mission 9:jealousy to the devils ~依存しあう関係~
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「ゴホゴホッ」
瞬間、ディーヴァが咳き込み
、糸の塊を吐き出した。
喉の奥に糸が詰まって息ができない状態だっただけのようだ。
しかし放っておけば確実に窒息死は免れなかったろう。
ケルベロスやダンテの早とちりとはいえ、結果的にはよかったといえる。
「ディーヴァ!?ディーヴァディーヴァディーヴァっ!!良かった、マジで良かった……!」
涙さえ流しそうなほどの声音でダンテは言い、ディーヴァをその体ですっぽりと覆い抱き締める。
その強さは今までにないくらい強く、潰されてしまいそうだった。
「ダン……テ、苦しい、よ」
「悪い。でも、しばらくこうさせてくれ……」
ディーヴァはダンテの背に自分の腕をゆっくり回すと、そっとさすった。
どのくらいそうしていただろう。
ダンテが落ち着いた頃、ディーヴァは蜘蛛の糸が髪の毛に張り付いたままなのに気がついた。
みつあみの隙間に入り込んでベタベタしている。
みつあみを解き、ディーヴァは手櫛で髪を整えた。
整えた髪を再びみつあみにと、もう一度結ぼうとする。
だが、その手はダンテに止められてしまった。
「……?なぁに?」
「もう結ばなくてもいいだろ?」
「邪魔だから結んでおこうかと思ったのに……なんで?」
「梳いて遊ぶのもその髪ごと頭を撫でるのも好きだからだよ」
ひと房手に取ったディーヴァの髪を弄ぶダンテの口元は、幸福の弧を描いている。
ダンテはディーヴァの指通り滑らかな長い髪が好きだ。
***
とりあえず回れそうな場所には行ったはず。
帰りの道もまた円刃通路だ。
待ち受けるエニグマを倒し、二人は大地底湖に戻った。
行く場所の検討がつかない。
考え込むディーヴァを横目に、ダンテはそこらじゅうに落ちている悪魔の血が固まった代物……レッドオーブを集めていた。
「ハハッ見ろよ、ディーヴァ!マニアの間じゃ高値で取引きされてるんだぜ!」
悪魔を倒すためデビルハンターをしているくせに、一般人に悪魔の品を売り付けて儲けようとは何事か。
悪魔関係、ましてや血液だ。
なにかあったらどうする。まあね、ダンテは冗談で言ってるだけで、実際に売り飛ばしたりしないんだろうけどさ……はあ。
ダンテがレッドオーブを回収するのをジト目で見るディーヴァ。
そして今は、滝の近くを漁っていた。
よく目を凝らすと……?
ディーヴァは、滝の中が空洞になっているのに気がついた。
「ねえ、滝の先……洞窟になってない?」
「ん?ああ、ホントだな」
進む場所は決まった。
激しく流れる滝の中を二人でくぐる。
せっかく乾いてきていたというのに、全身がまたもやずぶ濡れになってしまった。
「あーあ、びちょびちょ……」
「だな。まあ、水も滴るいい男再びってやつだ。お前も水も滴るいい女になったぞ」
「はいはいアリガト」
服が吸った水をよく搾り、鍾乳洞を行く。
もちろん、行く手を阻むのは悪魔達。
ブラッドゴイルだった。
「こいつら面倒なんだよな……」
ブラッドゴイルの突進を左右に別れ避けるダンテとディーヴァ。
ダンテは避けてそのまま敵を殲滅しているが、ディーヴァは避けた拍子に深い穴に転がり落ちてしまった。
「みゅっ!」
その声を聞き付け、すぐに悪魔を倒し終えたダンテがかけよる。
「大丈夫か!?」
「いたた……なんとか大丈……わ、きれい…」
転がり落ちたのがよかったのか、どこも強くはぶつけなかったみたいだ。
それよりも周りに広がる美しい光景に目が釘付けだった。
光る鍾乳石から漏れた光の粒子が、まるで蛍が飛んでいるかのように空気中を漂っている。
人の手が入らない悪魔の塔だからこその、自然が作り出した芸術品。
「へぇー、悪魔には似つかわしくないくらいきれいだな……」
「うん。とっても……心が洗われていくような感じ」
「洗われる?ディーヴァの心はいつだってきれいじゃねーか」
心がきれい。
ダンテはそう言うが、そんなことはない。
自分は人一倍、嫉妬深い。
蜘蛛の悪魔の時ですら嫉妬していたのだ。
どこをとったらそ見えるのだろう。
なるべくなら、こんなに嫉妬している自分をダンテに見せたくない。
そう思うディーヴァ。
その場をあとにし、奥へ続く一本道を進む。
奥の扉には、一糸まとわぬ女性のレリーフが彫られていた。
女性が差し出している右手には何かを乗せられそうであり、ダンテは迷うことなく禁断の果実を乗せた。
途端、上にレリーフの壁が押しやられ赤い扉があらわになる。
「楽園への扉ってトコか」
確かに、これからいく場所は男にとっては、少なくとも楽園になりえるかもしれない場所である。
