mission 15:three fragments of orihalcon ~塔はぐるぐる回る~
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レディが塔を一歩一歩地道に登っているのとは反対に、ダンテはそのレディから勝手に借り、そして爆発させたバイクで塔の中腹までやってきていた。
一刻も早くディーヴァを助けてやらねば……
本当にそう思う。
でないとアーカムにあんなことやこんなことされているかもしれない。
なんてうらやま……じゃない、許せない。
ダンテはより一層険しい顔をした。
「きゃああああ!!」
と、そのダンテの耳にディーヴァの叫びがと届いた。
会いたいという想いが強すぎるのだろうか、こんな幻聴まで聞こえるとは……オレはもう手遅れかもしれない。
しかし、ディーヴァ欠乏症という病気なら治らなくともいい。
むしろ万々歳だ。
険しい表情をへにゃりとゆるませて、ダンテは雲で覆われた暗い夜空を見上げた。
「……んぁ?」
その夜空の上の方から何かあたたかい光の束が落ちてきているような気がする。
そう、それはまるでディーヴァの天使の翼が具現化した時のような、あたたかい光の波長。
そして近づく叫び声。
「え゛っ!マジにディーヴァ!?」
ダンテが崖となっている壁の外側を覗き込むと、あらら。
本当にディーヴァが落ちてきていた。
どういうことだかわからないが、このままでは真っ逆さまに地面にたたきつけられてしまう。
その背に生えた翼が落ちる速度を若干遅くしてはいるようだが、羽ばたき方を忘れた天使にそれができるはずもなく。
「ディーヴァ!!『じっとしてな!』」
ダンテはディーヴァがそばを落ちるその前に、タイムラグ――ゲリュオンの能力であり、時間を緩やかにする御業を使った。
***
ディーヴァが気が付いた時にはダンテの胸の中だった。
落ちる過程で半分気を失っていたのだ。
「ダ……ンテ?」
「お目覚めか、darling」
あたし、助かったんだ。
これ、夢じゃないよね、ダンテの幻じゃないよね?
ダンテの胸に顔をうずめると、鼻に届くのは大好きなダンテの香り。慣れ親しんだもの。
そりゃあこの戦闘の連続で血のにおいや硝煙のにおいがついているからいつもの、とは程遠いが同じシャンプー同じボディーソープだって使っているのだ。
三か月以上も一緒に暮らして一緒に寝ているディーヴァの鼻が間違えるはずない。
「大好きなにおい……本物のダンテだぁ……!
ううぅ、こわかったよぉ~!」
ダンテは涙をぽろぽろ流しながらすり寄るディーヴァを、なにも言わず強く抱きしめた。
自分も大好きなディーヴァの香りを確かめるよう、髪に顔をうずめながら。
一刻も早くディーヴァを助けてやらねば……
本当にそう思う。
でないとアーカムにあんなことやこんなことされているかもしれない。
なんてうらやま……じゃない、許せない。
ダンテはより一層険しい顔をした。
「きゃああああ!!」
と、そのダンテの耳にディーヴァの叫びがと届いた。
会いたいという想いが強すぎるのだろうか、こんな幻聴まで聞こえるとは……オレはもう手遅れかもしれない。
しかし、ディーヴァ欠乏症という病気なら治らなくともいい。
むしろ万々歳だ。
険しい表情をへにゃりとゆるませて、ダンテは雲で覆われた暗い夜空を見上げた。
「……んぁ?」
その夜空の上の方から何かあたたかい光の束が落ちてきているような気がする。
そう、それはまるでディーヴァの天使の翼が具現化した時のような、あたたかい光の波長。
そして近づく叫び声。
「え゛っ!マジにディーヴァ!?」
ダンテが崖となっている壁の外側を覗き込むと、あらら。
本当にディーヴァが落ちてきていた。
どういうことだかわからないが、このままでは真っ逆さまに地面にたたきつけられてしまう。
その背に生えた翼が落ちる速度を若干遅くしてはいるようだが、羽ばたき方を忘れた天使にそれができるはずもなく。
「ディーヴァ!!『じっとしてな!』」
ダンテはディーヴァがそばを落ちるその前に、タイムラグ――ゲリュオンの能力であり、時間を緩やかにする御業を使った。
***
ディーヴァが気が付いた時にはダンテの胸の中だった。
落ちる過程で半分気を失っていたのだ。
「ダ……ンテ?」
「お目覚めか、darling」
あたし、助かったんだ。
これ、夢じゃないよね、ダンテの幻じゃないよね?
ダンテの胸に顔をうずめると、鼻に届くのは大好きなダンテの香り。慣れ親しんだもの。
そりゃあこの戦闘の連続で血のにおいや硝煙のにおいがついているからいつもの、とは程遠いが同じシャンプー同じボディーソープだって使っているのだ。
三か月以上も一緒に暮らして一緒に寝ているディーヴァの鼻が間違えるはずない。
「大好きなにおい……本物のダンテだぁ……!
ううぅ、こわかったよぉ~!」
ダンテは涙をぽろぽろ流しながらすり寄るディーヴァを、なにも言わず強く抱きしめた。
自分も大好きなディーヴァの香りを確かめるよう、髪に顔をうずめながら。