二周目 陸
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後ろから羽交い締めにした朝緋のうなじを顔で探り、ガブリと歯を立てる。
「ぎゃっ!いたぁっ!?」
うむ、まるでいつか見た鬼どもの吐き気のする捕食光景だ。
だが朝緋の白いうなじならたしかに美味そうだからな。鬼の気持ちも少しはわかる気がする。まあ、鬼は許さんがな!!
「いったっ!?何で噛むんですか!まだ何もしてないじゃないですか!」
血は出ないように、だが強く噛めば痛みにジタバタと暴れ始めた。口を一旦離し、さらに強く抱きこんで押さえ込む。
どちらの力が上だと思っている!俺は柱だぞ!!俺から逃れられるものか!むん!!
「どこかへ行こうとしていたように見えたが」
稀血ゆえ血だけは流させないように、腕を極力やさし〜く捻りあげる。捻りあげるのに優しいも何もない?ははは!違いないな!
うむ!うなじも物欲しそうに白く輝いている!また噛んでやらんとな!!
「別にどこにも行か、イッッ!!」
俺の歯は先程埋まっていたうなじに吸い込まれるように立てられた。
不思議だ。味はないはずなのに甘く感じる。鬼殺のあとで汗はかいているはずだろうに、汗くさくもなく、むしろずっと嗅いでいたい。柔らかくて甘い、美味そうな匂いがしてくる。
ーー下半身を刺激する、女の匂い。
いかん、耐えろ。これくらいで制御できんでどうする。
むくむくと沸き起こるそれを我慢しようと奥歯を噛み締める。それは同時に朝緋の皮膚をさらに痛めつける結果になった。
「痛い痛い痛い!やめてください!
もういいって言ったの師範ですよ!お話も終わったんじゃないんですか!」
「いや!まだだ!」
「まだって言うなら話が先!
なんで乱暴するの!師範の力は弱き人を助けるためのものでしょ!!傷付けるためのものじゃないよね!?」
それは母上の言葉……!ずるい!だが、その言葉には抜け道がある。
「いや、朝緋は弱くない。よってこれは乱暴でも傷つける行為でもない。師弟間でのじゃれあいのようなものだ!!」
「じゃれあいー!?うっそだぁ!
お腹空いてるなら何か作りますからとりあえず噛むのはやめてくださいよっ。ほらほら、私痛みで泣いちゃう!鬼殺でも泣いたりなんてしないのに!!」
涙目で懇願してくる朝緋につい自分の方の欲が勝った。血さえでないなら、多少好きにしてもいいはずだ。
だって我々は鬼殺隊士。痛みには強いッ!!
先程と少し離れた位置に、違う噛み跡を残す。
「やめない!」
「いつつッ……!なんなんですか、煉獄家のお殿さまご乱心〜!?言っておきますけど、やられたらやり返しますよ??」
俺の手に噛みつき、俺の腹に肘鉄を繰り出す朝緋。じゃじゃ馬め!
だが、逃げられれば捕まえたくなるのが男の狩猟本能というもの。
力が緩んだところを逃れようとするその動きを、がちがちに押さえつけ一呼吸分さえも動けなく完全拘束してしまった。いやはや、我ながら大人気ないことをしたものよ。
「ひゃぁんっ!?」
相当痛んできたであろう噛み跡。それを舌でねろりと舐め上げる。
先程までの刺激とは違う、生暖かいそれに朝緋の肌が粟立つ。俺もまた、全身の肌が粟立つ気分だ。
なかなかいい声だった……。
ぴりぴりとした刺激にびくりと震えた朝緋に、仕上げを仕掛ける。
まだ白く踏み荒らされていないうなじを唇で覆い、
ぢゅぐ
噛み付くよりも手酷く吸い付いた。
「んっ……!」
朝緋も全集中常中の呼吸を使う。怪我が治りやすいのと同じく、大して跡はつかないしすぐに消えてしまうだろう。だが思い切り吸い付いてみれば赤い華はうなじに咲いた。
噛み跡も相まってこれぞ俺の所有印という感じだ。
うむ、満足!せめて一日くらいは残るといいんだが。
二、三の華を咲かせ、念入りに噛み跡を舌でいじめてやれば、朝緋は腕の中でぐったりしてしまった。
