ディーヴァが悪魔のナゾナゾを解いている間、ダンテはまず『技』の試練の部屋へと来ていた。

「この長ぇ通路はなんだ？」

奥に長い通路の果てに、光輝く宝石のような物が見える。
あれを持ってくればよいのだろう。

ダンテは不審に思いながらも前に進むことにした。

カチリ。
……なんか踏んだ。

金属音が通路内に響く。
フッとダンテが前方を見やると、壁から鋭利そうな針が突き出ながら、こちらに向かっているのがわかった。

「ゲッ！」

刺さったら出血大サービスだけでは済まなさそうだ。
間違いなく串刺しになる。

痛いのも嫌だが、そうなった場合のディーヴァの反応が怖い。
というか見せたくない。

彼女のことだ、卒倒するに決まっている。
怪我を負わないよう気を付けないといけない。

ダンテは針に絶対に当たらないよう注意しながら、走りだす。
幸い、針は上からと、左右からしか襲い来ることはなさそうだ。

「左右に動いてればなんとかなりそうだな！」

チョロいぜ、と口笛を吹きながらダンテは前方に駆け抜けた。

「簡単だった……ってええええ！？下からもかよ！」

ダンテは軽くジャンプしてゴールを決めようとした。
だが、あと数メートルまで迫ったところで上と左右だけではなく、下からも針が飛び出してきた。

絶対に避けられない。
何故ならジャンプの着地地点が針の真上だからだ。

「ケツの穴が増えちまう！！」

ダンテはリベリオンではなく、先ほど入手したばかりの双剣を交差させると、迫り来る針を渾身の力で斬り落とした。
実際はこんなこと出来ないだと？だが、オレにはできる。

「あっぶね～」

心臓をドキドキさせたダンテは、その先に置かれていた赤い宝石のような物……絶技の真髄を手に取った。
手に取ることで仕掛けは解除されるのか、針が出ない代わりに悪魔がダンテを迎える。
ダンテはうんざりしながら、針よりは悪魔の方がマシ、と悪魔に向かった。