四周目 捌
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「うわーん!杏寿郎さーーん!!」
認識してしまえば私の動きは速く。
私の血でお互いべちょべちょなのは少し不快だけれど、抱きつくのは止められなかった。
「ああ俺だ!
だが今は抱きついてはならん!飢餓状態は消えていようと、君の血が欲しい気持ちは消えない。俺が鬼である事に変わりはないのだ。
だから、……むっ、……こら、よさないか!俺に喰われてしまうぞ!?」
「無理ぃ〜離したくない〜!それに今更すぎる〜!もう何度も食べられましたあ〜!」
先ほどとはうって変わって、私を突き放そうとする杏寿郎さんを絶対離さないと抱きしめる。杏寿郎さんは鬼のというより、自分自身の力加減で私をやんわりと引き離そうとしてきた。無理矢理感はない。額に青筋も浮かんでいないのが、何よりの証拠。
「俺がもっと深く朝緋に噛み付いたらどうする。命を奪うほど、強く噛み、そして血だけでなく肉も喰ったらどうする」
「でも……、だってええええ……んんんぅ!?」
涙をぽろぽろとこぼす中、とうとう杏寿郎さんが私に応え、強く抱き込んできた。続け様に送られたのは、私の血の味が広がる激しい口づけ。
口の中を這う、熱い熱い舌先。伝う銀糸は血混じりで。
「っ!?……、…………!?!?」
「は、ふ……、ン、すまない。
実は、食欲とは違う欲求が鬼としての俺にはあるようでな。
ああまあ、傷などには人の血や肉を摂るのが一番回復しやすいことには変わらないが、竈門妹が睡眠欲に頼っているように、俺にもまた頼る違う欲があって……」
一旦、解放された唇を見つめながら、杏寿郎さんが言ってきた時は、意味がわからなかった。
欲……、欲?……鬼の欲??
疑問符を浮かべる中、浴衣の上から体を弄られ始めた。
当たる杏寿郎さんの下半身が、むくむくと大きくなっているのも感じられ、ようやく理解した。杏寿郎さんが鬼として持つ欲とは、そういうことだということに。
ぬちり、耳を喰まれたのを皮切りに、私は杏寿郎さんに喰われた。
耳から唇、指先、首、胸、体の至る所。這わされた舌と共に鋭い牙がそっと当たり、快感と同時に恐怖にも苛まれる。
がぷり、柔くでもしっかりと噛まれ、薄く開いた穴からは血を啜られる。痛みはそれほどないのは、同時に快感を与え続けられているからだろう。
鬼の彼とややこができるかどうかわからないけど、杏寿郎さんが放つものの量も、いつもより多い。鬼と化した者の精は、ねちっこく、粘り気も強く、濃いとでもいうのか。確実に孕ませようとしているように感じる。
子防ぎの薬は常備薬としても毎日飲んでるけど、効くのだろうか。少し不安だ。
杏寿郎さんが清々しい顔で満足するまで行為は続いた。
「死ぬなんて、もう、言わないでね」
「わかっている。朝緋を一人にしないためにも、俺は鬼としてでも生きる」
繋ぎ止めるように唇を重ねる。
「ん、……、はっ、でも、私の血を飲みすぎました、ね……」
さすがにもう、貧血は隠しようもなかった。
げっそりした顔で、疲れ切っている姿は見せたくなかったなぁ。まだ快感で喘ぐ姿の方がまし。
「……すまん!!だが気持ちよかったし美味かった!!」
布団の上、全裸で土下座する杏寿郎さん。土下座なのに、反省の色なんてあるようでなくて。
幸せそうににこにこ笑顔を浮かべている。
「だろうねぇ……鬼と思えないくらいお肌ツヤツヤでポカポカのお風呂上がりみたいな顔してるし……」
私とは大違い。血も元気も、全て杏寿郎さんに持って行かれたってのに。
「本当に申し訳ない!だがこれで今までよりさらに強くなれてしまった。血鬼術も獲得したようだぞ」
「……けっきじゅつ……。え、うそぉ!早すぎない!?」
「ああ、俺の血鬼術は、炎に関するものだな」
シュボ、指先に炎を灯し、さらにそれを操って小さな炎の虎を宙に作り出す。ちっちゃな炎虎が吠えて、それからゆらりと消えていく。
「伍ノ型・炎虎のようでかわいらしかろう?」「うん、かわいい。指から炎出すなんて、ライターみたい。それに、曲芸までできちゃうんだぁ……すごいや」
炎柱だから、炎に関するものだと想像はしていた。まんま炎だとは、思わなかったけど。それに、コントロール力が抜群すぎる。炎で虎作るってすごすぎない?ここはいつから煉獄杏寿郎のマジックショーになった。
……って。
「ちょっと待って、まだするの!?杏寿郎さん、貴方満足したんじゃなかったの!?」
私に覆い被さり、舌を這わせてきた。続きを、と急かされる。
「ああ、まだだ。まだ足りない!
朝緋を食わせてくれ。未だこの牙が怖いというなら、床を見ていていいからな!!」
「えっ、床!?」
今度は後ろ向きに押し倒されてしまった。後ろから舌舐めずりの音が聞こえてくる。
「ひっ、あっ……、」
虚空に伸ばそうとした手は絡め取られて捕まって、地に縫い止められた。
……散々食い散らかされたあとだったけど、宇髄さんが食事処で言っていた意味がようやくわかった。
もしかして、睡眠を取らない代わりに全部これで補完するのでは……?そう考えて青ざめる。
でも、私が帰るのはいつもここ。杏寿郎さんの腕の中だ。だからいいの。
快楽に。絶望に。どんなことで身を滅ぼしても、そこが杏寿郎さんの腕の中なら、何ら問題はない。
認識してしまえば私の動きは速く。
私の血でお互いべちょべちょなのは少し不快だけれど、抱きつくのは止められなかった。
「ああ俺だ!
