mission 3:fierce ice dog ~ケルベロス~
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ねちょ。
出入り口に向かうダンテの足元がぬかるんでいる。
建物内なのにおかしい。
「ん?」
疑問に思ったダンテが立ち止まって靴裏を見ると、赤いものがべっとりとついていた。
「……ひっ」
それを見たディーヴァが短く悲鳴を上げる。
靴裏だけではない。
敷かれている赤い絨毯にそれはしみこみ、赤からどす黒く変色させているのだ。
それは大量の血だった。
まだ乾いていないのか、踏んだことで染み出して靴裏についたのだ。
「あーあ、お楽しみの最中にやられたらしい」
ダンテは嫌そうに、乾いている絨毯部分で何事もなかったかのように血を落とした。
「『色欲』にでもやられたか?ここはそういう場所だしな」
色欲、つまりヘル=ラストのことだ。
その瞬間、上から悪魔が降ってきた。
雄たけびをあげ降り立った悪魔は赤ではなく白を身にまとい、目を服と同じ白で覆っていた。
ヘル=ラストではなかったようだ。
「いや、ちょっと違うみたいだ」
のんびりと悪魔の動向を探るダンテとは反対に、ディーヴァは置いてあったテーブルの下へと隠れた。
「テーブルの下、せまっ!」
「おし、早速踊ろうか!」
ダンテは再びリベリオンを構えると、スティンガーで悪魔の群れへ一気に間合いを詰めた。
だが、今までの悪魔とは違い、瞬間移動という高等技術を使って避けられてしまった。
「逃げ足が速いな!」
逃げ足というか砂である。
悪魔は一瞬にして砂へと変わり、違う場所の砂に移動して再び肉体を得た。
出現ポイントはダンテの目の前であり、気がついた時にはすでに鎌をふりかぶっている。
だがそれを避けられぬダンテではない。
それでもいつまでもそうされるとイライラする。
「砂なんか使って移動するなんて、てめえらなんつー面倒くさがりだ!」
「ダンテには言われたくないと思うよー」
面倒くさがりなそんな悪魔には怠惰の名を冠するものとして、ヘル=スロウスという名を与えたい。
肯定の言葉の代わりにと、スロウスはディーヴァの目の前に瞬間移動した。
突如現れた悪魔のドアップに気を失いそうになる。
「きゃあああ!!」
「おっと。今はオレとのダンスタイムだろ?Blast off!」
ダンテはスティンガー戦法は止めにし、剣を下から振り上げた。
ハイタイムジャンプという剣技だ。
それによりディーヴァの目の前からスロウスは消え失せ、宙に浮いた。
ほどよくポールの周りに集まったスロウスを見たダンテはいいことを思いついた。
ダンテは勢いをつけてポールに飛びつくと、一回二回三回…ぐるぐるとポール廻しを披露した。
「ヒャッハー!!」
ポールを軸に回転したダンテの足は、敵を勢いよく弾き飛ばす。
気分爽快だった。
「あ、やべ」
だが、ダンテは楽しくともその余波がディーヴァにも飛んでしまった。
弾け飛んだ悪魔があたり、ディーヴァの隠れるテーブルが破壊されたのだ。
「真面目にやってよー!!」
耳をふさいできゃーきゃー言いながらダメ出しを施す。
ダンテは目線で謝ると、まだまだ倒れないスロウスに向き直った。
「タフだな、これならどうだ?」
今回初めて使うショットガンだ。
「練習台になってもらうぜ」
大きな音を立てて放たれた弾丸が悪魔に着弾した。
威力の高い弾薬によりふっ飛んだ悪魔はそのまま砂となった。
「何だよ、あっけねぇな……」
「ダンテのバカ!」
「いてっ」
脛をげし、と蹴られた。
悪魔がいなくなったのを確認したディーヴァによる攻撃である。
「そこは痛ぇぞ……」
「痛くしてるの!
