mission 10:beowolf and doppelganger ~再戦者、逃亡者~
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クロの様子がなんだかおかしい。
ディーヴァは心配そうにクロの顔を覗き込んだ。
「クロ、どうしたの?何かあった?…っ!?」
いきなり腰を抱かれた。
そのまま体を引き寄せられ、ぐっと近づくクロの顔。
「ひゃうっ!!」
生暖かい舌が、ディーヴァの頬を舐めあげた。
それとともに、衣服の隙間から侵入したクロの指が、背中をツツー、となぞり上がって行く。
ゾクゾクゾクッ!
背筋を何かが駆け抜けた。
「はぅぅ…っ」
もちろん、それを見ていたダンテが黙っているはずがない。
「なっ!?てめ、クロ!!なにオレのディーヴァを舐めてやがる!!誰に許可取ってるんだゴラァ!!」
「ひぅっ!ちょ、ちょっとやめてクロ…やめなさいってば!」
ダンテが怒ろうと、ディーヴァがやめるよう言おうと、クロの行動は止まらない。
ディーヴァの血を綺麗に舐めとり、もっと欲しいとでもいうように、傷口に吸い付いて血を啜る。
満足気に顔を離したクロは、下唇をぺろりとなめ…。
あろうことか、そのままディーヴァにキスをした。
がっちりホールドされているディーヴァには拒否のしようもなく、されるがまま、クロのキスを受け入れる。
「…んっ!?…んく、ぁふ…ン……」
「あーッッ!!てんめぇぇぇぇ!!舐めるだけにあきたらずキスまでも!!」
もがくディーヴァは、しだいにくったりしてクロにもたれかかる。
クロは仕上げにと、ディーヴァの首筋に手刀を入れて、意識を強制的に落とさせた。
『本物であるお前を倒さずとも、オレは『オレ』になった。ディーヴァのおかげでな』
聞こえてきた声はダンテと同じもの。
クロの声だった。
「お前…何でしゃべれるように…」
『話せるようになったのもディーヴァの血をたくさんいただいたからだ。さらに摂取したらどうなるんだろうな?』
その時ようやく顔を上げたクロは、にやりと笑っていた。
自分の中の悪魔を体現したようなその姿にダンテはギリリと唇を噛んだ。
しかし、その姿は次第に違うものへと変化していく。
ダンテと瓜二つの赤い衣服の姿から、全身真っ黒なダンテの姿へ。
その目だけがダンテのトレードマークである赤に、禍々しく光っていた。
このクロこそ、のちに黒ダンテと呼ばれる者である。
ここに黒ダンテが誕生した瞬間だった。
自分の体を確かめるように、右手を閉じたり開いたり、握ってみるクロ。
その左手にはディーヴァをかかえている。
『フ、お前を影討ちしようとした時より強くなったみたいだな。
だが、お前を殺るのはあとだ。今はディーヴァをつれていくのが先だ…』
気を失ったままのディーヴァ。
これからどこへ行くと言うのか、その体を運びやすいようしっかり抱き寄せ直し、いとしおしそうに髪を撫でる。
「んなことさせるかよ!!」
ベオウルフとの戦闘を放り投げ、ダンテは向かう。
その時にベオウルフが後ろから攻撃を放ってきたが、怪我するのも気にせず無視を貫いた。
そのダンテの行動にさすがのベオウルフも止まり、それ以上の攻撃をやめた。
ディーヴァを抱えたままでは無理と判断したか、クロはディーヴァを手放してダンテの剣を迎い入れた。
ガキィ!
ダンテのリベリオンと、クロの持つ黒い刀身のリベリオンが激しくぶつかる。
『ディーヴァが欲しい。身を穢し、その肉、血、骨…すべてを自分のものにしたい。だからつれていく』
「お前ら悪魔って奴は、ディーヴァが天使とわかるやいなや、そればっかだな!」
『お前とて半分は悪魔の身。欲しくなる時は多いだろう?それと一緒だよ』
「無理矢理奪うお前らと一緒にすんな!だいたいどこつれてく気だ!」
刀身同士がぶつかり合い、火花が散る。
ベオウルフと散々やりあったあとだったが、ダンテは疲れることもなく強かった。
やはり『本物』との間には、いまだ越えられぬ力の差というものがわずかながら残っているのか、クロはダンテに力負けした。
ダンテとクロが戦っている。
その隙にベオウルフはディーヴァを抱えて救出し、その場から少し離れた。
「ちっ…!」
それを視界の端でとらえたクロ。
これ以上やっても負けるだけ、まだまだ本物には力及ばない。
『オレはお前同様、ディーヴァを愛してる、だからまた迎えに来る。とりあえず今は力をためなくては…』
そのまま一旦影の姿になり、クロは破壊されて大きく開け放たれた壁から逃走した。
「お前のその感情は、ただの天使への力の渇望だ。ディーヴァを愛してるのはお前じゃなくてオレだっての」
その背に呟くダンテだった。
逃げたクロが向かったのは、悪魔ばかりが住まうブラッディパレスと呼ばれる危ない場所だが、この時のダンテとディーヴァ達には知りようもない。
ディーヴァは心配そうにクロの顔を覗き込んだ。
「クロ、どうしたの?何かあった?…っ!?」
いきなり腰を抱かれた。
そのまま体を引き寄せられ、ぐっと近づくクロの顔。
「ひゃうっ!!」
生暖かい舌が、ディーヴァの頬を舐めあげた。
それとともに、衣服の隙間から侵入したクロの指が、背中をツツー、となぞり上がって行く。
ゾクゾクゾクッ!
