mission 7:reunion and duel ~VSバージル1~
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その扉に入った途端に、お馴染みの赤い封印が。
その部屋にはたくさんの棺が所狭しと並び、転がっていた。
「棺だらけとか気持ち悪っ。ヴァンパイアが入ってそうだし」
「ここにいるだろ?天使の血を啜る素敵なヴァンパイアが」
「ダンテはヴァンパイアじゃない」
プリプリしながら祭壇のようなところへ向かうディーヴァ。
悪魔の塔にしては美人さんな像があったから気になったのだ。
上半身がヒト、下半身が魚の姿をしている。
「人魚?それともセイレーンの像かな?いちおう祈っとこ、なーむぅー」
ディーヴァは手を合わせて目を閉じた。
某お仏壇のCMが聞こえてきそうだ。
「なんの儀式だ?」
「日本でのお祈りの仕方なの。なむー」
「ああ……日本、ね」
言われてもよくわからないダンテ。
それに、悪魔が祈りを捧げるのもおかしい気がする。
そもそも人魚もセイレーンもどちらかといえば魔物側に属する。
祈ってなんの意味があるのかわからない。
「祈るんだったらオレはディーヴァにだな」
ダンテが祈りの代わりにディーヴァをその腕に閉じ込めようと歩み寄ったその時だった。
突如その背後に悪魔が現れる。
「ッ下がれディーヴァ!」
「へ……きゃあああ!」
現れたのは大きな棺桶のような物を抱えた悪魔だった。
それはよくよく見れば棺桶ではなく、拷問用具……アイアンメイデンと呼ばれる中に針が所せましと刺さっている物であり、隙間からは血が滴り続けていた。
中にいるものが何なのかは絶対に見たくない。
夜中にトイレに行けなくなってしまう。
ダンテはディーヴァを端に逃がし、その悪魔の脳天目掛けてアグニとルドラを地面に突き刺す。
地走りする炎で相手を吹き飛ばすと、今度は手に入れたばかりの月の女神と名付けた銃を敵の顔面目掛けてぶっ放した。
重そうな棺桶を振り回し防いだ悪魔は、そのままダンテに棺桶をぶつけた。
攻撃と防御を兼ね備えた所持品といえよう。
「うわっ!……痛ってぇ!」
ダンテは衝撃に吹っ飛んだが、すぐ態勢を立て直す。
「ハンッ!ディーヴァの平手に比べりゃ痛くもかゆくもないな!」
「そんなわけないでしょ!あたしそんなに強くダンテを殴れませーん!」
「んなこと知ってるぜ弱々しいディーヴァちゃん!」
物陰から覗いたディーヴァが激しいツッコミを入れ、ダンテも返事を返す。
ダンテはそばにあったポールに手をかけ、ぐるぐる回り反動をつけて再度悪魔に向かう。
今度はリベリオンに再び持ち変えると、スティンガーを見舞った。
硬い。
主にその棺桶が非常に硬い。
「硬ってぇな!そん中に何を入れてやがる!金銀財宝か?よこせよ、強欲なやつだなっ!」
それは借金まみれのダンテだと思う。
悪魔とディーヴァはそう思った。
取りあえずダンテのそのセリフから取り、棺桶を手に持った悪魔をヘル・グリード……強欲という意味だ。
そう呼ぶこととする。
だが、ダンテの予想は外れた。
グリードは手にした棺桶を地面に置くと、少しだけスライドさせたその中から、悪魔の魂を呼び出した。
降り立った魂はそのまま他のヘルズとなり、この場の数を増やす。
その場には一気に悪魔があふれた。
「ひぃぃぃぃ!!」
震え上がるディーヴァにも悪魔が牙をむく。
ダンテが気づいて助けようとするも間に合わない。
ダンテ自身も悪魔に囲まれて身動きが取れないためだ。
「ディーヴァ!くそっ!!」
「いやぁっ!」
ディーヴァが向かってきた悪魔に手を突き出して攻撃を遮ろうとした瞬間のことである。
乳白色の光と共に、天使の結界が展開される。
それはディーヴァを中心に広がり、周りの悪魔を全て殲滅してしまった。
もちろん、その背中には神々しい翼が。
呆気にとられるダンテ。
ディーヴァは結界で身を守るだけではなく、結界自体で悪魔に攻撃したのだ。
そして悪魔がいなくなったとともに必要なくなったからか、翼も消えていく。
「……すげーな、お前戦えるじゃねーか。どうしたんだよ」
「わかんない。祈ったからかな?……滅多にこんなことできないのにね」
「んなまさか。
オレは時々ディーヴァの強さが恐ろしく感じるぜ……」
カラン、カラン……。
ダンテが戦慄する横で、像の上の方から何か硬いものが落ちてきた。
すぐそばにいたディーヴァが確認し拾う。
ガラスのような物に包まれたきれいな涙色の物だった。
蝋燭の光に翳してみるとキラキラと綺麗だったが、持っているだけで何故だか深い悲しみに襲われるような、そんな気がする。
像の流す悲しみの涙が結晶として固まった物に違いない。
「ダンテにあげる」
ディーヴァはとても持っていられなくなり、そそくさとダンテに手渡した。
「え、ああ」
キィィィィィ!!!
ダンテの手にぽとんと乗せた途端のことだ。
大きな金切声が結晶より響き渡った。
「うっせぇ!……あ」
ガチャン!!
