三周目 漆
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
炭治郎が起きた伊之助と協力して客車を守りつつ鬼を斬りに行った。
きっと今頃は禰󠄀豆子ちゃんも善逸と一緒に乗客を守っているはずだ。落雷のような雷の呼吸独特の音が響いてくるのが何よりの証拠。
「……にしても。どろっどろして気持ち悪いし斬っても斬ってもキリがない!」
しかも私の事をずっとずっと狙ってくるしー!これもうストーカーじゃん!蚯蚓のストーカー!!
まあ、乗客よりも私に狙いが向くのはいい事なんだろうけど。
でも。
「蚯蚓きらぁぁい!ほんときらい!!」
蚯蚓は畑や土を豊かにする自然の掃除屋、だなんて言われてるけど、全然ありがたくない。
さつまいも畑で見かける蚯蚓とこんにちはするたびに、この鬼を思い出して気を遣りそうになる。軽くトラウマだ。
おかげで蚯蚓を見つけた時にそれを処理するのは、杏寿郎さんや千寿郎だった。私お芋作るからと畑仕事してるのに触れないのごめんね……。
元いた客車に飛び込めば、そこにはまだ起きていない杏寿郎さんがいた。周りの状況がこんなにもがらっと変わった中で呑気なものだ。
そして眠ったままなのに不思議と食われていない。むしろ、鬼の触腕が杏寿郎さんを避けて通っている。
柱の特別なオーラにでも当てられて二の足踏んでるのだろうか。だとしたらやっぱり柱は人外だ……。
「人の気も知らないですやすや寝おってからに〜!寝顔がかわいいのよ全く!!
『前』も思ったけれど……さっさと起きてよ杏寿郎さん!!!!」
揺り起こすもやっぱり起きない。ぺしぺし叩いてもほっぺたつまんでもだ。……ならあれをする他ない。うん、わかってた。
杏寿郎さんの肩に手をかける。ウッまつ毛長い……可愛いと思ってたけど表情凛々しい……好き……。緊張する!!
愛する人の口付けで眠りの魔法は解ける、なんてよく聞く話だけれど、眠り姫を起こす王子役をまさか私がやるなんてね。杏寿郎さんが姫……いや、何も言うまい。
「どうか起きて下さい、杏寿郎さん……」
相手は眠っているとはいえ、やっぱり少し恥ずかしい。死亡フラグを払拭するために私からキスした時はそこまで羞恥心はなかったのに、逆に今はとても恥ずかしく感じる。
もたつく間にも鬼の肉が迫ってるし、躊躇してる暇はないってのにね。
そっと。けれどしっかりと唇を重ねた。
分厚くて柔らかな貴方の唇。これまで何度も何度も口づけしてきた、私の体が形を覚えてしまった貴方の唇。
どうか応えて。起きて私の想いに応えて……。
もう一度キスしようとしたその時だ。
杏寿郎さんの目が突如見開くようにして開いた。
「わっ!?」
ぐるんと視界が回転し、上下が逆になった。座席に押し倒されている!?
「おはよう朝緋!口づけならもっと激しい物にしてくれっ!」
「!?……んっんん、〜〜ーーっ!」
そのままガブリと噛み付くように口づけを送られた。ご丁寧にも舌まで侵入してくる……。あ、気持ちい、…………って、こんな事してる場合じゃない!
「っは、……起きたならどいて!!あと下半身に何か当たってるんですけど!?」
「すまん!君との口づけで勃っただけだ!!場所が許せば今ここでしたかった!!」
勃った、じゃない!したかった、じゃない!!
柱だろうと関係ない。頭を思い切り叩いた。
……私悪くないよね?
「すぐに起きられずすまないな!すごい肉壁だがこれは鬼の一部か!?こんな鬼の形態は見たことがないぞ!?ぶよぶよして気色が悪い!!
朝緋、状況はどうなっている!報告ッッ!」
見たことがない、かぁ。本当は何度も見てるんだよとは言えない。
それより仕事モードだ。私は的確に答えた。
「鬼が無限列車と一体化しました。今やこの列車そのものが鬼です。
この肉塊は鬼の一部。乗客も私達も皆、餌であり人質。車両の人間たちを守りつつ鬼の頸を斬らねばなりません。炭治郎達も応戦しています」
「そうか!理解した!
ならば守ろう!そして前へ行こう!あの隊士達に明確な指示をせねばな!」
乗客へ。そして私へと向かう鬼の触腕を斬り落とすと、次の客車への扉を開け放つ。
向こうにもたくさんの触腕が出現していた。
杏寿郎さんの気配が鋭いものに変わる。
「すごい数だな……うーむ。うたた寝している間にこんな事態になっていようとは……。
よもやよもやだ。柱として不甲斐なし」
腰の日輪刀がすらりとその刀身を現す。
「……穴があったら入りたいって?」
「ああそうだ、なっ!」
刀を構えた杏寿郎さんが体を捻って回転しながら、周りを斬り裂き進む!
