mission 10:beowolf and doppelganger ~再戦者、逃亡者~
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べしゃあ!!
赤いコートを着込んだ銀髪が倒れ伏す。
ダンテとまったく同じ姿をしたドッペルゲンガーだった。
「やっぱりな。…クロッ!なんでてめえがここにいる!!いつのまに外に出やがった!?」
詰め寄ったダンテは、クロのその胸ぐらを掴み首持ち上げた。
噛ませ犬の役目をしていたクロ。
その役目も悔しく感じるが、本物―ダンテに負けるのは比べようもないほど悔しい。
クロは悔しげに顔を歪めていた。
怒り心頭か、殴り付けようとしながらクロを睨むダンテ。
その背に近づく、愛しい気配。
「…あ、そうだった。ディーヴァは無事か!?」
見学していた時と同様、のほほんと答えるディーヴァ。
「あたりまえだよー。だってみんなで話し合っての行動だもん。
それよりダンテが怪我しなくて何より!」
そして、驚愕の事実が発覚する。
「えっ?」
「あ、クロを放してあげてよ。かわいそうでしょ」
「えええっ!?」
口を開けたまま、固まるダンテ。
それをほうっておき、ディーヴァはクロの胸ぐらを掴んだままだったダンテの手をゆっくり離れさせた。
その時にはクロはすでに顔を歪ませてはおらず、また負けた…と言いたげにズムゥゥゥンと落ち込みうつむいていた。
「クロ、大丈夫?」
顔を覗きこんで聞くディーヴァに、クロはコクリと頷く。
自分の心配は少しだけで終わり、次にクロの心配をするので、ダンテは少しムッとしてしまった。
「なあ、ディーヴァ…ひどくね?」
「えっ?うん、まあ…そうなのかもね」
「そうなのかもってなあ…。なんでこんなこと思い付いたんだよ」
がっくり肩を落とし、ダンテはディーヴァに聞いた。
「なんか、最近のダンテの強さとかデビルハンターとしてのあり方、怠惰に過ごして鍛練も努力もしないダンテに不満な魔具の方がいてさーあははー」
「あははって、お前…」
「えへ」
「………」
むぎゅ。
ダンテは笑うディーヴァの頬を無言でつまんだ。
「…いはいよ、ふぁんへ(痛いよ、ダンテ)」
「ディーヴァ、ごめんなさいは?」
「…ほへんははひ(ごめんなさい)」
謝罪の言葉にすぐさま手を離したダンテ。
意外に痛かったようですりすりとディーヴァは頬をさすっていた。
その上からいたわるように手を重ねて撫でるダンテが言う。
「んなこと言ってもな、雑魚ばっかり出てくる今の状況で強くなりようもないだろ。
悪魔関連の小さな依頼があるだけましだが、ほとんどが迷子のペット探しだの、浮気調査だの、よくてマフィア潰しとかなんだぜ?」
「でも、鍛練くらいしようよ…あたし、みんなの言うとおりだとおもうよ。ダンテにはそういうのが足りないって」
「やだ、めんどくさい」
ディーヴァが注意するが、ダンテはきっぱり拒否。
「ディーヴァとベッドの上で運動するくらいならいいけどな」
「なぁにそれ。とりあえずやる気はないってことはわかったよ…」
「ヤル気はある!」
至極まじめな顔。
「……はあ」
ディーヴァは頭を押さえてため息をついた。
そうして、3人はゆっくりとした足取りで帰路についたのだった。
赤いコートを着込んだ銀髪が倒れ伏す。
ダンテとまったく同じ姿をしたドッペルゲンガーだった。
「やっぱりな。…クロッ!なんでてめえがここにいる!!いつのまに外に出やがった!?」
詰め寄ったダンテは、クロのその胸ぐらを掴み首持ち上げた。
噛ませ犬の役目をしていたクロ。
その役目も悔しく感じるが、本物―ダンテに負けるのは比べようもないほど悔しい。
クロは悔しげに顔を歪めていた。
怒り心頭か、殴り付けようとしながらクロを睨むダンテ。
その背に近づく、愛しい気配。
「…あ、そうだった。ディーヴァは無事か!?」
見学していた時と同様、のほほんと答えるディーヴァ。
「あたりまえだよー。だってみんなで話し合っての行動だもん。
それよりダンテが怪我しなくて何より!」
そして、驚愕の事実が発覚する。
「えっ?」
「あ、クロを放してあげてよ。かわいそうでしょ」
「えええっ!?」
口を開けたまま、固まるダンテ。
それをほうっておき、ディーヴァはクロの胸ぐらを掴んだままだったダンテの手をゆっくり離れさせた。
その時にはクロはすでに顔を歪ませてはおらず、また負けた…と言いたげにズムゥゥゥンと落ち込みうつむいていた。
「クロ、大丈夫?」
顔を覗きこんで聞くディーヴァに、クロはコクリと頷く。
自分の心配は少しだけで終わり、次にクロの心配をするので、ダンテは少しムッとしてしまった。
「なあ、ディーヴァ…ひどくね?」
「えっ?うん、まあ…そうなのかもね」
「そうなのかもってなあ…。なんでこんなこと思い付いたんだよ」
がっくり肩を落とし、ダンテはディーヴァに聞いた。
「なんか、最近のダンテの強さとかデビルハンターとしてのあり方、怠惰に過ごして鍛練も努力もしないダンテに不満な魔具の方がいてさーあははー」
「あははって、お前…」
「えへ」
「………」
むぎゅ。
ダンテは笑うディーヴァの頬を無言でつまんだ。
「…いはいよ、ふぁんへ(痛いよ、ダンテ)」
「ディーヴァ、ごめんなさいは?」
「…ほへんははひ(ごめんなさい)」
謝罪の言葉にすぐさま手を離したダンテ。
意外に痛かったようですりすりとディーヴァは頬をさすっていた。
その上からいたわるように手を重ねて撫でるダンテが言う。
「んなこと言ってもな、雑魚ばっかり出てくる今の状況で強くなりようもないだろ。
悪魔関連の小さな依頼があるだけましだが、ほとんどが迷子のペット探しだの、浮気調査だの、よくてマフィア潰しとかなんだぜ?」
「でも、鍛練くらいしようよ…あたし、みんなの言うとおりだとおもうよ。ダンテにはそういうのが足りないって」
「やだ、めんどくさい」
ディーヴァが注意するが、ダンテはきっぱり拒否。
「ディーヴァとベッドの上で運動するくらいならいいけどな」
「なぁにそれ。とりあえずやる気はないってことはわかったよ…」
「ヤル気はある!」
至極まじめな顔。
「……はあ」
ディーヴァは頭を押さえてため息をついた。
そうして、3人はゆっくりとした足取りで帰路についたのだった。