だが、俺の話がまだ続くことを言えば、緩慢な動きではあったが座布団の上にしゃんと座り直して居住まいを正した。
さすがは我が継子だ!まあ、今からただの継子ではなくなるかもしれんがな。
俺達の関係性はどう変わるだろうか。
「なあ朝緋。昔、食べたいくらい俺を好きだ、などと言っていたよな。覚えているか?」
「なんかそれっぽいこと言ったような……それが何か?」
「今もその気持ちは変わらないだろうか」
室内なのに、ざぁ、と風が吹いた気がした。俺の気持ちを後押ししてくるような、力強さを感じる。
「俺は変わらん。
もちろん鬼ではないので実際に朝緋を食べたりはしないが、俺は君を食べたいくらいには大好きだ。好きで好きでたまらない。
家族ではなく、妹でも継子としてでもなく。一人の女性として朝緋を好いている」
「だから、私を何度も噛んだのですか?食べたいから」
「そうかもしれないな」
本当は、食べるの意味は少し違うが。物理的にでなく、比喩としての食べたい。
床の間で食べたいのだといえば、朝緋はどう返してくれるのだろうか。今言う話ではないな。
「は、恥ずかしいやら、痛いやら変な気持ちになるやら……もう、噛んだり吸ったりしちゃヤですっ」
「ははは、すまなかった!」
自身の羽織を引き寄せ、赤らめた顔を隠すその仕草は遊女にも引けを取らない。
いやしかし、あれだけ俺に噛まれて変な気持ちか。それは上々!この娘、意外に素質があるのかもしれん。
「さて。朝緋は、どうなのだろうか。君の気持ちを。言葉を聞かせてくれないだろうか」
「……っ」
朝緋の気持ちが俺のものと同じものならばこれ以上ない喜びだ。
朝緋の反応が気になる。動揺と照れで顔に紅葉を散らしたかのような状態だ。
すぐに冷静になれずとも別にいい。柱ならばどんな状況でもすぐに冷静になれなくてはいけないが、朝緋の精神はそこまでに至ってなくて当然なんだ。俺より階級も歳も下だしな。
ゆっくり頭の中で整理するといい。俺は待つ。
「ぎゃっ!いたぁっ!?」
うむ、まるでいつか見た鬼どもの吐き気のする捕食光景だ。
だが朝緋の白いうなじならたしかに美味そうだからな。鬼の気持ちも少しはわかる気がする。まあ、鬼は許さんがな!!
「いったっ!?何で噛むんですか!まだ何もしてないじゃないですか!」
血は出ないように、だが強く噛めば痛みにジタバタと暴れ始めた。口を一旦離し、さらに強く抱きこんで押さえ込む。
どちらの力が上だと思っている!俺は柱だぞ!!俺から逃れられるものか!むん!!
「どこかへ行こうとしていたように見えたが」
稀血ゆえ血だけは流させないように、腕を極力やさし〜く捻りあげる。捻りあげるのに優しいも何もない?ははは!違いないな!
うむ!うなじも物欲しそうに白く輝いている!また噛んでやらんとな!!
「別にどこにも行か、イッッ!!」
俺の歯は先程埋まっていたうなじに吸い込まれるように立てられた。
不思議だ。味はないはずなのに甘く感じる。鬼殺のあとで汗はかいているはずだろうに、汗くさくもなく、むしろずっと嗅いでいたい。柔らかくて甘い、美味そうな匂いがしてくる。
ーー下半身を刺激する、女の匂い。
いかん、耐えろ。これくらいで制御できんでどうする。
むくむくと沸き起こるそれを我慢しようと奥歯を噛み締める。それは同時に朝緋の皮膚をさらに痛めつける結果になった。
「痛い痛い痛い!やめてください!
もういいって言ったの師範ですよ!お話も終わったんじゃないんですか!」
「いや!まだだ!」
「まだって言うなら話が先!
なんで乱暴するの!師範の力は弱き人を助けるためのものでしょ!!傷付けるためのものじゃないよね!?」
それは母上の言葉……!ずるい!だが、その言葉には抜け道がある。
「いや、朝緋は弱くない。よってこれは乱暴でも傷つける行為でもない。師弟間でのじゃれあいのようなものだ!!」
「じゃれあいー!?うっそだぁ!