私の炎山渦と似た炎の軌跡が走っていき、一気に鬼の肉が削がれる。
置いていかれないようそのあとを追いつつ、私の心には悔しさが滲んでいた。
この威力。柱の力はすごいと改めて思い知らされる……。
貴方くらい強くなんてどう頑張ったってなれないのではないか、そう心が折れそうになる。杏寿郎さんや槇寿朗さん、柱たりえる雲の上の人達となんて、比べるだけ無駄なのはわかっているけれど。
「朝緋!俺の言わんとする言葉がよくわかったな!」
「あ、いや、まあ……」
何回か聞いてるし……。
私の心がモヤモヤしていようが、貴方は眩しくていつも明るい。
その明るさも強さのうち。もっと近づけますように……。
触腕を斬り進み、道を拓いていく。途中、善逸と禰󠄀豆子ちゃん、それに伊之助もいた。伝えるべき事は伝え終えた先。そこには炭治郎が湧き出る触腕を前に苦戦していた。
「竈門少年!」
「煉獄さん!朝緋さん!!」
杏寿郎さんが指示を手短に話した。
再生二時間がかかるはずの鬼の触腕も、稀血求めてか再生がより早い。
話してる間に向かってくるものをスパスパ切り落としていく。が、炭治郎のためにも私は違う所にいたほうがいいだろう。
「行くぞ朝緋!」
「はい!」
杏寿郎さんの補佐として、元の車両へと向かった。
「あ」
おかげで炭治郎に鬼の頸が前方車両、運転席の下だと伝え忘れた。
いやしかしら伊之助が見つけている可能性は高い。炭治郎の鼻は利かなくとも、この状況下では伊之助の感覚はより一層研ぎ澄まされてるはず。
皆、戦いの中で急速に成長しているから。
でも正確に伝えるには私も行くしか……いや待て。
下弦の壱の頸を取るべく戦いに行くよりも、乗客を守り切ることの方が実は難しい。しかも一人で五両も担当しようなど。
杏寿郎さんはそれをしようというのだ。
けれど杏寿郎さんにはあいつとの避けられぬ戦闘がある!力は温存してもらわなくては。ここで疲れさせるわけにはいかない!
なら私が代わりを務めないとだめだ!私がもっと頑張らなくてどうする!?
「師範!私が五両守ります!だからここに巣食った鬼の首を取って!!次に来る鬼に備えて余力を残して!!」
「君に五両は無理だ!!だが次に来る鬼とは一体なんだ!?」
壱ノ型不知火にその派生ノ型炎山渦。一直線に炎が走り、肉壁が削がれる。
「何で私に無理っていうのよ!!次は次!今にわかるから突っ込まないで!」
「わかった突っ込まん!俺は朝緋に物理的に突っ込みたいがな!」
伍ノ型炎虎に炎虎乱咬み。一撃必殺で噛み砕く親虎と数の多さで噛み付く子虎。食らった鬼の触腕が千切れ飛んでいく。
「誰がうまいこと言えと!しかもセクハラ発言んんん!!」
「急く腹は知らん!だがこの鬼が朝緋を狙っていることに俺が気が付かんとでも!?君、鬼に稀血がバレたのだろう!」
杏寿郎さんの昇り炎天が打ち上がり、鬼の触腕を刻んだ。焼けることのない炎と杏寿郎さんの所作の美しさが、私の目に焼き付いた。
「うっわ、よくわかりましたね!?」
「朝緋のことならお見通しだ!
単純に君が心配な気持ちも大きいが、稀血である君を鬼に食わせるわけにいかん!
よって五両を守るのは無理だから却下する!疲弊した瞬間に食われて終いだ!!」
私も刀を振るってはいるが、明らかに杏寿郎さんに守られている。
こんなんだもの。杏寿郎さんの言う通り私が五両も守るだなんて、初めから無理に決まっていた。
「あああああ……もうっ!なら杏寿郎さんが後方の車両を守って!!善逸と禰󠄀豆子ちゃんの二人に四両、杏寿郎さんが四両にすりゃ丁度半分ずつになる!頼むから余力は残して!?
鬼の頸の元に私も行ってくるから!!」
頭をかき乱したい思いだ。でも最大の譲歩である。これ以上は無理だろうけれど、せめて一両でも杏寿郎さんが守る箇所を減らせれば全然違うと思うのだ。
善逸と禰󠄀豆子ちゃんには申し訳ないけど。
「何っ!朝緋は鬼の頸がどこにあるか知っているのか!?」
「目星ついてる!運転席!!」
「さすがだななるほど!ならば行ってこい!
