mission 5:noisy twins ~アグニとルドラ~
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「あれっ?」
手を握っていたはずのダンテが消えた。
ダンテしか入るのを許されなかったようで、ディーヴァは入れずそこにおいてけぼりにされてしまったのだ。
「ちょっと!え、ダンテ!?あたしを置いていかないでよぉぉぉぉ!!」
魔方陣のあった場所を手で叩きながら、ディーヴァは叫んだ。
数分後……。
「はぁ…」
膝を抱えて座り込みふてくされるディーヴァの前に、ダンテは戻ってきた。
珍しい。
ダンテがため息を吐いている。
ため息を吐きたいのはこっちも同じだが、ディーヴァはそのくたびれた様子に気になって聞いた。
「お帰り。ため息なんか吐いてどうしたの?」
「さっきの道化野郎と遊んできた。
勝てはしたが、馬鹿にされた感じがあってな。ったく、イライラさせやがって」
「そ、そう……」
疲労感と憤慨感たっぷりで答えるダンテに、ディーヴァは自分の気持ちも忘れ、心中お察しします、と言った風に返事することしかできなかった。
***
天文盤を手に入れた二人は、それをはめられるであろう、広間に戻った。
使用する箇所を見つけたディーヴァがダンテを引っ張りしっかりと嵌め込む。
壁の中に埋め込まれた大きな歯車がカラカラと回りだした。
すると、石柱が引っ込み、通れる場所が出来た。
そして中央には赤く輝く飛翔盤が現れる。
上から見下ろしたディーヴァが不思議そうな顔をした。
「わ、何あれ?」
「わからねー、ちょっと見てくる」
「え、危な……」
制止を聞かず、高いところから事も無げに飛び降りたダンテは、怪我をすることもなく下に着地した。
「悪魔ってホントに体が丈夫過ぎ……」
直後、そのままポーンとダンテが跳ねて戻ってきた。
「ただいま」
「早っ!まるでトランポリンみたいだね」
「ああ、結構楽しいぞ。ディーヴァもどうだ?」
「あたしは遠慮しとく。どうしても必要になった時に使うね」
ダンテの申し出を断ると、二人揃って通行可能になったところを目指した。
そこには変わった形の槍のような物が置かれてあった。
長い柄の先にはフォークのような三叉の刃がついている。
「なんだこりゃ」
「見せて」
掴みあげて観察していたダンテがディーヴァに渡す。
案外軽かった。
「ヴァジュラだね」
「ヴァジュラ?」
「金剛杵とか三鈷杵って言われてて、とっても硬い金属で出来てる雷を操る古代インドの武器だよ。
……そうだなぁ、どっちかっていうと武器じゃなくて宗教で使うやつかなあ」
「物知りだな」
「ちょっと学校の宗教学で、ね。でもこの軽さは本物じゃないみたい」
こんこん、と身を叩く。
中は空洞か、軽い音しかでなかった。
「なんだ。武器にならないのか?」
「悪魔には効かないんじゃない?ただの装飾品だよ」
置いてあったところに戻そうとしたディーヴァの頭にまたなにかの考えがよぎり、その手がピタリと止まる。
「どした?」
「そういえば、像がいっぱい襲ってきた部屋に稲妻を制する力と引き換えがなんたら~ってあったよね」
「そうだっけか。物覚えがいいこって。ほーんと、ディーヴァはオレ専用の頭脳だな!」
笑って言うダンテに、ディーヴァは抱え直したヴァジュラをつんつんと刺した。
チクッとして多少痛い。
「少しくらい頭使えば?ダンテの脳みそ筋肉になっちゃうよ。
だからジェスターさんに頭悪いって言われちゃうのに……」
「余計なお世話だ」
手を握っていたはずのダンテが消えた。
ダンテしか入るのを許されなかったようで、ディーヴァは入れずそこにおいてけぼりにされてしまったのだ。
「ちょっと!え、ダンテ!?あたしを置いていかないでよぉぉぉぉ!!」
魔方陣のあった場所を手で叩きながら、ディーヴァは叫んだ。
数分後……。
「はぁ…」
膝を抱えて座り込みふてくされるディーヴァの前に、ダンテは戻ってきた。
珍しい。
ダンテがため息を吐いている。
ため息を吐きたいのはこっちも同じだが、ディーヴァはそのくたびれた様子に気になって聞いた。
「お帰り。ため息なんか吐いてどうしたの?」
「さっきの道化野郎と遊んできた。
勝てはしたが、馬鹿にされた感じがあってな。ったく、イライラさせやがって」
「そ、そう……」
疲労感と憤慨感たっぷりで答えるダンテに、ディーヴァは自分の気持ちも忘れ、心中お察しします、と言った風に返事することしかできなかった。
***
天文盤を手に入れた二人は、それをはめられるであろう、広間に戻った。
使用する箇所を見つけたディーヴァがダンテを引っ張りしっかりと嵌め込む。
壁の中に埋め込まれた大きな歯車がカラカラと回りだした。
すると、石柱が引っ込み、通れる場所が出来た。
そして中央には赤く輝く飛翔盤が現れる。
上から見下ろしたディーヴァが不思議そうな顔をした。
「わ、何あれ?」
「わからねー、ちょっと見てくる」
「え、危な……」
制止を聞かず、高いところから事も無げに飛び降りたダンテは、怪我をすることもなく下に着地した。
「悪魔ってホントに体が丈夫過ぎ……」
直後、そのままポーンとダンテが跳ねて戻ってきた。
「ただいま」
「早っ!まるでトランポリンみたいだね」
「ああ、結構楽しいぞ。ディーヴァもどうだ?」
「あたしは遠慮しとく。どうしても必要になった時に使うね」
ダンテの申し出を断ると、二人揃って通行可能になったところを目指した。
そこには変わった形の槍のような物が置かれてあった。
長い柄の先にはフォークのような三叉の刃がついている。
「なんだこりゃ」
「見せて」
掴みあげて観察していたダンテがディーヴァに渡す。
案外軽かった。
「ヴァジュラだね」
「ヴァジュラ?」
「金剛杵とか三鈷杵って言われてて、とっても硬い金属で出来てる雷を操る古代インドの武器だよ。
……そうだなぁ、どっちかっていうと武器じゃなくて宗教で使うやつかなあ」
「物知りだな」
「ちょっと学校の宗教学で、ね。でもこの軽さは本物じゃないみたい」
こんこん、と身を叩く。
中は空洞か、軽い音しかでなかった。
「なんだ。武器にならないのか?」
「悪魔には効かないんじゃない?ただの装飾品だよ」
置いてあったところに戻そうとしたディーヴァの頭にまたなにかの考えがよぎり、その手がピタリと止まる。
「どした?」
「そういえば、像がいっぱい襲ってきた部屋に稲妻を制する力と引き換えがなんたら~ってあったよね」
「そうだっけか。物覚えがいいこって。ほーんと、ディーヴァはオレ専用の頭脳だな!」
笑って言うダンテに、ディーヴァは抱え直したヴァジュラをつんつんと刺した。
チクッとして多少痛い。
「少しくらい頭使えば?ダンテの脳みそ筋肉になっちゃうよ。
だからジェスターさんに頭悪いって言われちゃうのに……」
「余計なお世話だ」