二周目 伍
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場を炎柱邸に変え、早速打ち稽古が始まった。
……私の結果?言わなくてもわかるでしょ。不死川さんにボコボコにされましたよ!
女相手にも容赦なさすぎる……。
んで今は、杏寿郎さんと不死川さんの打ち稽古を見てる。見取り稽古も大事だもんね。
「うおおおおッ炎の呼吸、参ノ型・気炎万象ッ!」
「どらぁぁっ!風の呼吸、弐ノ型 爪々・科戸風ェ!」
ウッソォ……庭が半壊してるぅ……庭の物に一つも剣が当たってないのに剣圧で壊れたとかコワッ!柱同士の打ち稽古怖すぎる。
見てるだけなのに思わずマナーモードになったわ。
でもこれはきっと、私にとって未来への力になる。
いつかまたあいまみえる事になるであろう、いや……まみえなくても見つけ出す予定の上弦の鬼共。奴等の頸に刃を振るうための力だ。
今はまだ柱同士の本気の稽古にすら着いてはいけない。でもこの打ち合いにすら着いていける頃には、きっと。きっとーー。
でもあとでこの人達に掃除や整備してもらうのは決まり。すんっ。
二人の剣筋を目で追いながら、私は手元を高速で動かす。なにしてるかって?おやつ作ってまーす。半殺しにしたあんこたっぷり、うるち米もちもちのおいし〜いおはぎだ。
今の私はなんと!超高速おはぎ製造機なのだ!
いやー、稽古している姿が見える位置にお勝手口があって良かった。煉獄家生家なら広いからこうはいかなかったね。
「お疲れ様でした。お茶を用意したので縁側へどうぞ」
稽古を終え、冷えた手ぬぐいで汗を拭い談笑する御二方に声をかける。
その際、目は思いっきり逸らす。隊士で半裸は慣れているものの、柱二人の上半身裸はさすがにやばい。
一人は隊士の間で助平柱としての異名を持つ傷々の肉体がまた美しい風柱であり、もう一人は色々言いたいことはあるが私の想い人だ。目に眩しすぎる!早く服を着ろ!!
「今日の茶のお供はおはぎか!
うまい!うまいっ!!どうだ、不死川!うちの朝緋はおはぎ作りも上手いんだ!」
「……あァ、美味いな……。餡と米の潰し加減がちょうどいいぜ」
ねえ不死川さん知ってます?貴方今、普段からは考え付かないほど柔らかく笑ってますよ。ほわほわした空気飛ばしてます。
「確かおはぎが好物だとお聞きしましたので、腕によりをかけて作らせていただきました。それに、稀血仲間同士、少しでも仲良くできたらいいなぁ、と」
「「は?」」
ひっくい声が二つ揃って突き刺さる。
あっやばい。そうだ表向き初めましてなのにおはぎが好きだと知ってたらおかしい。しかも稀血だなんて極秘情報をベラベラと……!
「お前も稀血かァ。おはぎはともかくどこで血のことを知った?言ってねぇから煉獄すらまだ知らねぇはずだァ……」
「そうだな!知らなかった!
なるほど、不死川は稀血だったのか」
「ご、ごめんなさいッ!他の隊士からちょろっと聞いちゃって!」
ぽん、と肩に手を置かれ、ギリギリと力を込められる。痛いやら怖いやら感じていたら、その手はすぐに杏寿郎さんが外してくれていた。
「なんて隊士だ?箝口令を敷いていたはずだってのに、広めた奴は誰だってんだァ……」
「お、覚えてませんんんん……」
ものすごい顔で舌打ちされた。
こ、殺されそうっ!こわ!めちゃこわ!
それに覚えてるもなにも、そんな人いない!
稀血って秘密だったんだ!?絶対他の人に広めないようにしよう。……自分含めて。
杏寿郎さんの後ろに避難して不死川さんを見つめる。
恐怖で心臓ばくばくしたけど、舌打ちしつつもまだ美味しそうにおはぎ食べてお茶を飲んでくれている。こんな話の中でも口角がちょっぴり下がってるのは美味しいからかな?
「朝緋。見た目はこんなだが、不死川はそこまで怖くない!意外といい奴だぞ」
「あ?見た目だの意外とだの失礼だなァ?
でも、ま、怖がらせちまって悪かった」
「……いえ。好物を嬉しそうに、美味しそうに食べてくれる人に悪い人はいませんから。
笑顔はかわいいですし」
「かわっ……!?」
瞬間、空気が凍りついた。
そしてみるみるうちに、赤くなる不死川さんの顔。
「〜〜煉獄っ!続きやるぞ続き!!」
お茶を勢いよく喉に流し込み、竹刀片手に走っていってしまった。
「…………朝緋、無自覚はやめてくれ」
「えっ」
縁側を出る寸前、杏寿郎さんが笑顔のまま怒っていた。
……私の結果?言わなくてもわかるでしょ。不死川さんにボコボコにされましたよ!