ダンテはそれを取り落した。
結晶体は哀れにも、粉々に砕け散ってしまった。
「…………」
「…………」
「……どうするの?」
「……ど、どうすっか?」
欠片を集めようにも粉々過ぎて拾えないレベルだった。
「「はぁ……」」
二人はため息を吐きながら、封印の説かれた次の扉を開けた。
その部屋にはたくさんの棺が所狭しと並び、転がっていた。
「棺だらけとか気持ち悪っ。ヴァンパイアが入ってそうだし」
「ここにいるだろ?天使の血を啜る素敵なヴァンパイアが」
「ダンテはヴァンパイアじゃない」
プリプリしながら祭壇のようなところへ向かうディーヴァ。
悪魔の塔にしては美人さんな像があったから気になったのだ。
上半身がヒト、下半身が魚の姿をしている。
「人魚?それともセイレーンの像かな?いちおう祈っとこ、なーむぅー」
ディーヴァは手を合わせて目を閉じた。
某お仏壇のCMが聞こえてきそうだ。
「なんの儀式だ?」
「日本でのお祈りの仕方なの。なむー」
「ああ……日本、ね」
言われてもよくわからないダンテ。
それに、悪魔が祈りを捧げるのもおかしい気がする。
そもそも人魚もセイレーンもどちらかといえば魔物側に属する。
祈ってなんの意味があるのかわからない。
「祈るんだったらオレはディーヴァにだな」
ダンテが祈りの代わりにディーヴァをその腕に閉じ込めようと歩み寄ったその時だった。
突如その背後に悪魔が現れる。
「ッ下がれディーヴァ!」
「へ……きゃあああ!」
現れたのは大きな棺桶のような物を抱えた悪魔だった。
それはよくよく見れば棺桶ではなく、拷問用具……アイアンメイデンと呼ばれる中に針が所せましと刺さっている物であり、隙間からは血が滴り続けていた。
中にいるものが何なのかは絶対に見たくない。
夜中にトイレに行けなくなってしまう。
ダンテはディーヴァを端に逃がし、その悪魔の脳天目掛けてアグニとルドラを地面に突き刺す。
地走りする炎で相手を吹き飛ばすと、今度は手に入れたばかりの月の女神と名付けた銃を敵の顔面目掛けてぶっ放した。
重そうな棺桶を振り回し防いだ悪魔は、そのままダンテに棺桶をぶつけた。
攻撃と防御を兼ね備えた所持品といえよう。
「うわっ!……痛ってぇ!」
ダンテは衝撃に吹っ飛んだが、すぐ態勢を立て直す。
「ハンッ!ディーヴァの平手に比べりゃ痛くもかゆくもないな!」
「そんなわけないでしょ!あたしそんなに強くダンテを殴れませーん!」
「んなこと知ってるぜ弱々しいディーヴァちゃん!」
物陰から覗いたディーヴァが激しいツッコミを入れ、ダンテも返事を返す。
ダンテはそばにあったポールに手をかけ、ぐるぐる回り反動をつけて再度悪魔に向かう。
今度はリベリオンに再び持ち変えると、スティンガーを見舞った。
硬い。
主にその棺桶が非常に硬い。
「硬ってぇな!そん中に何を入れてやがる!金銀財宝か?よこせよ、強欲なやつだなっ!」
それは借金まみれのダンテだと思う。
悪魔とディーヴァはそう思った。
取りあえずダンテのそのセリフから取り、棺桶を手に持った悪魔をヘル・グリード……強欲という意味だ。
そう呼ぶこととする。
だが、ダンテの予想は外れた。
グリードは手にした棺桶を地面に置くと、少しだけスライドさせたその中から、悪魔の魂を呼び出した。
降り立った魂はそのまま他のヘルズとなり、この場の数を増やす。
その場には一気に悪魔があふれた。
「ひぃぃぃぃ!!」
震え上がるディーヴァにも悪魔が牙をむく。
ダンテが気づいて助けようとするも間に合わない。
ダンテ自身も悪魔に囲まれて身動きが取れないためだ。
「ディーヴァ!くそっ!!」
「いやぁっ!」
ディーヴァが向かってきた悪魔に手を突き出して攻撃を遮ろうとした瞬間のことである。
乳白色の光と共に、天使の結界が展開される。
それはディーヴァを中心に広がり、周りの悪魔を全て殲滅してしまった。
もちろん、その背中には神々しい翼が。
呆気にとられるダンテ。
ディーヴァは結界で身を守るだけではなく、結界自体で悪魔に攻撃したのだ。
そして悪魔がいなくなったとともに必要なくなったからか、翼も消えていく。
「……すげーな、お前戦えるじゃねーか。どうしたんだよ」
「わかんない。祈ったからかな?……滅多にこんなことできないのにね」
「んなまさか。
オレは時々ディーヴァの強さが恐ろしく感じるぜ……」
カラン、カラン……。
ダンテが戦慄する横で、像の上の方から何か硬いものが落ちてきた。
すぐそばにいたディーヴァが確認し拾う。
ガラスのような物に包まれたきれいな涙色の物だった。
蝋燭の光に翳してみるとキラキラと綺麗だったが、持っているだけで何故だか深い悲しみに襲われるような、そんな気がする。
像の流す悲しみの涙が結晶として固まった物に違いない。
「ダンテにあげる」
ディーヴァはとても持っていられなくなり、そそくさとダンテに手渡した。
「え、ああ」
キィィィィィ!!!
ダンテの手にぽとんと乗せた途端のことだ。
大きな金切声が結晶より響き渡った。
「うっせぇ!……あ」
ガチャン!!
ダンテはそれを取り落した。
結晶体は哀れにも、粉々に砕け散ってしまった。
「…………」
「…………」
「……どうするの?」
「……ど、どうすっか?」
欠片を集めようにも粉々過ぎて拾えないレベルだった。
「「はぁ……」」
二人はため息を吐きながら、封印の説かれた次の扉を開けた。