mission 3:fierce ice dog ~ケルベロス~
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ラブプラネットから出た2人は、スラム13番通りを歩いている。
「ここもずいぶん崩れてる……」
「元からこんな感じでもあるけどな」
「まあスラムだもんね」
そのスラム13番通りの奥にそれは建っていた。
突如としてニョキニョキと生えてきた塔。
自由の女神とどちらが高いだろうか。
「うわ、間近で見るとホントに高いね。これ本当に登「本当に登る。なんなら翼で先に登ってもいいぞ」いやだよ、あの鯨が怖いもん。そもそもあたしの羽は飛べないしぃー」
「飛べないならしゃーない。それに……あれも悪魔だしな」
近くで見ると、飛んでいる鯨のような物もずいぶん大きく見えた。
その巨体で、空に浮かぶ満月を覆い隠している。
「っていうか今夜満月だったんだ……だから、ダンテったら悪魔の顔してたんだね」
嫌そうに満月を仰いでからダンテをじっと見る。
「なんだよ、もう何にもしねえよ……」
ダンテはずいぶんと警戒されてしまったようだった。
二人が進むと入り口が見えてきた。
入ったらもう戻れない気がする。
「何度も聞くけど行「尻尾巻いて逃げるのか?」巻くような尻尾なんてありません!」
「だったら、覚悟を決めろ」
「ううう、いやだよぉ~」
ずるずると引きずられるような形でディーヴァはダンテと門を潜った。
***
塔へ入った二人を出迎えたのは、氷漬けになった何かだった。
そこから漂う冷気が肌ビシビシと伝わってくる。
「さむーぅ」
季節は冬だ、それなのに更にこれでは寒すぎる。
ディーヴァはぶるりと震え、足を擦り合わせた。
見兼ねたダンテがコートを手渡す。
「着てろ」
「いや、ダンテそれ脱いだら半裸だからね?我慢するから着ててよ、見てるこっちが寒いってば」
嬉しいけれど、半裸状態のダンテとは歩きたくないというのが本音だ。
ディーヴァは突き返した。
だが、一度脱いだ服を着直すのは男の沽券に関わるのか、ダンテは無理にディーヴァに着せようとする。
「いいから着ーてーろーよー!」
「いーやーだー!おまわりさんここです!……露出狂って呼ぶよ!」
「じゃあいい」
実を言えば男の沽券がどーだこーだではない。
ただ単に自分のコートを羽織ったディーヴァが見たかっただけである。
彼シャツのコートバージョン、と言ったところか。
だが、露出狂と言われるのは絶対に嫌だ。
ダンテはしょんぼりしながらコートを着た。
ダンテ達が騒ぎまくったからか、地鳴りと共に、氷像と化していた何かの氷が割れた。
中から現れた巨大な生き物に、ディーヴァは尻餅をつき、見上げる。
「はわわわわ……」
それは頭が三つある大きな犬だった。
左の頭が緑色の瞳を持ち、中央の頭が赤い瞳、右の頭が青の瞳を持っていて、どの頭もダンテとディーヴァを睨みつけていた。
こいつは地獄の番犬と言われるケルベロスではないか。
「グオオオオ!!」
地鳴りと共にこちらへ進みんできたケルベロスは、雄たけびをあげて周りに落ちた氷を飛ばしてくる。
短く悲鳴をあげたディーヴァを守りながらダンテはそれを剣で真っ二つに斬った。
「あっぶねぇな、大事なdarlingに当たったらどうすんだ」
「立ち去れ人間!此処は禁じられし魔の領域!力なき者に立ち入る資格などない!」
鎖があってここまで届きはしないが、すぐそばまで牙が迫っている。
今にも噛みつかれ……いや、噛み千切られそうでこわい。
寒さと恐怖でダンテにしがみつくディーヴァ。
こんなところにいたら、この巨大な口でぺろりと食べられてしまいそうである。
ディーヴァは入口に戻ろうとダンテに勧めた。
「じゃ、じゃあ、帰ろっか!!ね、ダン……」
だが、ダンテはそれを無視して挑発する。
「こりゃ珍しい。おしゃべりワンちゃんか。ワンちゃんコンクールに出てみたら?優勝間違いなしだろうぜ」
「愚弄する気か、人間風情が!」
ケルベロスは口から勢いよく氷霧を吐きだすと、ダンテ達が入ってきた入口を封鎖した。
これで二人には逃げ場がない。
「ぎゃー!なに挑発してんの!逃げられないじゃないの!!」
「落ち着けよディーヴァ、ワンちゃんもな。散歩の時間にでもなったか?いいコだな、ほらどうした?」
「後悔するぞ小僧!」
神経逆なでするのはやめてほしい、切にそう思う。
うなり声をあげケルベロスは怒りだした。
「ショウタイムって奴だ」
「あ……あたしは違うんで!攻撃してこないで!!」
