mission 19:Jack pod ~兄弟共闘~
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しかし、さすがのダンテにも疲労が見え始めた。
やはりスパーダの力を取り込んだだけのことはある。
その力は無尽蔵ということらしい。
こればかりはディーヴァから力を貰おうが回復しようがない、そんな疲れだ。
「うわーんあたしやっぱり来ない方がよかったかもぉぉぉ!」
何を今さら。
手を焼いているダンテに、ディーヴァまで負けを覚悟している。
「無駄だ!貴様の力は半人半魔の不完全な物!スパーダの真の力には及ぶはずもない!」
そんな二人を嘲笑うアーカムが憎たらしい。
ダンテは息を切らせながらもどうぶん殴ろうか考えていた。
その手がダンテを握りつぶそうと伸びる。
素早い動きにダンテは動けない。
「ダンテーッ!!」
ディーヴァが叫んだ時だ。
伸ばされた腕は、何者かの放った鋭い一太刀によって切り落とされてしまった。
スッパリと体から離れたその腕は、落ちてもなおピクピクと動いていた。
「―何だ?」
その場にいた者達が、斬撃が飛んできた方向を見上げる。
高い塔の上にいるその男がゆっくりと顔をあげた。
ダンテの兄、バージルだった。
「バージルさん!」
ぱあっ!っとディーヴァの表情が明るくなる。
それと反対にアーカムは苦々しく叫んだ。
「貴様!」
「返してもらうぞ。貴様には過ぎた力だ」
バージルは立ち上がって閻魔刀をアーカムに向ける。
彼がここに現れたのは、己の力……フォースエッジとアミュレットを取り返すという目的のためだ。
ディーヴァを助けるのもそこには含まれているかもしれない。
それを証拠に、飛び上がってダンテとディーヴァの間に着地したバージルはダンテの胸元に閻魔刀の切っ先をまっすぐ向けた。
「こんなところまでディーヴァを連れて来おって。貴様、いったい何を考えている……」
苦々し気につぶやくバージルが言う、もっともな意見にダンテは何も言えず押し黙る。
ディーヴァ本人が慌てたようにその間に入った。
「いいの、バージルさん。あたしも来たがったから……」
「天使であるお前がこの魔界にか?ダンテをかばわなくともいい。
それと、ディーヴァ……俺を呼ぶのに『さん』などつけてくれるな」
鼻で笑ってから、呼び方を変えさせるバージル。
ダンテが呼び捨てであるのに対し、自分がさんづけで呼ばれているのがずっと気に入らなかった。
バージルもダンテ同様、嫉妬していたのである。
「バージルでいい」
「バー、ジル?」
「ああ、ディーヴァ……。もう一度名を呼んでくれ……」
「バージル……」
「ディーヴァ……」
じっと見つめ合うバージルとディーヴァ。
二人の間には甘い空気が漂っていた。
そしてそれをよしとしない者がここに1人。
「だあああああ!甘い空気だすなっての!敵地の真ん中だぞ!それにディーヴァは、オ・レ・の!!」
ダンテがバージルとディーヴァの間に無理やり入り、二人を引き離す。
バージルはダンテの手をバシンと振り払い、ディーヴァは自分の行動を恥じて目をそらした。
「つーか、今さらノコノコ出てきて主役気取りかよ」
「では、アレがメインイベントに相応しいと?」
バージルの言う『アレ』を見やる。
切り落とされた腕を拾ってくっつける、スライムもどきとなったアーカムだ。
「言われてみれば……確かにそうだ」
メインイベントといえば、ディーヴァの取り合いともとれるバージルとの決着をつけることの方が、よりそれらしい物に感じられた。
ライバルの敵は自分の敵。
二人は無言だったが、目的は同じだと頷き合い、打倒アーカム!と、ここに共闘する考えがまとまった。
「私に勝つつもりか?貴様らの父に――スパーダの力に!」
「気付いているはずだ。貴様ではその力を制御しきれない……。
しかも天使の血を取り入れたことで、さらに強大となったその魔力……その行動こそがあだとなったな」
バージルが指をさして言う。
言っている間にもあふれんばかりにアーカムは増えすぎた力を垂れ流し続けている。
「そうだな。ディーヴァの力を食いすぎて、こいつ太り過ぎだぜ。でも、言うだけ無駄ってこった」
ダンテは再びリベリオンを構えた。