頼むぞ、炎柱継子、煉獄朝緋!!」
「はいっ!」
継子として命じられ力が湧く思いだ。返事にも力が入った。
きっと今頃は禰󠄀豆子ちゃんも善逸と一緒に乗客を守っているはずだ。落雷のような雷の呼吸独特の音が響いてくるのが何よりの証拠。
「……にしても。どろっどろして気持ち悪いし斬っても斬ってもキリがない!」
しかも私の事をずっとずっと狙ってくるしー!これもうストーカーじゃん!蚯蚓のストーカー!!
まあ、乗客よりも私に狙いが向くのはいい事なんだろうけど。
でも。
「蚯蚓きらぁぁい!ほんときらい!!」
蚯蚓は畑や土を豊かにする自然の掃除屋、だなんて言われてるけど、全然ありがたくない。
さつまいも畑で見かける蚯蚓とこんにちはするたびに、この鬼を思い出して気を遣りそうになる。軽くトラウマだ。
おかげで蚯蚓を見つけた時にそれを処理するのは、杏寿郎さんや千寿郎だった。私お芋作るからと畑仕事してるのに触れないのごめんね……。
元いた客車に飛び込めば、そこにはまだ起きていない杏寿郎さんがいた。周りの状況がこんなにもがらっと変わった中で呑気なものだ。
そして眠ったままなのに不思議と食われていない。むしろ、鬼の触腕が杏寿郎さんを避けて通っている。
柱の特別なオーラにでも当てられて二の足踏んでるのだろうか。だとしたらやっぱり柱は人外だ……。
「人の気も知らないですやすや寝おってからに〜!寝顔がかわいいのよ全く!!
『前』も思ったけれど……さっさと起きてよ杏寿郎さん!!!!」
揺り起こすもやっぱり起きない。ぺしぺし叩いてもほっぺたつまんでもだ。……ならあれをする他ない。うん、わかってた。
杏寿郎さんの肩に手をかける。ウッまつ毛長い……可愛いと思ってたけど表情凛々しい……好き……。緊張する!!
愛する人の口付けで眠りの魔法は解ける、なんてよく聞く話だけれど、眠り姫を起こす王子役をまさか私がやるなんてね。杏寿郎さんが姫……いや、何も言うまい。
「どうか起きて下さい、杏寿郎さん……」
相手は眠っているとはいえ、やっぱり少し恥ずかしい。死亡フラグを払拭するために私からキスした時はそこまで羞恥心はなかったのに、逆に今はとても恥ずかしく感じる。
もたつく間にも鬼の肉が迫ってるし、躊躇してる暇はないってのにね。
そっと。けれどしっかりと唇を重ねた。
分厚くて柔らかな貴方の唇。これまで何度も何度も口づけしてきた、私の体が形を覚えてしまった貴方の唇。
どうか応えて。起きて私の想いに応えて……。
もう一度キスしようとしたその時だ。
杏寿郎さんの目が突如見開くようにして開いた。
「わっ!?」
ぐるんと視界が回転し、上下が逆になった。座席に押し倒されている!?
「おはよう朝緋!口づけならもっと激しい物にしてくれっ!」
「!?……んっんん、〜〜ーーっ!」
そのままガブリと噛み付くように口づけを送られた。ご丁寧にも舌まで侵入してくる……。あ、気持ちい、…………って、こんな事してる場合じゃない!
「っは、……起きたならどいて!!あと下半身に何か当たってるんですけど!?」
「すまん!君との口づけで勃っただけだ!!場所が許せば今ここでしたかった!!」
勃った、じゃない!したかった、じゃない!!
柱だろうと関係ない。頭を思い切り叩いた。
……私悪くないよね?
「すぐに起きられずすまないな!すごい肉壁だがこれは鬼の一部か!?こんな鬼の形態は見たことがないぞ!?ぶよぶよして気色が悪い!!
朝緋、状況はどうなっている!報告ッッ!」
見たことがない、かぁ。本当は何度も見てるんだよとは言えない。
それより仕事モードだ。私は的確に答えた。
「鬼が無限列車と一体化しました。今やこの列車そのものが鬼です。
この肉塊は鬼の一部。乗客も私達も皆、餌であり人質。車両の人間たちを守りつつ鬼の頸を斬らねばなりません。炭治郎達も応戦しています」
「そうか!理解した!
ならば守ろう!そして前へ行こう!あの隊士達に明確な指示をせねばな!」
乗客へ。そして私へと向かう鬼の触腕を斬り落とすと、次の客車への扉を開け放つ。
向こうにもたくさんの触腕が出現していた。
杏寿郎さんの気配が鋭いものに変わる。
「すごい数だな……うーむ。うたた寝している間にこんな事態になっていようとは……。
よもやよもやだ。柱として不甲斐なし」
腰の日輪刀がすらりとその刀身を現す。
「……穴があったら入りたいって?」
「ああそうだ、なっ!」
刀を構えた杏寿郎さんが体を捻って回転しながら、周りを斬り裂き進む!