お腹空いてるなら何か作りますからとりあえず噛むのはやめてくださいよっ。ほらほら、私痛みで泣いちゃう!鬼殺でも泣いたりなんてしないのに!!」
涙目で懇願してくる朝緋につい自分の方の欲が勝った。血さえでないなら、多少好きにしてもいいはずだ。
だって我々は鬼殺隊士。痛みには強いッ!!
先程と少し離れた位置に、違う噛み跡を残す。
「やめない!」
「いつつッ……!なんなんですか、煉獄家のお殿さまご乱心〜!?言っておきますけど、やられたらやり返しますよ??」
俺の手に噛みつき、俺の腹に肘鉄を繰り出す朝緋。じゃじゃ馬め!
だが、逃げられれば捕まえたくなるのが男の狩猟本能というもの。
力が緩んだところを逃れようとするその動きを、がちがちに押さえつけ一呼吸分さえも動けなく完全拘束してしまった。いやはや、我ながら大人気ないことをしたものよ。
「ひゃぁんっ!?」
相当痛んできたであろう噛み跡。それを舌でねろりと舐め上げる。
先程までの刺激とは違う、生暖かいそれに朝緋の肌が粟立つ。俺もまた、全身の肌が粟立つ気分だ。
なかなかいい声だった……。
ぴりぴりとした刺激にびくりと震えた朝緋に、仕上げを仕掛ける。
まだ白く踏み荒らされていないうなじを唇で覆い、
ぢゅぐ
噛み付くよりも手酷く吸い付いた。
「んっ……!」
朝緋も全集中常中の呼吸を使う。怪我が治りやすいのと同じく、大して跡はつかないしすぐに消えてしまうだろう。だが思い切り吸い付いてみれば赤い華はうなじに咲いた。
噛み跡も相まってこれぞ俺の所有印という感じだ。
うむ、満足!せめて一日くらいは残るといいんだが。
二、三の華を咲かせ、念入りに噛み跡を舌でいじめてやれば、朝緋は腕の中でぐったりしてしまった。
だが、俺の話がまだ続くことを言えば、緩慢な動きではあったが座布団の上にしゃんと座り直して居住まいを正した。
さすがは我が継子だ!まあ、今からただの継子ではなくなるかもしれんがな。
俺達の関係性はどう変わるだろうか。
「なあ朝緋。昔、食べたいくらい俺を好きだ、などと言っていたよな。覚えているか?」
「なんかそれっぽいこと言ったような……それが何か?」
「今もその気持ちは変わらないだろうか」
室内なのに、ざぁ、と風が吹いた気がした。俺の気持ちを後押ししてくるような、力強さを感じる。
「俺は変わらん。
もちろん鬼ではないので実際に朝緋を食べたりはしないが、俺は君を食べたいくらいには大好きだ。好きで好きでたまらない。
家族ではなく、妹でも継子としてでもなく。一人の女性として朝緋を好いている」
「だから、私を何度も噛んだのですか?食べたいから」
「そうかもしれないな」
本当は、食べるの意味は少し違うが。物理的にでなく、比喩としての食べたい。
床の間で食べたいのだといえば、朝緋はどう返してくれるのだろうか。今言う話ではないな。
「は、恥ずかしいやら、痛いやら変な気持ちになるやら……もう、噛んだり吸ったりしちゃヤですっ」
「ははは、すまなかった!」
自身の羽織を引き寄せ、赤らめた顔を隠すその仕草は遊女にも引けを取らない。
いやしかし、あれだけ俺に噛まれて変な気持ちか。それは上々!この娘、意外に素質があるのかもしれん。
「さて。朝緋は、どうなのだろうか。君の気持ちを。言葉を聞かせてくれないだろうか」
「……っ」
朝緋の気持ちが俺のものと同じものならばこれ以上ない喜びだ。
朝緋の反応が気になる。動揺と照れで顔に紅葉を散らしたかのような状態だ。
すぐに冷静になれずとも別にいい。柱ならばどんな状況でもすぐに冷静になれなくてはいけないが、朝緋の精神はそこまでに至ってなくて当然なんだ。俺より階級も歳も下だしな。
ゆっくり頭の中で整理するといい。俺は待つ。