mission 12:the chicken race ~暴れダンテと暴れ馬~
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ベオウルフを撃退し終えたダンテは、目の前の永劫機関に手を伸ばす。
手にした瞬間、違和感を感じた。
それはダンテの手の中で紫色の光をまといながらバチバチと音を立てる。
バチバチいうたびに、力が吸い取られていくような感覚を覚え、ダンテは地に膝をついた。
「くっ……」
この永劫機関は狂っている。
オレの体力を吸いとって自分の力に代えてやがる……。
おそらくは、長くこのような暑く熱い空間に放置された結果、狂ってしまったのだろう。
持つ者の魂を急速に吸い取り、自分の力に変換して光を放っているようだった。
「こりゃスゲー!デビル坊やがダウンしてるじゃん!」
はあはあと荒い呼吸を繰り返すダンテの後ろから、例の高笑いと共にジェスターがやってきた。
相変わらず耳障りな声である。
ダンテは、小馬鹿にしながら近づいてきたジェスターを捕まえるとその鼻を潰すようにアイボリーを押し付けた。
セーフティをゆっくり外し、いつでも撃つ準備は万全だ。
「あばばばば!撃つの?撃っちゃうの?撃ったらジェスター死んじゃうよ?」
「そしたら少しは静かになるだろ。オレよりおしゃべりな奴は大嫌いなんだ」
ダンテよりおしゃべりな奴は、ジェスターと、そして漫才を繰り広げるアグニ&ルドラくらいか。
それ以外は比較的寡黙な者が多い。
「ちったあみんなディーヴァを見習うべきだ。あいつときたらオレの一歩後ろをついて発言も控えめで……。
んんん?まてよ、最近は違うような……」
ダンテはぶちぶちと文句を言い始めるも、結局最後にはディーヴァについての話に移行する。
だが、ダンテはディーヴァが初めて会った時とは少し違う性格になってきている事に今頃気が付いた。
それも、自分にばかり悪い方向に、だ。
最近優しさが足りてない!……気がする。
だがそこも愛おしい。
自分にだけ向けられる感情というのはどんなものでもうれしいものだ。
ダンテはもう手遅れなよう。
このまま堕ちるとこまで堕ちてしまいそうだ。
「はいはいゴチソウサマ!
それよりこうして現れたんだから話聞きなよ!
せっかくいい話してやろうと思っているんだからサ、撃たれたら台無しになっちゃうな。死人にクチナシって言うじゃない?」
「チッ……まあいい」
ダンテはジェスターを後方へ突飛ばし解放した。
「あー死ぬかと思った」
態勢を立て直すためと持っていた杖をいつか見た時と同じ、うちわか何かのように扇ぐ。
どう考えても涼しくはなさそうだ。
その行動はただ単にダンテを馬鹿にしているように見えた。
「さて!」
苦しんでいるダンテを一度ちらりと見てから目の前のカメラに向き直る。
ん?カメラ?だれだ撮ってるやつ。
「坊やも見ただろ?あの地面から生えてるでっけえ塔!あの奥様ウットリな太~い塔ちゃんは!魔界とこの世を繋ぐトンネルちゃんなの!
塔を動かしてるのはバージルお兄ちゃん!ママから貰ったアミュレットを使ってさ!」
奥様ウットリ、太~い塔。
聞く人が聞いたらアウト、18禁ものである。
突っ込みどころ満載だが、疲弊状態のダンテにそれを指摘するという考えはなかった。
「……アミュレット?」
つらそうにしながらも聞き返すダンテを無視し、ジェスターは歌いだす。
「ニイチャン 地下ニ イッチャッタ!ウサちゃんみたいに走って走って!魔界の扉が開いちゃうよ!」
マザーグースでも歌うかのように楽しそうに歌うが、その内容はとんでもないものだ。
魔界の扉はディーヴァのためにも、開くわけにはいかないのだから。
「そんなのチョー怖くない?」
「どうしてそれをオレに教える?」
そのダンテの問いにすら答えず、ジェスターは言いたいことだけつらつらと述べていく。
「あ!一つ言い忘れてたけどさ!そいつを持ってないと先に勧めないよ!」
「はぁ……それはなんとなくわかる。……ディーヴァも言ってたからな」
「あ~あのこね~。デビルボーイよりアッタマ、イイヨネ~天使のお嬢ちゃん!」
オイオイ、ディーヴァ。
お前、悪魔すら感心させて噂になってるぞ。
……今頃くしゃみしているかもしれない。
「とにかく、それ持ってるだけで魂を吸っちゃうわけ!人間の魂をね!
ダカラサ、半分人間の坊やは急いだ方がいーんじゃない?」
ハハハハハハハハハ!!
恒例となった高笑いを残し、去っていくジェスター。
「ちなみに魂と引き換えにパワーは全開!
素ン晴らしいよね!
