mission 3:fierce ice dog ~ケルベロス~
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「貴様……人間ではないな!」
ケルベロスは後ろに下がってダンテに唸る。
その頭には今や赤い瞳を持つ一つの頭しか残っていない。
「さあ?自分でもよく分からなくてね」
肩をすくめて答えるダンテ。
「いずれにせよ、貴様は力を示した。貴様を認めよう。我が魂を手に先へと進め!我が牙の加護を!」
更に唸り声をあげて、ケルベロスは冷気と共に輝く魔具へと変貌する。
ダンテは手を伸ばしてゆっくりと手にした。
それはダンテの手の中で、水色の冷たい氷のような三氷棍に変わる。
しばらく眺めて質感を味わったダンテが、体を凍えさせた氷がようやく溶け、こちらに寄ってきたディーヴァに向き直った。
「ふーん……。ディーヴァ、ちょっと離れてろ」
「え、このくらい?」
不思議に思いながら後退する。
「もっと」
言われたディーヴァは更に下がった。
………かなり下がった気がする。
「えっと……これでいい?」
「よし!」
不安気にダンテの様子を伺うディーヴァ。
それを確認したダンテは、嬉しそうにブンブンと三氷棍を振り回しだした。
まるでカンフー映画のアクションシーン……いや、それ以上の技術に見える。
「ホゥ!アタッ!ハァア!」
その様子たるや、新しい玩具を貰って遊ぶ子どものようなやんちゃぶりだ。
「……イカすぜ」
これをやるために、ディーヴァは離れさせられたようだ。
「何かと思えば、それがやりたかっただけ!?」
しかしいくら何でも、三つの棍がついているというのに、ダンテに一つも当たらないのが不思議である。
見ていたのでわかるが、三氷棍は戦っていた悪魔のケルベロスが変身したものである。
「それってダンテの力量だけじゃなくて、ケルベロスさんが当たらないように上手くコントロールしてるでしょ……絶対」
ディーヴァの見解では、こうなった。
満足したダンテは、寒そうに震えたままのディーヴァをぎゅっと抱き締めると、先を向いた。
「まぁいいじゃねぇか。風邪ひかないように、さっさと先に行くぞ」
「ん」
バリーン!
進行方向を向いた途端に、入口の氷を突き破り、バイクに乗った女が侵入してきた。
二人に氷の破片が降り注ぐ。
「ひゃあ!」
ダンテはディーヴァを抱えてさっと避け、事なきを得る。
「あんたもパーティかい?慌ててるが招待状はお持ちで?」
女は着地後、止まってこちらも向かずに抱えたランチャーを後ろ……ダンテの方面へ撃ってきた。
向かってきたミサイルを紙一重で避けたダンテは、まるでスケボーのようにそれに飛び乗り、乗りこなした。
…ディーヴァを抱えたまま。
「ウォーゥ!フッフーゥ!!」
「ぎゃああああ!!なんであたしまでぇぇええ!!」
乗り捨てたミサイルは天井を突き破り爆発した。
ミサイルの最後を見届けたダンテは「ウォウ!」と、叫び声をあげると荒い呼吸を繰り返すディーヴァの背を撫でた。
「はぁはぁ……何で、スケボーごっこなの……」
「んー、人生には刺激が必要だろ?」
「こんな刺激は要りません!」
ぴしゃりと言い放つ。
「こっちには見ての通り、非常に恐がりなお姫様がいるんでな。もう少し落ち着いた登場してくれると助かる」
「……ダンテの行動のがよっぽど恐い」
「ハッハー!」
ダンテの言葉に睨みながら振り向いた女の瞳はヘテクロミアだった。
どこかで見た気がする。
「あれ、デジャヴ……?」
訝しげなディーヴァをよそに、女はダンテを轢き殺す勢いで猛進、そのまま天井付近に空いた穴から中へとダイブしていった。
「こういう展開も悪くない、か……」
そう呟くと、ダンテ達も中へと向かった。
「ていうか、ケルベロスさん。門番役、この後に誰か来た時どうするの?さっきのバイクの女の人みたいにさ……」
『……知らぬ』
「そもそももう来ないんじゃないか……?」
「えー!なんか無駄に戦った気がする……」
