ねてしまった。