若いんだからさ!ガンガンいこうぜ!頑張ってチョーダイ!」
まだいたらしい。
鎖で天井から垂れ下がっている、振り子のような物に乗って上がっていった。
「そういうことは先に言えってんだ。おしゃべり野郎め!」
文句たらたらなダンテは吐き捨てるように言うと、その悪魔の力を解放し、魔人化したのだった。
手にした瞬間、違和感を感じた。
それはダンテの手の中で紫色の光をまといながらバチバチと音を立てる。
バチバチいうたびに、力が吸い取られていくような感覚を覚え、ダンテは地に膝をついた。
「くっ……」
この永劫機関は狂っている。
オレの体力を吸いとって自分の力に代えてやがる……。
おそらくは、長くこのような暑く熱い空間に放置された結果、狂ってしまったのだろう。
持つ者の魂を急速に吸い取り、自分の力に変換して光を放っているようだった。
「こりゃスゲー!デビル坊やがダウンしてるじゃん!」
はあはあと荒い呼吸を繰り返すダンテの後ろから、例の高笑いと共にジェスターがやってきた。
相変わらず耳障りな声である。
ダンテは、小馬鹿にしながら近づいてきたジェスターを捕まえるとその鼻を潰すようにアイボリーを押し付けた。
セーフティをゆっくり外し、いつでも撃つ準備は万全だ。
「あばばばば!撃つの?撃っちゃうの?撃ったらジェスター死んじゃうよ?」
「そしたら少しは静かになるだろ。オレよりおしゃべりな奴は大嫌いなんだ」
ダンテよりおしゃべりな奴は、ジェスターと、そして漫才を繰り広げるアグニ&ルドラくらいか。
それ以外は比較的寡黙な者が多い。
「ちったあみんなディーヴァを見習うべきだ。あいつときたらオレの一歩後ろをついて発言も控えめで……。
んんん?まてよ、最近は違うような……」
ダンテはぶちぶちと文句を言い始めるも、結局最後にはディーヴァについての話に移行する。
だが、ダンテはディーヴァが初めて会った時とは少し違う性格になってきている事に今頃気が付いた。
それも、自分にばかり悪い方向に、だ。
最近優しさが足りてない!……気がする。
だがそこも愛おしい。
自分にだけ向けられる感情というのはどんなものでもうれしいものだ。
ダンテはもう手遅れなよう。
このまま堕ちるとこまで堕ちてしまいそうだ。
「はいはいゴチソウサマ!
それよりこうして現れたんだから話聞きなよ!
せっかくいい話してやろうと思っているんだからサ、撃たれたら台無しになっちゃうな。死人にクチナシって言うじゃない?」
「チッ……まあいい」
ダンテはジェスターを後方へ突飛ばし解放した。
「あー死ぬかと思った」
態勢を立て直すためと持っていた杖をいつか見た時と同じ、うちわか何かのように扇ぐ。
どう考えても涼しくはなさそうだ。
その行動はただ単にダンテを馬鹿にしているように見えた。
「さて!」
苦しんでいるダンテを一度ちらりと見てから目の前のカメラに向き直る。
ん?カメラ?だれだ撮ってるやつ。
「坊やも見ただろ?あの地面から生えてるでっけえ塔!あの奥様ウットリな太~い塔ちゃんは!魔界とこの世を繋ぐトンネルちゃんなの!
塔を動かしてるのはバージルお兄ちゃん!ママから貰ったアミュレットを使ってさ!」
奥様ウットリ、太~い塔。
聞く人が聞いたらアウト、18禁ものである。
突っ込みどころ満載だが、疲弊状態のダンテにそれを指摘するという考えはなかった。
「……アミュレット?」
つらそうにしながらも聞き返すダンテを無視し、ジェスターは歌いだす。
「ニイチャン 地下ニ イッチャッタ!ウサちゃんみたいに走って走って!魔界の扉が開いちゃうよ!」
マザーグースでも歌うかのように楽しそうに歌うが、その内容はとんでもないものだ。
魔界の扉はディーヴァのためにも、開くわけにはいかないのだから。
「そんなのチョー怖くない?」
「どうしてそれをオレに教える?」
そのダンテの問いにすら答えず、ジェスターは言いたいことだけつらつらと述べていく。
「あ!一つ言い忘れてたけどさ!そいつを持ってないと先に勧めないよ!」
「はぁ……それはなんとなくわかる。……ディーヴァも言ってたからな」
「あ~あのこね~。デビルボーイよりアッタマ、イイヨネ~天使のお嬢ちゃん!」
オイオイ、ディーヴァ。
お前、悪魔すら感心させて噂になってるぞ。
……今頃くしゃみしているかもしれない。
「とにかく、それ持ってるだけで魂を吸っちゃうわけ!人間の魂をね!
ダカラサ、半分人間の坊やは急いだ方がいーんじゃない?」
ハハハハハハハハハ!!
恒例となった高笑いを残し、去っていくジェスター。
「ちなみに魂と引き換えにパワーは全開!
素ン晴らしいよね!
若いんだからさ!ガンガンいこうぜ!頑張ってチョーダイ!」
まだいたらしい。
鎖で天井から垂れ下がっている、振り子のような物に乗って上がっていった。
「そういうことは先に言えってんだ。おしゃべり野郎め!」
文句たらたらなダンテは吐き捨てるように言うと、その悪魔の力を解放し、魔人化したのだった。