mission 11:poverty, debt, penniless ~腐れ縁~
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レディがダンテに向ける表情は、ディーヴァに向けるそれと違っていつだって厳しい。
「アンタには多い借金額なんだろうし少しずつでいいから払いなさい」
「…チッ!」
やっぱりダンテには多いんだ…。
少しずつ、かぁ…。
そんなに借金額が多いなら、少しずつ払っていたら返済に何年かかるのやらわかったものではない。
やはり無理を言って自分が払ってしまった方が楽だろうと考える。
しかしながら、それだと何かあった時の貯蓄がなくなってしまう。
なるべくならば、実家の貯蓄にはあまり手をつけたくない、というのがディーヴァの考えだ。
それがいくら多い金額を溜め込んでいても、お金とは使えばあっという間になくなるもの。
反対に貯めるのはとても大変なものである。
使いたい。
でも、使いたくない。
でも…うーん。
「あたしもはやく働かないと、かもね」
ダンテとレディのやり取りをみながら、ディーヴァは密かに呟いた。
「確かに借金額は多いけど、このロケットランチャーでディーヴァがちょっとでも守れたなら安いものじゃない?」
「まぁ、な…」
レディの言うことも一理ある。
バイクがあったから、一度別れたディーヴァと早く再会できた。
このロケットランチャーがあったから、ディーヴァに害をなす悪魔を蹴散らせた。
「なんにせよ、いつかは払ってもらわないと困るわ。けど、払う気がゼロというなら…」
レディはディーヴァのソファーの後ろに移動し、その肩に手をぽんと置いた。
よくわかっていないディーヴァは、ダンテとレディの顔を交互に見ている。
「担保として…ディーヴァもらうわよ」
「なっ!」
「えっ?」
驚いたのはダンテだけでなく、ディーヴァ本人。
「ちょ、待て待て!そりゃないだろ!」
レディはディーヴァの手をとって立ち上がらせると、そのまま連れだって扉へと歩く。
ディーヴァも目をぱちくりと動かしつつ、レディについて歩いた。
「さ、ディーヴァ、行きましょ」
優しく手を握り直すと、レディは入り口の扉を開ける。
外から差し込む太陽の光と、道行く人々の喧騒がディーヴァ達を歓迎していた。
「おいこら、ディーヴァを返せ!」
「え、でも…」
後ろで吠えているダンテを振り返るディーヴァの耳元に、レディがこっそりささやく。
「大丈夫、買い物に行くだけよ」
「あ、そうなんだ」
「こんないい天気に部屋にこもってないで、前に言っていたショップの本店に洋服でも見に行かない?
それか、アイスでも食べながら一緒にデートしましょ」
「うん!」
嬉しいお誘いにディーヴァは勢いよく頷いて見せると、レディの腕に自分の腕を絡めた。
2人で背後のダンテを振り返る。
「というわけで。私、仲介屋もはじめたからこれからどうぞご贔屓に」
「ばいばい、ダンテ」
「ちょ、ディーヴァまで!?ディーヴァ、おいっ!!」
バタン。
ダンテの叫びも空しく、扉は閉じられたのだった。
●あとがき
お金に関するエトセトラと、ダンテが腐れ縁と称する人物2人がやってくるお話。
「アンタには多い借金額なんだろうし少しずつでいいから払いなさい」
「…チッ!」
やっぱりダンテには多いんだ…。
少しずつ、かぁ…。
そんなに借金額が多いなら、少しずつ払っていたら返済に何年かかるのやらわかったものではない。
やはり無理を言って自分が払ってしまった方が楽だろうと考える。
しかしながら、それだと何かあった時の貯蓄がなくなってしまう。
なるべくならば、実家の貯蓄にはあまり手をつけたくない、というのがディーヴァの考えだ。
それがいくら多い金額を溜め込んでいても、お金とは使えばあっという間になくなるもの。
反対に貯めるのはとても大変なものである。
使いたい。
でも、使いたくない。
でも…うーん。
「あたしもはやく働かないと、かもね」
ダンテとレディのやり取りをみながら、ディーヴァは密かに呟いた。
「確かに借金額は多いけど、このロケットランチャーでディーヴァがちょっとでも守れたなら安いものじゃない?」
「まぁ、な…」
レディの言うことも一理ある。
バイクがあったから、一度別れたディーヴァと早く再会できた。
このロケットランチャーがあったから、ディーヴァに害をなす悪魔を蹴散らせた。
「なんにせよ、いつかは払ってもらわないと困るわ。けど、払う気がゼロというなら…」
レディはディーヴァのソファーの後ろに移動し、その肩に手をぽんと置いた。
よくわかっていないディーヴァは、ダンテとレディの顔を交互に見ている。
「担保として…ディーヴァもらうわよ」
「なっ!」
「えっ?」
驚いたのはダンテだけでなく、ディーヴァ本人。
「ちょ、待て待て!そりゃないだろ!」
レディはディーヴァの手をとって立ち上がらせると、そのまま連れだって扉へと歩く。
ディーヴァも目をぱちくりと動かしつつ、レディについて歩いた。
「さ、ディーヴァ、行きましょ」
優しく手を握り直すと、レディは入り口の扉を開ける。
外から差し込む太陽の光と、道行く人々の喧騒がディーヴァ達を歓迎していた。
「おいこら、ディーヴァを返せ!」
「え、でも…」
後ろで吠えているダンテを振り返るディーヴァの耳元に、レディがこっそりささやく。
「大丈夫、買い物に行くだけよ」
「あ、そうなんだ」
「こんないい天気に部屋にこもってないで、前に言っていたショップの本店に洋服でも見に行かない?
それか、アイスでも食べながら一緒にデートしましょ」
「うん!」
嬉しいお誘いにディーヴァは勢いよく頷いて見せると、レディの腕に自分の腕を絡めた。
2人で背後のダンテを振り返る。
「というわけで。私、仲介屋もはじめたからこれからどうぞご贔屓に」
「ばいばい、ダンテ」
「ちょ、ディーヴァまで!?ディーヴァ、おいっ!!」
バタン。
ダンテの叫びも空しく、扉は閉じられたのだった。
●あとがき
お金に関するエトセトラと、ダンテが腐れ縁と称する人物2人がやってくるお話。