女相手にも容赦なさすぎる……。
んで今は、杏寿郎さんと不死川さんの打ち稽古を見てる。見取り稽古も大事だもんね。
「うおおおおッ炎の呼吸、参ノ型・気炎万象ッ!」
「どらぁぁっ!風の呼吸、弐ノ型 爪々・科戸風ェ!」
ウッソォ……庭が半壊してるぅ……庭の物に一つも剣が当たってないのに剣圧で壊れたとかコワッ!柱同士の打ち稽古怖すぎる。
見てるだけなのに思わずマナーモードになったわ。
でもこれはきっと、私にとって未来への力になる。
いつかまたあいまみえる事になるであろう、いや……まみえなくても見つけ出す予定の上弦の鬼共。奴等の頸に刃を振るうための力だ。
今はまだ柱同士の本気の稽古にすら着いてはいけない。でもこの打ち合いにすら着いていける頃には、きっと。きっとーー。
でもあとでこの人達に掃除や整備してもらうのは決まり。すんっ。
二人の剣筋を目で追いながら、私は手元を高速で動かす。なにしてるかって?おやつ作ってまーす。半殺しにしたあんこたっぷり、うるち米もちもちのおいし〜いおはぎだ。
今の私はなんと!超高速おはぎ製造機なのだ!
いやー、稽古している姿が見える位置にお勝手口があって良かった。煉獄家生家なら広いからこうはいかなかったね。
「お疲れ様でした。お茶を用意したので縁側へどうぞ」
稽古を終え、冷えた手ぬぐいで汗を拭い談笑する御二方に声をかける。
その際、目は思いっきり逸らす。隊士で半裸は慣れているものの、柱二人の上半身裸はさすがにやばい。
一人は隊士の間で助平柱としての異名を持つ傷々の肉体がまた美しい風柱であり、もう一人は色々言いたいことはあるが私の想い人だ。目に眩しすぎる!早く服を着ろ!!
「今日の茶のお供はおはぎか!
うまい!うまいっ!!どうだ、不死川!うちの朝緋はおはぎ作りも上手いんだ!」
「……あァ、美味いな……。餡と米の潰し加減がちょうどいいぜ」
ねえ不死川さん知ってます?貴方今、普段からは考え付かないほど柔らかく笑ってますよ。ほわほわした空気飛ばしてます。
「確かおはぎが好物だとお聞きしましたので、腕によりをかけて作らせていただきました。それに、稀血仲間同士、少しでも仲良くできたらいいなぁ、と」
「「は?」」
ひっくい声が二つ揃って突き刺さる。
あっやばい。そうだ表向き初めましてなのにおはぎが好きだと知ってたらおかしい。しかも稀血だなんて極秘情報をベラベラと……!
「お前も稀血かァ。おはぎはともかくどこで血のことを知った?言ってねぇから煉獄すらまだ知らねぇはずだァ……」
「そうだな!知らなかった!
なるほど、不死川は稀血だったのか」
「ご、ごめんなさいッ!他の隊士からちょろっと聞いちゃって!」
ぽん、と肩に手を置かれ、ギリギリと力を込められる。痛いやら怖いやら感じていたら、その手はすぐに杏寿郎さんが外してくれていた。
「なんて隊士だ?箝口令を敷いていたはずだってのに、広めた奴は誰だってんだァ……」
「お、覚えてませんんんん……」
ものすごい顔で舌打ちされた。
こ、殺されそうっ!こわ!めちゃこわ!
それに覚えてるもなにも、そんな人いない!
稀血って秘密だったんだ!?絶対他の人に広めないようにしよう。……自分含めて。
杏寿郎さんの後ろに避難して不死川さんを見つめる。
恐怖で心臓ばくばくしたけど、舌打ちしつつもまだ美味しそうにおはぎ食べてお茶を飲んでくれている。こんな話の中でも口角がちょっぴり下がってるのは美味しいからかな?
「朝緋。見た目はこんなだが、不死川はそこまで怖くない!意外といい奴だぞ」
「あ?見た目だの意外とだの失礼だなァ?
でも、ま、怖がらせちまって悪かった」
「……いえ。好物を嬉しそうに、美味しそうに食べてくれる人に悪い人はいませんから。
笑顔はかわいいですし」
「かわっ……!?」
瞬間、空気が凍りついた。
そしてみるみるうちに、赤くなる不死川さんの顔。
「〜〜煉獄っ!続きやるぞ続き!!」
お茶を勢いよく喉に流し込み、竹刀片手に走っていってしまった。
「…………朝緋、無自覚はやめてくれ」
「えっ」
縁側を出る寸前、杏寿郎さんが笑顔のまま怒っていた。