mission 15:three fragments of orihalcon ~塔はぐるぐる回る~
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そこは元はネヴァンのいた部屋に入るためのアイテム……禁断の果実が置かれていた台座のある、食料保存庫だった。
食料保存庫、ということは……。
そう、まるでワンセットになっているかのようにアルケニー達がわいてでる。
「またこいつらか」
「うう、しつこい……」
「ディーヴァを殺されかけた恩もあるしな。女の顔した悪魔だろーが許せん!たこ殴りにしてぇ……」
たこ殴りと言えば、肉弾戦。
肉弾戦と言えば、ベオウルフ。
一斉に襲ってきたアルケニーをディーヴァを抱えて避けながら、ダンテはケルベロスに問いかけた。
「ケル、聞いていいか?」
『なんだ』
「ディーヴァにベオウルフの残りカスが取り憑いてるっていってなかったか」
『確かに言った。残りカスなどと酷い言い方はしていないが』
「じゃあ、今は武器として使えるようになったのか」
『知らぬが、使ってみたらどうだ』
その言葉に、ダンテはディーヴァを一旦おろしベオウルフを装着、アルケニーに向かっていく。
ダンテの類い稀なる格闘術により、アルケニーはぼろ切れのように飛んでいった。
たまに光を隙間からもらすベオウルフ。
その光が出ている瞬間は非常に力強いが、それ以外はやはりダンテの半魔ゆえのパワーを使っているにすぎないようだった。
「力が安定しないが、まずまずってところか」
しかし、これでは使いこなしているとはお世辞にも言えない。
ダンテは口を尖らせると、アルケニーから逃げるディーヴァに駆け寄り、彼女を拾った。
「ディーヴァ、こいつを見てくれ、どう思う?」
「これって……バージルさんが武器として使ってた……」
「ああ。あいつが落としてったからオレが使おうと思って」
「……盗ったんじゃなくて?」
「バカ言え、誰があんな冷徹兄貴から盗むもんか。こいつも悪魔が魔具となったモンだ。礼典室で見ただろ」
礼典室で見たものと言えば一つしか思い付かない。
血みどろで血走った目を向けてきたかわいそうな悪魔の亡骸だ。
「もしかしてあの真っ二つになった悪魔さん?」
「そ。ベオウルフって言うんだが、中々扱えなくってさ」
「それで……あたしにどうしろと?」
まさかダンテのかわりに使えなどといわないだろうか。
たまにダンテは変なことを言い出すから恐ろしい。
だが、その質問には答えず、さらに恐ろしいようなことを抜かした。
「ケルによると、こいつの魂の一部がディーヴァに取り憑いてるらしい」
「取り憑ッ!?あたし幽霊に取り憑かれてるの!?」
キョロキョロ。
周りを見てみるが、ゴーストがふよふよしている気配は皆無だ。
かわりに目に飛び込むのは、アルケニーがすごい形相でカサカサ自分達を追ってくる光景。
これも十分恐怖である。
「特になんもないだろ。そういうんじゃなくて……。お前、ちょっとでもあいつをかわいそうとか思ったろ?」
「うん、思ったけど……」
「だから、取り憑かれたんだよ。ま、結果的に借りが出来てよかったけどな」
「借り?」
「気にするな。ベオウルフはお前の力で微妙に生かされてるような状態らしいぞ」
ディーヴァの力、つまりは天使の力のことである。
知らず知らずの内にディーヴァはベオウルフに力を譲渡しているということだろうか。
「天使の力をあげてる感じしないけど?」
「さあ、その辺はよくわからん。ベオウルフの属性が『光』だからじゃね?」
「光属性の悪魔……?」
「取りあえず、多分オレよりはお前の言うこと聞くかもしれないから、オレの力になるよう説得してくんねぇか?