「体で気づかせなきゃな!」
双子は顔を見あって合図を送り合と、叫びながら敵へと突進していった。
やはりスパーダの力を取り込んだだけのことはある。
その力は無尽蔵ということらしい。
こればかりはディーヴァから力を貰おうが回復しようがない、そんな疲れだ。
「うわーんあたしやっぱり来ない方がよかったかもぉぉぉ!」
何を今さら。
手を焼いているダンテに、ディーヴァまで負けを覚悟している。
「無駄だ!貴様の力は半人半魔の不完全な物!スパーダの真の力には及ぶはずもない!」
そんな二人を嘲笑うアーカムが憎たらしい。
ダンテは息を切らせながらもどうぶん殴ろうか考えていた。
その手がダンテを握りつぶそうと伸びる。
素早い動きにダンテは動けない。
「ダンテーッ!!」
ディーヴァが叫んだ時だ。
伸ばされた腕は、何者かの放った鋭い一太刀によって切り落とされてしまった。
スッパリと体から離れたその腕は、落ちてもなおピクピクと動いていた。
「―何だ?」
その場にいた者達が、斬撃が飛んできた方向を見上げる。
高い塔の上にいるその男がゆっくりと顔をあげた。
ダンテの兄、バージルだった。
「バージルさん!」
ぱあっ!っとディーヴァの表情が明るくなる。
それと反対にアーカムは苦々しく叫んだ。
「貴様!」
「返してもらうぞ。貴様には過ぎた力だ」
バージルは立ち上がって閻魔刀をアーカムに向ける。
彼がここに現れたのは、己の力……フォースエッジとアミュレットを取り返すという目的のためだ。
ディーヴァを助けるのもそこには含まれているかもしれない。
それを証拠に、飛び上がってダンテとディーヴァの間に着地したバージルはダンテの胸元に閻魔刀の切っ先をまっすぐ向けた。
「こんなところまでディーヴァを連れて来おって。貴様、いったい何を考えている……」
苦々し気につぶやくバージルが言う、もっともな意見にダンテは何も言えず押し黙る。
ディーヴァ本人が慌てたようにその間に入った。
「いいの、バージルさん。あたしも来たがったから……」
「天使であるお前がこの魔界にか?ダンテをかばわなくともいい。
それと、ディーヴァ……俺を呼ぶのに『さん』などつけてくれるな」
鼻で笑ってから、呼び方を変えさせるバージル。
ダンテが呼び捨てであるのに対し、自分がさんづけで呼ばれているのがずっと気に入らなかった。
バージルもダンテ同様、嫉妬していたのである。
「バージルでいい」
「バー、ジル?」
「ああ、ディーヴァ……。もう一度名を呼んでくれ……」
「バージル……」
「ディーヴァ……」
じっと見つめ合うバージルとディーヴァ。
二人の間には甘い空気が漂っていた。
そしてそれをよしとしない者がここに1人。
「だあああああ!甘い空気だすなっての!敵地の真ん中だぞ!それにディーヴァは、オ・レ・の!!」
ダンテがバージルとディーヴァの間に無理やり入り、二人を引き離す。
バージルはダンテの手をバシンと振り払い、ディーヴァは自分の行動を恥じて目をそらした。
「つーか、今さらノコノコ出てきて主役気取りかよ」
「では、アレがメインイベントに相応しいと?」
バージルの言う『アレ』を見やる。
切り落とされた腕を拾ってくっつける、スライムもどきとなったアーカムだ。
「言われてみれば……確かにそうだ」
メインイベントといえば、ディーヴァの取り合いともとれるバージルとの決着をつけることの方が、よりそれらしい物に感じられた。
ライバルの敵は自分の敵。
二人は無言だったが、目的は同じだと頷き合い、打倒アーカム!と、ここに共闘する考えがまとまった。
「私に勝つつもりか?貴様らの父に――スパーダの力に!」
「気付いているはずだ。貴様ではその力を制御しきれない……。
しかも天使の血を取り入れたことで、さらに強大となったその魔力……その行動こそがあだとなったな」
バージルが指をさして言う。
言っている間にもあふれんばかりにアーカムは増えすぎた力を垂れ流し続けている。
「そうだな。ディーヴァの力を食いすぎて、こいつ太り過ぎだぜ。でも、言うだけ無駄ってこった」
ダンテは再びリベリオンを構えた。
「体で気づかせなきゃな!」
双子は顔を見あって合図を送り合と、叫びながら敵へと突進していった。