だが今は抱きついてはならん!飢餓状態は消えていようと、君の血が欲しい気持ちは消えない。俺が鬼である事に変わりはないのだ。
だから、……むっ、……こら、よさないか!俺に喰われてしまうぞ!?」
「無理ぃ〜離したくない〜!それに今更すぎる〜!もう何度も食べられましたあ〜!」
先ほどとはうって変わって、私を突き放そうとする杏寿郎さんを絶対離さないと抱きしめる。杏寿郎さんは鬼のというより、自分自身の力加減で私をやんわりと引き離そうとしてきた。無理矢理感はない。額に青筋も浮かんでいないのが、何よりの証拠。
「俺がもっと深く朝緋に噛み付いたらどうする。命を奪うほど、強く噛み、そして血だけでなく肉も喰ったらどうする」
「でも……、だってええええ……んんんぅ!?」
涙をぽろぽろとこぼす中、とうとう杏寿郎さんが私に応え、強く抱き込んできた。続け様に送られたのは、私の血の味が広がる激しい口づけ。
口の中を這う、熱い熱い舌先。伝う銀糸は血混じりで。
「っ!?……、…………!?!?」
「は、ふ……、ン、すまない。
実は、食欲とは違う欲求が鬼としての俺にはあるようでな。
ああまあ、傷などには人の血や肉を摂るのが一番回復しやすいことには変わらないが、竈門妹が睡眠欲に頼っているように、俺にもまた頼る違う欲があって……」
一旦、解放された唇を見つめながら、杏寿郎さんが言ってきた時は、意味がわからなかった。
欲……、欲?……鬼の欲??
疑問符を浮かべる中、浴衣の上から体を弄られ始めた。
当たる杏寿郎さんの下半身が、むくむくと大きくなっているのも感じられ、ようやく理解した。杏寿郎さんが鬼として持つ欲とは、そういうことだということに。
ぬちり、耳を喰まれたのを皮切りに、私は杏寿郎さんに喰われた。
耳から唇、指先、首、胸、体の至る所。這わされた舌と共に鋭い牙がそっと当たり、快感と同時に恐怖にも苛まれる。
がぷり、柔くでもしっかりと噛まれ、薄く開いた穴からは血を啜られる。痛みはそれほどないのは、同時に快感を与え続けられているからだろう。
鬼の彼とややこができるかどうかわからないけど、杏寿郎さんが放つものの量も、いつもより多い。鬼と化した者の精は、ねちっこく、粘り気も強く、濃いとでもいうのか。確実に孕ませようとしているように感じる。
子防ぎの薬は常備薬としても毎日飲んでるけど、効くのだろうか。少し不安だ。
杏寿郎さんが清々しい顔で満足するまで行為は続いた。
「死ぬなんて、もう、言わないでね」
「わかっている。朝緋を一人にしないためにも、俺は鬼としてでも生きる」
繋ぎ止めるように唇を重ねる。
「ん、……、はっ、でも、私の血を飲みすぎました、ね……」
さすがにもう、貧血は隠しようもなかった。
げっそりした顔で、疲れ切っている姿は見せたくなかったなぁ。まだ快感で喘ぐ姿の方がまし。
「……すまん!!だが気持ちよかったし美味かった!!」
布団の上、全裸で土下座する杏寿郎さん。土下座なのに、反省の色なんてあるようでなくて。
幸せそうににこにこ笑顔を浮かべている。
「だろうねぇ……鬼と思えないくらいお肌ツヤツヤでポカポカのお風呂上がりみたいな顔してるし……」
私とは大違い。血も元気も、全て杏寿郎さんに持って行かれたってのに。
「本当に申し訳ない!だがこれで今までよりさらに強くなれてしまった。血鬼術も獲得したようだぞ」
「……けっきじゅつ……。え、うそぉ!早すぎない!?」
「ああ、俺の血鬼術は、炎に関するものだな」
シュボ、指先に炎を灯し、さらにそれを操って小さな炎の虎を宙に作り出す。ちっちゃな炎虎が吠えて、それからゆらりと消えていく。
「伍ノ型・炎虎のようでかわいらしかろう?」「うん、かわいい。指から炎出すなんて、ライターみたい。それに、曲芸までできちゃうんだぁ……すごいや」
炎柱だから、炎に関するものだと想像はしていた。まんま炎だとは、思わなかったけど。それに、コントロール力が抜群すぎる。炎で虎作るってすごすぎない?ここはいつから煉獄杏寿郎のマジックショーになった。
……って。
「ちょっと待って、まだするの!?杏寿郎さん、貴方満足したんじゃなかったの!?」
私に覆い被さり、舌を這わせてきた。続きを、と急かされる。
「ああ、まだだ。まだ足りない!
朝緋を食わせてくれ。未だこの牙が怖いというなら、床を見ていていいからな!!」
「えっ、床!?」
今度は後ろ向きに押し倒されてしまった。後ろから舌舐めずりの音が聞こえてくる。
「ひっ、あっ……、」
虚空に伸ばそうとした手は絡め取られて捕まって、地に縫い止められた。
……散々食い散らかされたあとだったけど、宇髄さんが食事処で言っていた意味がようやくわかった。
もしかして、睡眠を取らない代わりに全部これで補完するのでは……?そう考えて青ざめる。
でも、私が帰るのはいつもここ。杏寿郎さんの腕の中だ。だからいいの。
快楽に。絶望に。どんなことで身を滅ぼしても、そこが杏寿郎さんの腕の中なら、何ら問題はない。