自分は関係ない!と逃げようとするディーヴァとは反対に、ダンテは相手を煽りに煽って「来いよ」と笑う。
これが戦闘開始の合図となった。
「ここもずいぶん崩れてる……」
「元からこんな感じでもあるけどな」
「まあスラムだもんね」
そのスラム13番通りの奥にそれは建っていた。
突如としてニョキニョキと生えてきた塔。
自由の女神とどちらが高いだろうか。
「うわ、間近で見るとホントに高いね。これ本当に登「本当に登る。なんなら翼で先に登ってもいいぞ」いやだよ、あの鯨が怖いもん。そもそもあたしの羽は飛べないしぃー」
「飛べないならしゃーない。それに……あれも悪魔だしな」
近くで見ると、飛んでいる鯨のような物もずいぶん大きく見えた。
その巨体で、空に浮かぶ満月を覆い隠している。
「っていうか今夜満月だったんだ……だから、ダンテったら悪魔の顔してたんだね」
嫌そうに満月を仰いでからダンテをじっと見る。
「なんだよ、もう何にもしねえよ……」
ダンテはずいぶんと警戒されてしまったようだった。
二人が進むと入り口が見えてきた。
入ったらもう戻れない気がする。
「何度も聞くけど行「尻尾巻いて逃げるのか?」巻くような尻尾なんてありません!」
「だったら、覚悟を決めろ」
「ううう、いやだよぉ~」
ずるずると引きずられるような形でディーヴァはダンテと門を潜った。
***
塔へ入った二人を出迎えたのは、氷漬けになった何かだった。
そこから漂う冷気が肌ビシビシと伝わってくる。
「さむーぅ」
季節は冬だ、それなのに更にこれでは寒すぎる。
ディーヴァはぶるりと震え、足を擦り合わせた。
見兼ねたダンテがコートを手渡す。
「着てろ」
「いや、ダンテそれ脱いだら半裸だからね?我慢するから着ててよ、見てるこっちが寒いってば」
嬉しいけれど、半裸状態のダンテとは歩きたくないというのが本音だ。
ディーヴァは突き返した。
だが、一度脱いだ服を着直すのは男の沽券に関わるのか、ダンテは無理にディーヴァに着せようとする。
「いいから着ーてーろーよー!」
「いーやーだー!おまわりさんここです!……露出狂って呼ぶよ!」
「じゃあいい」
実を言えば男の沽券がどーだこーだではない。
ただ単に自分のコートを羽織ったディーヴァが見たかっただけである。
彼シャツのコートバージョン、と言ったところか。
だが、露出狂と言われるのは絶対に嫌だ。
ダンテはしょんぼりしながらコートを着た。
ダンテ達が騒ぎまくったからか、地鳴りと共に、氷像と化していた何かの氷が割れた。
中から現れた巨大な生き物に、ディーヴァは尻餅をつき、見上げる。
「はわわわわ……」
それは頭が三つある大きな犬だった。
左の頭が緑色の瞳を持ち、中央の頭が赤い瞳、右の頭が青の瞳を持っていて、どの頭もダンテとディーヴァを睨みつけていた。
こいつは地獄の番犬と言われるケルベロスではないか。
「グオオオオ!!」
地鳴りと共にこちらへ進みんできたケルベロスは、雄たけびをあげて周りに落ちた氷を飛ばしてくる。
短く悲鳴をあげたディーヴァを守りながらダンテはそれを剣で真っ二つに斬った。
「あっぶねぇな、大事なdarlingに当たったらどうすんだ」
「立ち去れ人間!此処は禁じられし魔の領域!力なき者に立ち入る資格などない!」
鎖があってここまで届きはしないが、すぐそばまで牙が迫っている。
今にも噛みつかれ……いや、噛み千切られそうでこわい。
寒さと恐怖でダンテにしがみつくディーヴァ。
こんなところにいたら、この巨大な口でぺろりと食べられてしまいそうである。
ディーヴァは入口に戻ろうとダンテに勧めた。
「じゃ、じゃあ、帰ろっか!!ね、ダン……」
だが、ダンテはそれを無視して挑発する。
「こりゃ珍しい。おしゃべりワンちゃんか。ワンちゃんコンクールに出てみたら?優勝間違いなしだろうぜ」
「愚弄する気か、人間風情が!」
ケルベロスは口から勢いよく氷霧を吐きだすと、ダンテ達が入ってきた入口を封鎖した。
これで二人には逃げ場がない。
「ぎゃー!なに挑発してんの!逃げられないじゃないの!!」
「落ち着けよディーヴァ、ワンちゃんもな。散歩の時間にでもなったか?いいコだな、ほらどうした?」
「後悔するぞ小僧!」
神経逆なでするのはやめてほしい、切にそう思う。
うなり声をあげケルベロスは怒りだした。
「ショウタイムって奴だ」
「あ……あたしは違うんで!攻撃してこないで!!」
自分は関係ない!と逃げようとするディーヴァとは反対に、ダンテは相手を煽りに煽って「来いよ」と笑う。
これが戦闘開始の合図となった。