mission 10:beowolf and doppelganger ~再戦者、逃亡者~
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
それから数日後の夜。
クロがいつ影討ちとやらを決行するのか、それまでずっとディーヴァはそわそわしていた。
そして、その時はようやく訪れた。
「これが終わったら、依頼主との話し合いに行ってくる」
夕食後にディーヴァが皿を洗っている時、隣でふきんで皿を拭いてくれているダンテが、そう言った。
時間にして、そろそろディーヴァが入浴を済ませてパジャマに着替えるような時間帯だ。
つまりベオウルフ達にとって、影討ちするのに今ほどベストな時はない。
「すぐ終わる。行ってくるぜ」
最後の皿を拭き終えて部屋を出ようとするダンテに、ディーヴァは待ったをかけた。
その小さな手が、ダンテの服の端をきゅっとつかんで離さない。
「…ディーヴァ?」
「待って」
「ああ、行ってきますのキスを忘れてたもんな」
「違う。すぐ…終わるの?ならあたしも行く」
依頼の話を聞くのに同行したいなどというのは初めてのことだ。
まあ、今回の依頼者は女性だし、命にかかわるような依頼でもない。
ましてや悪魔関連でもなんでもない。
連れて行っても問題はないのだが…。
「ディーヴァがオレの仕事に興味を持つなんて珍しいな。でも、面白いことなんてひとつもないぞ?」
「別に興味はないよ」
「だったらなんで…。あ、仕事って嘘ついてオレが浮気してくるとでも思ってるのか?」
冗談だろ?とケラケラ、ダンテが笑う。
ディーヴァはいたって真剣な顔でダンテをその瞳に映した。
「ただ、ダンテが心配なだけだってば。いいでしょ?行くったら行くの!」
「心配…ねえ?悪魔が出るような夜でもないし…。まあ、いいけどオレからは離れないようにしとけよ?」
ダンテはホルスターにいつもの愛銃を入れ、ディーヴァにも彼女専用に渡してある銃を持たせると、ともに外へと出かけることにした。
そしてその話合いの帰り道。
ディーヴァはやはり、あたりを不自然なほど警戒していた。
もちろんそれに気がつかないダンテではない。
ダンテは始終不思議そうな顔で、傍らのいとしい存在をずっと見ていた。
「くる!きっとくる!」
「何が来るんだよ」
「んー?内緒!!」
ダンテにばれてはいけない。
自分もその策略を聞いた以上、共犯者なのだ。
それでもダンテが怪我をしないよう、見張るのも自分の役目。
ディーヴァはダンテにはへらりと笑顔を向けているが、その一瞬あとには気を引き締めて顔をこわばらせていた。
本当はすごくいやだけれども、影討ちするというのは許すとして……。
ダンテが大ケガしたり、まかりまちがって死ぬようなことがないよう、自分が目を光らせていなければ。
ダンテの腕をぎゅっと抱き締めたまま、ディーヴァはさらにあたりに注意深く目を向けた。
空を見上げれば三日月が照らす雲ひとつない夜空。
少し肌寒く感じる。
ぶるり、震えてしまうのは気温のせいか、それともじわじわ襲ってくる不安からか…。
「ディーヴァ、寒いなら、ちゃんとコートの前しめろよ」
「うん…そうする」
そう言って一度ダンテの腕を放した時のことだった。
クロがいつ影討ちとやらを決行するのか、それまでずっとディーヴァはそわそわしていた。
そして、その時はようやく訪れた。
「これが終わったら、依頼主との話し合いに行ってくる」
夕食後にディーヴァが皿を洗っている時、隣でふきんで皿を拭いてくれているダンテが、そう言った。
時間にして、そろそろディーヴァが入浴を済ませてパジャマに着替えるような時間帯だ。
つまりベオウルフ達にとって、影討ちするのに今ほどベストな時はない。
「すぐ終わる。行ってくるぜ」
最後の皿を拭き終えて部屋を出ようとするダンテに、ディーヴァは待ったをかけた。
その小さな手が、ダンテの服の端をきゅっとつかんで離さない。
「…ディーヴァ?」
「待って」
「ああ、行ってきますのキスを忘れてたもんな」
「違う。すぐ…終わるの?ならあたしも行く」
依頼の話を聞くのに同行したいなどというのは初めてのことだ。
まあ、今回の依頼者は女性だし、命にかかわるような依頼でもない。
ましてや悪魔関連でもなんでもない。
連れて行っても問題はないのだが…。
「ディーヴァがオレの仕事に興味を持つなんて珍しいな。でも、面白いことなんてひとつもないぞ?」
「別に興味はないよ」
「だったらなんで…。あ、仕事って嘘ついてオレが浮気してくるとでも思ってるのか?」
冗談だろ?とケラケラ、ダンテが笑う。
ディーヴァはいたって真剣な顔でダンテをその瞳に映した。
「ただ、ダンテが心配なだけだってば。いいでしょ?行くったら行くの!」
「心配…ねえ?悪魔が出るような夜でもないし…。まあ、いいけどオレからは離れないようにしとけよ?」
ダンテはホルスターにいつもの愛銃を入れ、ディーヴァにも彼女専用に渡してある銃を持たせると、ともに外へと出かけることにした。
そしてその話合いの帰り道。
ディーヴァはやはり、あたりを不自然なほど警戒していた。
もちろんそれに気がつかないダンテではない。
ダンテは始終不思議そうな顔で、傍らのいとしい存在をずっと見ていた。
「くる!きっとくる!」
「何が来るんだよ」
「んー?内緒!!」
ダンテにばれてはいけない。
自分もその策略を聞いた以上、共犯者なのだ。
それでもダンテが怪我をしないよう、見張るのも自分の役目。
ディーヴァはダンテにはへらりと笑顔を向けているが、その一瞬あとには気を引き締めて顔をこわばらせていた。
本当はすごくいやだけれども、影討ちするというのは許すとして……。
ダンテが大ケガしたり、まかりまちがって死ぬようなことがないよう、自分が目を光らせていなければ。
ダンテの腕をぎゅっと抱き締めたまま、ディーヴァはさらにあたりに注意深く目を向けた。
空を見上げれば三日月が照らす雲ひとつない夜空。
少し肌寒く感じる。
ぶるり、震えてしまうのは気温のせいか、それともじわじわ襲ってくる不安からか…。
「ディーヴァ、寒いなら、ちゃんとコートの前しめろよ」
「うん…そうする」
そう言って一度ダンテの腕を放した時のことだった。