どうやってそこまできたのだろう。
ダンテ達よりも先のフロアに到着した女はゆっくりとその歩みを進めていた。
その周りにはじりじりと悪魔が集まりつつある。

突如目の前に降って沸く悪魔の斬撃を、女は紙一重で避けながら銃弾を撃ち込んでいく。
そして、悪魔が突き刺して来た鎌の柄の部分に足を乗せ、器用にジャンプしたり体をのけ反らせてかわした。

「ヤァ！！」

柄の棒部分に足を組むようにして座りながら、女は掛け声と共に悪魔をまとめて吹き飛ばした。

たいした足技だ。

それでもその魂を狩り取ろうと、女に近寄っていく悪魔達。
そんな悪魔の口に女は手榴弾をくわえさせ、前方に思い切り蹴り飛ばした。

悪魔が塵も残さず爆発する。
爆風と共に悪魔は、女ともども空中に飛び上がった。

そんな中でも悪魔に弾丸を放つのを忘れない彼女は、ダンテに劣らないであろう戦闘スキルを持っているといえよう。

高い場所にあった棒を足場と軸に、鉄棒運動の選手のように回転をかけ悪魔にさらに追撃の銃弾を撃ちこむ。
そこから逆さのまま、棒を片手でつかみ、もう片手で連射していく。
体のバランス感覚も良い。

そのまま下へ落ちていくが、わざとなのかか事故なのか足が棒に引っかかった。

女はそこで、大事そうに持っていたミサイルランチャーを構えると、地面に向かって撃ちこみ、自分は上空へと飛び上がった。

そのミサイルの威力に、悪魔はひとたまりもなく消し飛んだ。
余裕で着地すると、ミサイルランチャーを抱え直し、女は先へ急いでいった。

ディーヴァが見たのなら、きっと人類最強だと思うだろう。
それは間違いない。