●あとがき
壁ドンとキスのシーンが個人的に好きです。
でも戦闘シーンも書くのは疲れるけどとても好きです。
ケルベロスは後ろに下がってダンテに唸る。
その頭には今や赤い瞳を持つ一つの頭しか残っていない。
「さあ?自分でもよく分からなくてね」
肩をすくめて答えるダンテ。
「いずれにせよ、貴様は力を示した。貴様を認めよう。我が魂を手に先へと進め!我が牙の加護を!」
更に唸り声をあげて、ケルベロスは冷気と共に輝く魔具へと変貌する。
ダンテは手を伸ばしてゆっくりと手にした。
それはダンテの手の中で、水色の冷たい氷のような三氷棍に変わる。
しばらく眺めて質感を味わったダンテが、体を凍えさせた氷がようやく溶け、こちらに寄ってきたディーヴァに向き直った。
「ふーん……。ディーヴァ、ちょっと離れてろ」
「え、このくらい?」
不思議に思いながら後退する。
「もっと」
言われたディーヴァは更に下がった。
………かなり下がった気がする。
「えっと……これでいい?」
「よし!」
不安気にダンテの様子を伺うディーヴァ。
それを確認したダンテは、嬉しそうにブンブンと三氷棍を振り回しだした。
まるでカンフー映画のアクションシーン……いや、それ以上の技術に見える。
「ホゥ!アタッ!ハァア!」
その様子たるや、新しい玩具を貰って遊ぶ子どものようなやんちゃぶりだ。
「……イカすぜ」
これをやるために、ディーヴァは離れさせられたようだ。
「何かと思えば、それがやりたかっただけ!?」
しかしいくら何でも、三つの棍がついているというのに、ダンテに一つも当たらないのが不思議である。
見ていたのでわかるが、三氷棍は戦っていた悪魔のケルベロスが変身したものである。
「それってダンテの力量だけじゃなくて、ケルベロスさんが当たらないように上手くコントロールしてるでしょ……絶対」
ディーヴァの見解では、こうなった。
満足したダンテは、寒そうに震えたままのディーヴァをぎゅっと抱き締めると、先を向いた。
「まぁいいじゃねぇか。風邪ひかないように、さっさと先に行くぞ」
「ん」
バリーン!
進行方向を向いた途端に、入口の氷を突き破り、バイクに乗った女が侵入してきた。
二人に氷の破片が降り注ぐ。
「ひゃあ!」
ダンテはディーヴァを抱えてさっと避け、事なきを得る。
「あんたもパーティかい?慌ててるが招待状はお持ちで?」
女は着地後、止まってこちらも向かずに抱えたランチャーを後ろ……ダンテの方面へ撃ってきた。
向かってきたミサイルを紙一重で避けたダンテは、まるでスケボーのようにそれに飛び乗り、乗りこなした。
…ディーヴァを抱えたまま。
「ウォーゥ!フッフーゥ!!」
「ぎゃああああ!!なんであたしまでぇぇええ!!」
乗り捨てたミサイルは天井を突き破り爆発した。
ミサイルの最後を見届けたダンテは「ウォウ!」と、叫び声をあげると荒い呼吸を繰り返すディーヴァの背を撫でた。
「はぁはぁ……何で、スケボーごっこなの……」
「んー、人生には刺激が必要だろ?」
「こんな刺激は要りません!」
ぴしゃりと言い放つ。
「こっちには見ての通り、非常に恐がりなお姫様がいるんでな。もう少し落ち着いた登場してくれると助かる」
「……ダンテの行動のがよっぽど恐い」
「ハッハー!」
ダンテの言葉に睨みながら振り向いた女の瞳はヘテクロミアだった。
どこかで見た気がする。
「あれ、デジャヴ……?」
訝しげなディーヴァをよそに、女はダンテを轢き殺す勢いで猛進、そのまま天井付近に空いた穴から中へとダイブしていった。
「こういう展開も悪くない、か……」
そう呟くと、ダンテ達も中へと向かった。
「ていうか、ケルベロスさん。門番役、この後に誰か来た時どうするの?さっきのバイクの女の人みたいにさ……」
『……知らぬ』
「そもそももう来ないんじゃないか……?」
「えー!なんか無駄に戦った気がする……」
●あとがき
壁ドンとキスのシーンが個人的に好きです。
でも戦闘シーンも書くのは疲れるけどとても好きです。