背筋を何かが駆け抜けた。
「はぅぅ…っ」
もちろん、それを見ていたダンテが黙っているはずがない。
「なっ!?てめ、クロ!!なにオレのディーヴァを舐めてやがる!!誰に許可取ってるんだゴラァ!!」
「ひぅっ!ちょ、ちょっとやめてクロ…やめなさいってば!」
ダンテが怒ろうと、ディーヴァがやめるよう言おうと、クロの行動は止まらない。
ディーヴァの血を綺麗に舐めとり、もっと欲しいとでもいうように、傷口に吸い付いて血を啜る。
満足気に顔を離したクロは、下唇をぺろりとなめ…。
あろうことか、そのままディーヴァにキスをした。
がっちりホールドされているディーヴァには拒否のしようもなく、されるがまま、クロのキスを受け入れる。
「…んっ!?…んく、ぁふ…ン……」
「あーッッ!!てんめぇぇぇぇ!!舐めるだけにあきたらずキスまでも!!」
もがくディーヴァは、しだいにくったりしてクロにもたれかかる。
クロは仕上げにと、ディーヴァの首筋に手刀を入れて、意識を強制的に落とさせた。
『本物であるお前を倒さずとも、オレは『オレ』になった。ディーヴァのおかげでな』
聞こえてきた声はダンテと同じもの。
クロの声だった。
「お前…何でしゃべれるように…」
『話せるようになったのもディーヴァの血をたくさんいただいたからだ。さらに摂取したらどうなるんだろうな?』
その時ようやく顔を上げたクロは、にやりと笑っていた。
自分の中の悪魔を体現したようなその姿にダンテはギリリと唇を噛んだ。
しかし、その姿は次第に違うものへと変化していく。
ダンテと瓜二つの赤い衣服の姿から、全身真っ黒なダンテの姿へ。
その目だけがダンテのトレードマークである赤に、禍々しく光っていた。
このクロこそ、のちに黒ダンテと呼ばれる者である。
ここに黒ダンテが誕生した瞬間だった。
自分の体を確かめるように、右手を閉じたり開いたり、握ってみるクロ。
その左手にはディーヴァをかかえている。
『フ、お前を影討ちしようとした時より強くなったみたいだな。
だが、お前を殺るのはあとだ。今はディーヴァをつれていくのが先だ…』
気を失ったままのディーヴァ。
これからどこへ行くと言うのか、その体を運びやすいようしっかり抱き寄せ直し、いとしおしそうに髪を撫でる。
「んなことさせるかよ!!」
ベオウルフとの戦闘を放り投げ、ダンテは向かう。
その時にベオウルフが後ろから攻撃を放ってきたが、怪我するのも気にせず無視を貫いた。
そのダンテの行動にさすがのベオウルフも止まり、それ以上の攻撃をやめた。
ディーヴァを抱えたままでは無理と判断したか、クロはディーヴァを手放してダンテの剣を迎い入れた。
ガキィ!
ダンテのリベリオンと、クロの持つ黒い刀身のリベリオンが激しくぶつかる。
『ディーヴァが欲しい。身を穢し、その肉、血、骨…すべてを自分のものにしたい。だからつれていく』
「お前ら悪魔って奴は、ディーヴァが天使とわかるやいなや、そればっかだな!」
『お前とて半分は悪魔の身。欲しくなる時は多いだろう?それと一緒だよ』
「無理矢理奪うお前らと一緒にすんな!だいたいどこつれてく気だ!」
刀身同士がぶつかり合い、火花が散る。
ベオウルフと散々やりあったあとだったが、ダンテは疲れることもなく強かった。
やはり『本物』との間には、いまだ越えられぬ力の差というものがわずかながら残っているのか、クロはダンテに力負けした。
ダンテとクロが戦っている。
その隙にベオウルフはディーヴァを抱えて救出し、その場から少し離れた。
「ちっ…!」
それを視界の端でとらえたクロ。
これ以上やっても負けるだけ、まだまだ本物には力及ばない。
『オレはお前同様、ディーヴァを愛してる、だからまた迎えに来る。とりあえず今は力をためなくては…』
そのまま一旦影の姿になり、クロは破壊されて大きく開け放たれた壁から逃走した。
「お前のその感情は、ただの天使への力の渇望だ。ディーヴァを愛してるのはお前じゃなくてオレだっての」
その背に呟くダンテだった。
逃げたクロが向かったのは、悪魔ばかりが住まうブラッディパレスと呼ばれる危ない場所だが、この時のダンテとディーヴァ達には知りようもない。