mission 11:poverty, debt, penniless ~腐れ縁~
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しばらくして。
ガリガリ、シャッシャッ…、という数字や文字でないものを書いているような筆音がしだした。
書いている本人を見れば、眉間の皺はどこへやら、鼻歌でも歌い出しそうな、楽しげな表情をしている。
気になったダンテは静かに立ち上がり、そっと後ろから覗いた。
ダンテはこう思ったそうな。
『なんだこれ。』と。
何かの視線に気がついたディーヴァ。
後ろを振り向いてみたら、ダンテがいたのでビックリ!
「ひゃっ!ダ、ダンテ!?」
ディーヴァは途中までやった計算をそのままに、休憩がてら絵を描いていたのだ。
計算式を走り書きしていたメモの空いた場所に変なものが描いてある。
ダンテに見られないよう、慌てて腕で覆い隠すが、時すでに遅し。
ダンテはしっかりバッチリ見てしまったようだ。
すぅ、はぁー…。
深呼吸にも似たダンテの呼吸音。
「………お前ってさ」
「う、うん…」
ごくり。
唾を飲み込んでその先を聞く。
「絵心ないんだな」
ザクッ!
ディーヴァの心に何か鋭いもの…幻影剣のような物が刺さる!
カアアアア…!!
そして、みるみるうちに茹で蛸のように真っ赤になるディーヴァの顔。
「う、うるさいっ!ほっといてよ!!」
「別にいいけど、一個だけ聞かせてくれ」
真剣な眼差しを寄越しながら、ダンテが言った。
「…何よ」
「何を描いたんだ?」
腕の下に存在しているであろう、謎の生命体を上から指差す。
「……ダンテとバージル」
「ぶっはっ!!まじで!?似てねえ…ってかそれ、人間でも悪魔でもねぇわ!宇宙人というか豆に手足が生えてるだけだったよな!?」
ディーヴァの答えにダンテ大爆笑。
その絵はどんなものだったかというと、ダンテの言う通り。
体の部分はどこに行ったのか、豆のような顔にいびつなパーツがついており、そこから直接手足が生えているものだった。
手足すらいびつな形。
絵心がないと言われてもしかたないだろう。
ディーヴァは涙目になり、頬をぷくーっと膨らませた。
「う~…そこまでいうことないじゃん…ひどい。
お兄ちゃんや家族なんかは『すごい!ピカソの再来だ!』って褒めてくれたよ?それに美術の成績だっていつも3だもん。悪くもないでしょ」
それは身内だからそう褒めたんだろう。
成績の方も、講師がディーヴァの努力あたり考慮した結果に違いない。
そう思ったが、ダンテは言わないでおいた。
というか、ディーヴァ…気がついてくれ。
ピカソは見る人が見れば天才的な絵画だが、たぶんディーヴァの絵は褒め言葉にはならないぞ。
「はぁ、あー笑った。腹がよじれるぜ」
「もー、笑いすぎ!」
「悪い悪い、それがちゃんと終わったら休憩しようぜ」
ひとしきりゲラゲラと笑い終えたダンテは軽く謝り、そろそろ休憩を取ろうとディーヴァに持ちかけた。
ディーヴァは渋い顔でダンテを見る。
「…ダンテは今も休憩してるでしょうが」
「これでもオレも仕事してるんだぜ?」
「地図見てるだけじゃん」
「それが仕事なんですー」
ダンテはディーヴァの後ろに回ると、両手をやわらかな頬に伸ばしてぐにぐにと引っ張った。
「やーめーてー」
「やーめーなーいー」
そんな状態がしばらく続いたのである。
ガリガリ、シャッシャッ…、という数字や文字でないものを書いているような筆音がしだした。
書いている本人を見れば、眉間の皺はどこへやら、鼻歌でも歌い出しそうな、楽しげな表情をしている。
気になったダンテは静かに立ち上がり、そっと後ろから覗いた。
ダンテはこう思ったそうな。
『なんだこれ。』と。
何かの視線に気がついたディーヴァ。
後ろを振り向いてみたら、ダンテがいたのでビックリ!
「ひゃっ!ダ、ダンテ!?」
ディーヴァは途中までやった計算をそのままに、休憩がてら絵を描いていたのだ。
計算式を走り書きしていたメモの空いた場所に変なものが描いてある。
ダンテに見られないよう、慌てて腕で覆い隠すが、時すでに遅し。
ダンテはしっかりバッチリ見てしまったようだ。
すぅ、はぁー…。
深呼吸にも似たダンテの呼吸音。
「………お前ってさ」
「う、うん…」
ごくり。
唾を飲み込んでその先を聞く。
「絵心ないんだな」
ザクッ!
ディーヴァの心に何か鋭いもの…幻影剣のような物が刺さる!
カアアアア…!!
そして、みるみるうちに茹で蛸のように真っ赤になるディーヴァの顔。
「う、うるさいっ!ほっといてよ!!」
「別にいいけど、一個だけ聞かせてくれ」
真剣な眼差しを寄越しながら、ダンテが言った。
「…何よ」
「何を描いたんだ?」
腕の下に存在しているであろう、謎の生命体を上から指差す。
「……ダンテとバージル」
「ぶっはっ!!まじで!?似てねえ…ってかそれ、人間でも悪魔でもねぇわ!宇宙人というか豆に手足が生えてるだけだったよな!?」
ディーヴァの答えにダンテ大爆笑。
その絵はどんなものだったかというと、ダンテの言う通り。
体の部分はどこに行ったのか、豆のような顔にいびつなパーツがついており、そこから直接手足が生えているものだった。
手足すらいびつな形。
絵心がないと言われてもしかたないだろう。
ディーヴァは涙目になり、頬をぷくーっと膨らませた。
「う~…そこまでいうことないじゃん…ひどい。
お兄ちゃんや家族なんかは『すごい!ピカソの再来だ!』って褒めてくれたよ?それに美術の成績だっていつも3だもん。悪くもないでしょ」
それは身内だからそう褒めたんだろう。
成績の方も、講師がディーヴァの努力あたり考慮した結果に違いない。
そう思ったが、ダンテは言わないでおいた。
というか、ディーヴァ…気がついてくれ。
ピカソは見る人が見れば天才的な絵画だが、たぶんディーヴァの絵は褒め言葉にはならないぞ。
「はぁ、あー笑った。腹がよじれるぜ」
「もー、笑いすぎ!」
「悪い悪い、それがちゃんと終わったら休憩しようぜ」
ひとしきりゲラゲラと笑い終えたダンテは軽く謝り、そろそろ休憩を取ろうとディーヴァに持ちかけた。
ディーヴァは渋い顔でダンテを見る。
「…ダンテは今も休憩してるでしょうが」
「これでもオレも仕事してるんだぜ?」
「地図見てるだけじゃん」
「それが仕事なんですー」
ダンテはディーヴァの後ろに回ると、両手をやわらかな頬に伸ばしてぐにぐにと引っ張った。
「やーめーてー」
「やーめーなーいー」
そんな状態がしばらく続いたのである。