かくして、二人は重い扉を押し開け中へと侵入を果たしたのだった。
瞬間、ディーヴァが咳き込み
、糸の塊を吐き出した。
喉の奥に糸が詰まって息ができない状態だっただけのようだ。
しかし放っておけば確実に窒息死は免れなかったろう。
ケルベロスやダンテの早とちりとはいえ、結果的にはよかったといえる。
「ディーヴァ!?ディーヴァディーヴァディーヴァっ!!良かった、マジで良かった……!」
涙さえ流しそうなほどの声音でダンテは言い、ディーヴァをその体ですっぽりと覆い抱き締める。
その強さは今までにないくらい強く、潰されてしまいそうだった。
「ダン……テ、苦しい、よ」
「悪い。でも、しばらくこうさせてくれ……」
ディーヴァはダンテの背に自分の腕をゆっくり回すと、そっとさすった。
どのくらいそうしていただろう。
ダンテが落ち着いた頃、ディーヴァは蜘蛛の糸が髪の毛に張り付いたままなのに気がついた。
みつあみの隙間に入り込んでベタベタしている。
みつあみを解き、ディーヴァは手櫛で髪を整えた。
整えた髪を再びみつあみにと、もう一度結ぼうとする。
だが、その手はダンテに止められてしまった。
「……?なぁに?」
「もう結ばなくてもいいだろ?」
「邪魔だから結んでおこうかと思ったのに……なんで?」
「梳いて遊ぶのもその髪ごと頭を撫でるのも好きだからだよ」
ひと房手に取ったディーヴァの髪を弄ぶダンテの口元は、幸福の弧を描いている。
ダンテはディーヴァの指通り滑らかな長い髪が好きだ。
***
とりあえず回れそうな場所には行ったはず。
帰りの道もまた円刃通路だ。
待ち受けるエニグマを倒し、二人は大地底湖に戻った。
行く場所の検討がつかない。
考え込むディーヴァを横目に、ダンテはそこらじゅうに落ちている悪魔の血が固まった代物……レッドオーブを集めていた。
「ハハッ見ろよ、ディーヴァ!マニアの間じゃ高値で取引きされてるんだぜ!」
悪魔を倒すためデビルハンターをしているくせに、一般人に悪魔の品を売り付けて儲けようとは何事か。
悪魔関係、ましてや血液だ。
なにかあったらどうする。まあね、ダンテは冗談で言ってるだけで、実際に売り飛ばしたりしないんだろうけどさ……はあ。
ダンテがレッドオーブを回収するのをジト目で見るディーヴァ。
そして今は、滝の近くを漁っていた。
よく目を凝らすと……?
ディーヴァは、滝の中が空洞になっているのに気がついた。
「ねえ、滝の先……洞窟になってない?」
「ん?ああ、ホントだな」
進む場所は決まった。
激しく流れる滝の中を二人でくぐる。
せっかく乾いてきていたというのに、全身がまたもやずぶ濡れになってしまった。
「あーあ、びちょびちょ……」
「だな。まあ、水も滴るいい男再びってやつだ。お前も水も滴るいい女になったぞ」
「はいはいアリガト」
服が吸った水をよく搾り、鍾乳洞を行く。
もちろん、行く手を阻むのは悪魔達。
ブラッドゴイルだった。
「こいつら面倒なんだよな……」
ブラッドゴイルの突進を左右に別れ避けるダンテとディーヴァ。
ダンテは避けてそのまま敵を殲滅しているが、ディーヴァは避けた拍子に深い穴に転がり落ちてしまった。
「みゅっ!」
その声を聞き付け、すぐに悪魔を倒し終えたダンテがかけよる。
「大丈夫か!?」
「いたた……なんとか大丈……わ、きれい…」
転がり落ちたのがよかったのか、どこも強くはぶつけなかったみたいだ。
それよりも周りに広がる美しい光景に目が釘付けだった。
光る鍾乳石から漏れた光の粒子が、まるで蛍が飛んでいるかのように空気中を漂っている。
人の手が入らない悪魔の塔だからこその、自然が作り出した芸術品。
「へぇー、悪魔には似つかわしくないくらいきれいだな……」
「うん。とっても……心が洗われていくような感じ」
「洗われる?ディーヴァの心はいつだってきれいじゃねーか」
心がきれい。
ダンテはそう言うが、そんなことはない。
自分は人一倍、嫉妬深い。
蜘蛛の悪魔の時ですら嫉妬していたのだ。
どこをとったらそ見えるのだろう。
なるべくなら、こんなに嫉妬している自分をダンテに見せたくない。
そう思うディーヴァ。
その場をあとにし、奥へ続く一本道を進む。
奥の扉には、一糸まとわぬ女性のレリーフが彫られていた。
女性が差し出している右手には何かを乗せられそうであり、ダンテは迷うことなく禁断の果実を乗せた。
途端、上にレリーフの壁が押しやられ赤い扉があらわになる。
「楽園への扉ってトコか」
確かに、これからいく場所は男にとっては、少なくとも楽園になりえるかもしれない場所である。
かくして、二人は重い扉を押し開け中へと侵入を果たしたのだった。