私の炎山渦と似た炎の軌跡が走っていき、一気に鬼の肉が削がれる。
置いていかれないようそのあとを追いつつ、私の心には悔しさが滲んでいた。
この威力。柱の力はすごいと改めて思い知らされる……。
貴方くらい強くなんてどう頑張ったってなれないのではないか、そう心が折れそうになる。杏寿郎さんや槇寿朗さん、柱たりえる雲の上の人達となんて、比べるだけ無駄なのはわかっているけれど。
「朝緋!俺の言わんとする言葉がよくわかったな!」
「あ、いや、まあ……」
何回か聞いてるし……。
私の心がモヤモヤしていようが、貴方は眩しくていつも明るい。
その明るさも強さのうち。もっと近づけますように……。
触腕を斬り進み、道を拓いていく。途中、善逸と禰󠄀豆子ちゃん、それに伊之助もいた。伝えるべき事は伝え終えた先。そこには炭治郎が湧き出る触腕を前に苦戦していた。
「竈門少年!」
「煉獄さん!朝緋さん!!」
杏寿郎さんが指示を手短に話した。
再生二時間がかかるはずの鬼の触腕も、稀血求めてか再生がより早い。
話してる間に向かってくるものをスパスパ切り落としていく。が、炭治郎のためにも私は違う所にいたほうがいいだろう。
「行くぞ朝緋!」
「はい!」
杏寿郎さんの補佐として、元の車両へと向かった。
「あ」
おかげで炭治郎に鬼の頸が前方車両、運転席の下だと伝え忘れた。
いやしかしら伊之助が見つけている可能性は高い。炭治郎の鼻は利かなくとも、この状況下では伊之助の感覚はより一層研ぎ澄まされてるはず。
皆、戦いの中で急速に成長しているから。
でも正確に伝えるには私も行くしか……いや待て。
下弦の壱の頸を取るべく戦いに行くよりも、乗客を守り切ることの方が実は難しい。しかも一人で五両も担当しようなど。
杏寿郎さんはそれをしようというのだ。
けれど杏寿郎さんにはあいつとの避けられぬ戦闘がある!力は温存してもらわなくては。ここで疲れさせるわけにはいかない!
なら私が代わりを務めないとだめだ!私がもっと頑張らなくてどうする!?
「師範!私が五両守ります!だからここに巣食った鬼の首を取って!!次に来る鬼に備えて余力を残して!!」
「君に五両は無理だ!!だが次に来る鬼とは一体なんだ!?」
壱ノ型不知火にその派生ノ型炎山渦。一直線に炎が走り、肉壁が削がれる。
「何で私に無理っていうのよ!!次は次!今にわかるから突っ込まないで!」
「わかった突っ込まん!俺は朝緋に物理的に突っ込みたいがな!」
伍ノ型炎虎に炎虎乱咬み。一撃必殺で噛み砕く親虎と数の多さで噛み付く子虎。食らった鬼の触腕が千切れ飛んでいく。
「誰がうまいこと言えと!しかもセクハラ発言んんん!!」
「急く腹は知らん!だがこの鬼が朝緋を狙っていることに俺が気が付かんとでも!?君、鬼に稀血がバレたのだろう!」
杏寿郎さんの昇り炎天が打ち上がり、鬼の触腕を刻んだ。焼けることのない炎と杏寿郎さんの所作の美しさが、私の目に焼き付いた。
「うっわ、よくわかりましたね!?」
「朝緋のことならお見通しだ!
単純に君が心配な気持ちも大きいが、稀血である君を鬼に食わせるわけにいかん!
よって五両を守るのは無理だから却下する!疲弊した瞬間に食われて終いだ!!」
私も刀を振るってはいるが、明らかに杏寿郎さんに守られている。
こんなんだもの。杏寿郎さんの言う通り私が五両も守るだなんて、初めから無理に決まっていた。
「あああああ……もうっ!なら杏寿郎さんが後方の車両を守って!!善逸と禰󠄀豆子ちゃんの二人に四両、杏寿郎さんが四両にすりゃ丁度半分ずつになる!頼むから余力は残して!?
鬼の頸の元に私も行ってくるから!!」
頭をかき乱したい思いだ。でも最大の譲歩である。これ以上は無理だろうけれど、せめて一両でも杏寿郎さんが守る箇所を減らせれば全然違うと思うのだ。
善逸と禰󠄀豆子ちゃんには申し訳ないけど。
「何っ!朝緋は鬼の頸がどこにあるか知っているのか!?」
「目星ついてる!運転席!!」
「さすがだななるほど!ならば行ってこい!
頼むぞ、炎柱継子、煉獄朝緋!!」
「はいっ!」
継子として命じられ力が湧く思いだ。返事にも力が入った。