この悪魔な、スパーダ一家にかなーりの恨みがあるからそう簡単じゃないだろうけど……」
「えっ……またそんな難しいことを押し付けるんだから……。
でも、わかった、やるだけやってみる!」
「頼んだぜ。その間、蜘蛛女どもは絶対に近づかせねー」
ダンテはそう言って、ディーヴァにはちょっとばかり重いその籠手と具足を渡した。
まずはゲリュオンから得た力、時間操作の魔術を使い、周囲の時間の流れを遅くする。
その間にアグニルドラのクロウラーで牽制、それ以上近づかせないよう努めた。
それでもディーヴァを狙うしつこい奴にはディーヴァからまた受け取りなおしたケルベロスを使い、氷河期を体感させた。
「凍っちまいな!」
ケルベロスのアイスエイジを自分中心ではなく、ディーヴァを包むように展開させ守る。
氷に触れて倒れるものあれば、あぶれたものもある。
ダンテは倒れなかったアルケニーに、その様々な剣技を使い、斬り伏せていった。
食料保存庫、ということは……。
そう、まるでワンセットになっているかのようにアルケニー達がわいてでる。
「またこいつらか」
「うう、しつこい……」
「ディーヴァを殺されかけた恩もあるしな。女の顔した悪魔だろーが許せん!たこ殴りにしてぇ……」
たこ殴りと言えば、肉弾戦。
肉弾戦と言えば、ベオウルフ。
一斉に襲ってきたアルケニーをディーヴァを抱えて避けながら、ダンテはケルベロスに問いかけた。
「ケル、聞いていいか?」
『なんだ』
「ディーヴァにベオウルフの残りカスが取り憑いてるっていってなかったか」
『確かに言った。残りカスなどと酷い言い方はしていないが』
「じゃあ、今は武器として使えるようになったのか」
『知らぬが、使ってみたらどうだ』
その言葉に、ダンテはディーヴァを一旦おろしベオウルフを装着、アルケニーに向かっていく。
ダンテの類い稀なる格闘術により、アルケニーはぼろ切れのように飛んでいった。
たまに光を隙間からもらすベオウルフ。
その光が出ている瞬間は非常に力強いが、それ以外はやはりダンテの半魔ゆえのパワーを使っているにすぎないようだった。
「力が安定しないが、まずまずってところか」
しかし、これでは使いこなしているとはお世辞にも言えない。
ダンテは口を尖らせると、アルケニーから逃げるディーヴァに駆け寄り、彼女を拾った。
「ディーヴァ、こいつを見てくれ、どう思う?」
「これって……バージルさんが武器として使ってた……」
「ああ。あいつが落としてったからオレが使おうと思って」
「……盗ったんじゃなくて?」
「バカ言え、誰があんな冷徹兄貴から盗むもんか。こいつも悪魔が魔具となったモンだ。礼典室で見ただろ」
礼典室で見たものと言えば一つしか思い付かない。
血みどろで血走った目を向けてきたかわいそうな悪魔の亡骸だ。
「もしかしてあの真っ二つになった悪魔さん?」
「そ。ベオウルフって言うんだが、中々扱えなくってさ」
「それで……あたしにどうしろと?」
まさかダンテのかわりに使えなどといわないだろうか。
たまにダンテは変なことを言い出すから恐ろしい。
だが、その質問には答えず、さらに恐ろしいようなことを抜かした。
「ケルによると、こいつの魂の一部がディーヴァに取り憑いてるらしい」
「取り憑ッ!?あたし幽霊に取り憑かれてるの!?」
キョロキョロ。
周りを見てみるが、ゴーストがふよふよしている気配は皆無だ。
かわりに目に飛び込むのは、アルケニーがすごい形相でカサカサ自分達を追ってくる光景。
これも十分恐怖である。
「特になんもないだろ。そういうんじゃなくて……。お前、ちょっとでもあいつをかわいそうとか思ったろ?」
「うん、思ったけど……」
「だから、取り憑かれたんだよ。ま、結果的に借りが出来てよかったけどな」
「借り?」
「気にするな。ベオウルフはお前の力で微妙に生かされてるような状態らしいぞ」
ディーヴァの力、つまりは天使の力のことである。
知らず知らずの内にディーヴァはベオウルフに力を譲渡しているということだろうか。
「天使の力をあげてる感じしないけど?」
「さあ、その辺はよくわからん。ベオウルフの属性が『光』だからじゃね?」
「光属性の悪魔……?」
「取りあえず、多分オレよりはお前の言うこと聞くかもしれないから、オレの力になるよう説得してくんねぇか?
この悪魔な、スパーダ一家にかなーりの恨みがあるからそう簡単じゃないだろうけど……」
「えっ……またそんな難しいことを押し付けるんだから……。
でも、わかった、やるだけやってみる!」
「頼んだぜ。その間、蜘蛛女どもは絶対に近づかせねー」
ダンテはそう言って、ディーヴァにはちょっとばかり重いその籠手と具足を渡した。
まずはゲリュオンから得た力、時間操作の魔術を使い、周囲の時間の流れを遅くする。
その間にアグニルドラのクロウラーで牽制、それ以上近づかせないよう努めた。
それでもディーヴァを狙うしつこい奴にはディーヴァからまた受け取りなおしたケルベロスを使い、氷河期を体感させた。
「凍っちまいな!」
ケルベロスのアイスエイジを自分中心ではなく、ディーヴァを包むように展開させ守る。
氷に触れて倒れるものあれば、あぶれたものもある。
ダンテは倒れなかったアルケニーに、その様々な剣技を使い、斬り伏せていった。