もうこんなとこいたくない。はやく行こうよ〜」
ドアに向かうディーヴァの目に、何かを引きずったらしい血の跡が飛び込んできた。
その後は上のカーテンの向こうに続いている。
先ほどの悪魔は確かカーテンの辺りから出て来た気がする、つまりあの向こうには……。
考えてぞっとする。
「ねえダンテ、上って何があるの?」
「ウェイティングルームだな。客とここの女が待ち合わせするところだ」
「そう……かわいそうに」
客、ここに勤める女性……もしくはその両方があの中では亡くなっているかもしれない。
ここの女性達のような人間に腹を立てたこともあったが、死んでいい人間なんてこの世にいないのだ。
ディーヴァは密やかに十字を切った。
出入り口に向かうダンテの足元がぬかるんでいる。
建物内なのにおかしい。
「ん?」
疑問に思ったダンテが立ち止まって靴裏を見ると、赤いものがべっとりとついていた。
「……ひっ」
それを見たディーヴァが短く悲鳴を上げる。
靴裏だけではない。
敷かれている赤い絨毯にそれはしみこみ、赤からどす黒く変色させているのだ。
それは大量の血だった。
まだ乾いていないのか、踏んだことで染み出して靴裏についたのだ。
「あーあ、お楽しみの最中にやられたらしい」
ダンテは嫌そうに、乾いている絨毯部分で何事もなかったかのように血を落とした。
「『色欲』にでもやられたか?ここはそういう場所だしな」
色欲、つまりヘル=ラストのことだ。
その瞬間、上から悪魔が降ってきた。
雄たけびをあげ降り立った悪魔は赤ではなく白を身にまとい、目を服と同じ白で覆っていた。
ヘル=ラストではなかったようだ。
「いや、ちょっと違うみたいだ」
のんびりと悪魔の動向を探るダンテとは反対に、ディーヴァは置いてあったテーブルの下へと隠れた。
「テーブルの下、せまっ!」
「おし、早速踊ろうか!」
ダンテは再びリベリオンを構えると、スティンガーで悪魔の群れへ一気に間合いを詰めた。
だが、今までの悪魔とは違い、瞬間移動という高等技術を使って避けられてしまった。
「逃げ足が速いな!」
逃げ足というか砂である。
悪魔は一瞬にして砂へと変わり、違う場所の砂に移動して再び肉体を得た。
出現ポイントはダンテの目の前であり、気がついた時にはすでに鎌をふりかぶっている。
だがそれを避けられぬダンテではない。
それでもいつまでもそうされるとイライラする。
「砂なんか使って移動するなんて、てめえらなんつー面倒くさがりだ!」
「ダンテには言われたくないと思うよー」
面倒くさがりなそんな悪魔には怠惰の名を冠するものとして、ヘル=スロウスという名を与えたい。
肯定の言葉の代わりにと、スロウスはディーヴァの目の前に瞬間移動した。
突如現れた悪魔のドアップに気を失いそうになる。
「きゃあああ!!」
「おっと。今はオレとのダンスタイムだろ?Blast off!」
ダンテはスティンガー戦法は止めにし、剣を下から振り上げた。
ハイタイムジャンプという剣技だ。
それによりディーヴァの目の前からスロウスは消え失せ、宙に浮いた。
ほどよくポールの周りに集まったスロウスを見たダンテはいいことを思いついた。
ダンテは勢いをつけてポールに飛びつくと、一回二回三回…ぐるぐるとポール廻しを披露した。
「ヒャッハー!!」
ポールを軸に回転したダンテの足は、敵を勢いよく弾き飛ばす。
気分爽快だった。
「あ、やべ」
だが、ダンテは楽しくともその余波がディーヴァにも飛んでしまった。
弾け飛んだ悪魔があたり、ディーヴァの隠れるテーブルが破壊されたのだ。
「真面目にやってよー!!」
耳をふさいできゃーきゃー言いながらダメ出しを施す。
ダンテは目線で謝ると、まだまだ倒れないスロウスに向き直った。
「タフだな、これならどうだ?」
今回初めて使うショットガンだ。
「練習台になってもらうぜ」
大きな音を立てて放たれた弾丸が悪魔に着弾した。
威力の高い弾薬によりふっ飛んだ悪魔はそのまま砂となった。
「何だよ、あっけねぇな……」
「ダンテのバカ!」
「いてっ」
脛をげし、と蹴られた。
悪魔がいなくなったのを確認したディーヴァによる攻撃である。
「そこは痛ぇぞ……」
「痛くしてるの!
もうこんなとこいたくない。はやく行こうよ〜」
ドアに向かうディーヴァの目に、何かを引きずったらしい血の跡が飛び込んできた。
その後は上のカーテンの向こうに続いている。
先ほどの悪魔は確かカーテンの辺りから出て来た気がする、つまりあの向こうには……。
考えてぞっとする。
「ねえダンテ、上って何があるの?」
「ウェイティングルームだな。客とここの女が待ち合わせするところだ」
「そう……かわいそうに」
客、ここに勤める女性……もしくはその両方があの中では亡くなっているかもしれない。
ここの女性達のような人間に腹を立てたこともあったが、死んでいい人間なんてこの世にいないのだ。
ディーヴァは密やかに十字を切った。